Narrative

長篇

語り口「長篇」に分類された 222 作品。

  1. 001 2026 建て替え = Rebuilding. 上 タテカエ ジョウ 高倉やえ 単行本・角川文化振興財団 『建て替え 上』は、高倉やえによる二巻本長篇の上巻です。Books/JPROの内容紹介では、老朽化した千代田区三番町のマンションをめぐる住人間の対立と、80代の管理組合理事長・瀬川都の視点が示されています。住まいの更新という現実的な問題を、老い、記憶、人生の再編へつなげて読む作品として整理できます。 生活家族再生
  2. 002 2026 建て替え = Rebuilding. 下 タテカエ ゲ 高倉やえ 単行本・角川文化振興財団 『建て替え 下』は、高倉やえによる二巻本長篇の下巻です。Books/JPROの内容紹介では、マンションの建て替え問題を背景に、瀬川都の人生に影を落とした人々の物語が精緻に描かれる構成が示されています。上巻から続く集合住宅の現実的な葛藤を、個々の来歴や老いの時間へ広げる読みどころがあります。 生活家族再生
  3. 003 2026 はくしむるち はくしむるち 豊永浩平 初出・「群像」2025年10月号、2026年1月に講談社から単行本化。 『はくしむるち』は、豊永浩平が「群像」2025年10月号に発表し、2026年に講談社から刊行した小説です。NDLサーチでは単行本のNDC 913.6、2025年の雑誌初出、2026年の第39回三島由紀夫賞受賞作としての掲載情報を確認できます。公開Webで出版社公式の内容紹介を安定して確認できなかった… 歴史沖縄言葉と言語 第39回 三島賞
  4. 004 2026 生きとるわ 又吉直樹 単行本・文藝春秋 『生きとるわ』は、又吉直樹が2026年に文藝春秋から刊行した、6年ぶりの長篇小説です。出版社公式は、『火花』から10年後の新作として本作を位置づけ、友情や恋愛、裏切り、苦境をめぐる人間の姿を扱う作品として紹介している。900枚規模の長篇として、笑いと痛みの近さを又吉の語りで読む作品である。 友情恋愛人生
  5. 005 2025 ジャスティス・マン じゃすてぃす・まん 佐藤厚志 単行本・文藝春秋 『ジャスティス・マン』は、仙台の老舗ホテルに勤続する初老ホテルマン・大山茂が、自分の「正義」を周囲に押しつけていく長篇です。顧客、部下、妻、書店員への振る舞いは、本人の信念とは裏腹に深刻な軋轢を生んでいきます。特撮ヒーローへの自己同一化が、倫理ではなく支配や攻撃へ転じる過程が読みどころです。滑稽さと… 労働同調圧力暴力
  6. 006 2025 遠くまで歩く とおくまであるく 柴崎友香 単行本・中央公論新社 コロナウイルス感染拡大の中、小説家のヤマネは「身近な場所を表現する」実践講座を担当する。地図や映像を手がかりに、PC越しの参加者たちがそれぞれの記憶、忘れられない景色、言葉を語り合い、その記憶が別の記憶を呼び起こしていく。移動できない時期に、場所を語ることが別の場所へ歩いていく行為として立ち上がる… 記憶言葉と言語芸術と表現
  7. 007 2025 受け手のいない祈り うけてのいないいのり 朝比奈秋 単行本・新潮社 『受け手のいない祈り』は、感染症拡大で地域の救急医療が逼迫するなか、患者を受け入れ続ける病院で働く青年医師・公河を描く長篇です。長時間勤務と極度の疲労が、死、狂気、使命感、食欲や時間感覚の乱れをひとつの身体に押し寄せさせる。医療現場の切迫を記録的に扱うだけでなく、祈りや責任の向かう先が失われる感覚を… 労働身体
  8. 008 2025 愛について僕たちが知らないすべてのこと あいについてぼくたちがしらないすべてのこと 桜井晴也 単行本・ffeen pub 『愛について僕たちが知らないすべてのこと』は、夏休みのある日、学校に集まった靴子、花びら、譲、隆春の四人が突然現れた兵士たちに監禁されるところから展開する長篇です。登場人物たちによる物語と終わりの見えない対話を通じて、言葉を交わしてもわかり合えない者たちの時間、愛という言葉に包まれてきた暴力を描きま… 暴力対話
  9. 009 2025 運命の終い うんめいのしまい 奥田亜希子 単行本・小学館 『運命の終い』は、30代で夫を亡くした彩香が、乾いた日常の中で「運命」を信じないまま新しい関係へ踏み出していく長篇です。喪失後の生活感と、大人の恋愛に宿る衝動やためらいを扱う作品として読めます。小学館刊行の書誌とBooks/JPRO由来の内容紹介で、2025年刊・ISBN・ページ数を確認しました。 死別恋愛生活
  10. 010 2025 今を春べと いまをはるべと 奥田亜希子 単行本・双葉社 『今を春べと』は、息子の付き添いで訪れたかるた教室をきっかけに、母親の希海が競技かるたへ惹かれていく長篇です。妻であり母である主人公が、競技を通じて自分の感覚や情熱を取り戻し、葛藤やつまずきを抱えながら進む姿が軸になります。『小説推理』連載を加筆修正した単行本として確認できます。 家族成長勝負
  11. 011 2025 橘の家 たちばなのいえ 中西智佐乃 初出・「新潮」2025年3月号 『橘の家』は、中西智佐乃が『新潮』2025年3月号に発表し、同年6月に新潮社から刊行した小説です。幼い頃に2階から落ちたものの庭の橘の木のおかげで助かった恵実は、木の力を媒介する存在だという噂によって、子どもを望む人々から頼られるようになります。家に伝わる力への期待は、恵実の身体と役割を周囲の欲望に… 家族ジェンダー身体 第38回 三島賞
  12. 012 2025 BOXBOXBOXBOX ボックスボックスボックスボックス 坂本湾 初出・「文藝」2025年冬季号 『BOXBOXBOXBOX』は、薄霧のたちこめる宅配所で箱を仕分ける安を中心に、単調な労働と禁断の欲望を描くベルトコンベア・サスペンス。ほとんど誰とも口をきかず、箱の中身を妄想して労働をやり過ごす安は、ある箱の中身を覗いたことをきっかけに、箱が次々と消えていく現象に巻き込まれる。箱の中身を知りたい衝… 労働長篇実験的文体 第62回 文藝賞
  13. 013 2025 時の家 ときのいえ 鳥山まこと 初出・「群像」2025年8月号 『時の家』は、建築士が設計した一軒の家に暮らした三代の住人たちの記憶を、訪問者である青年のスケッチを通して呼び起こす作品です。丸柱、天井、漆喰の壁といった細部に、住む人の感情と時間が蓄積していきます。建物を見る行為が、そこにいた人々の声や関係を再構成する読みの装置になっています。家を単なる舞台ではな… 記憶家族長篇 第47回 野間新人賞
  14. 014 2025 君の手が語ること きみのてがかたること デビット・ゾペティ 単行本・田畑書店 Books/JPROは、還暦を迎えるベルギー人の国文学教授の「僕」と看護師の梓が手話を通じて出会い、デフリンピック会場で意外な展開を迎える物語として紹介している。 恋愛身体言葉と言語
  15. 015 2025 生活 町屋良平 単行本・新潮社 『生活』は、代官山の古い家で父と暮らす二十歳の椿を中心に、服、恋愛、労働、書道、猫との日々を描く長篇です。新潮社公式ページでは、日々の出来事が「生活」と言えるのかという問いと、予測不能な展開を持つ小説として紹介されている。町屋良平らしい身体への意識と、語られること自体への批評性が、若者の生活の手触り… 生活若者身体
  16. 016 2025 子供部屋同盟 高橋弘希 単行本・東洋経済新報社 『子供部屋同盟』は、高橋弘希が2025年に東洋経済新報社から刊行した長篇小説です。出版社公式は、復讐代行組織を軸にした世直しエンタメとして紹介し、社会の悪と疎外された人々のルサンチマンをポップでスリリングな活劇へ変換している。勧善懲悪の爽快さの奥に、復讐の感情や孤立の切なさを覗かせる点が読みどころで… 復讐社会のひずみ孤独と疎外
  17. 017 2024 虚史のリズム きょしのりずむ 奥泉光 初出・単行本2024年8月・集英社刊。 『虚史のリズム』は、奥泉光が『すばる』連載を経て集英社から刊行した1100ページ超の長篇です。戦後間もない東京と山形を舞台に、石目鋭二の探偵譚、元軍人の記憶、国家機密文書をめぐる陰謀が重なり、戦争と戦後の語られなかった声を多層的に呼び込む。作中に反復される「dadada」のリズムが、記録されない死者… 戦後歴史戦争
  18. 018 2024 DTOPIA デートピア 安堂ホセ 初出・「文藝」2024年秋季号 『DTOPIA』は、安堂ホセが「文藝」2024年秋季号に発表し、2024年11月に河出書房新社から単行本化した小説です。南太平洋のボラ・ボラ島を舞台にした恋愛リアリティショー「DTOPIA」新シリーズで、ミスユニバースを巡りMr.LA、Mr.ロンドン、Mr.東京ら十人の男たちが競い合います。ショーの… アイデンティティ人種ジェンダー 第172回 芥川賞
  19. 019 2024 生きる演技 町屋良平 単行本・河出書房新社 『生きる演技』は、元子役と炎上系俳優という対照的な高校一年生ふたりを中心にした長篇です。河出書房新社公式ページでは、文化祭で戦争の惨劇を演じる舞台を軸に、家族への憎しみや国家への違和感が交差する作品として紹介されている。演技することが、本音を隠す行為であると同時に生きる意味を問う方法にもなる点が読み… 演劇家族戦争
  20. 020 2023 水車小屋のネネ すいしゃごやのねね 津村記久子 初出・単行本(毎日新聞出版、2023年3月刊行) 『水車小屋のネネ』は、親元を離れた姉妹が、水車小屋のある町で人々に支えられながら長い時間を生きていく長篇です。そば粉を挽く水車、言葉をまねる鳥ネネ、町の人たちとの関係が、生活を立て直すためのゆるやかな共同性を形づくります。大きな救済ではなく、誰かが誰かを少しずつ助ける時間を積み重ねる作品です。姉妹の… 家族労働生活 第59回 谷崎賞
  21. 021 2023 無敵の犬の夜 むてきの いぬの よる 小泉綾子 初出・「文藝」2023年冬季号 『無敵の犬の夜』は、北九州の片田舎で学校へ行かず、不良グループと過ごす中学生・界を描く長編。幼少期に右手の指を失った界は、地元で出会った男・橘に心酔し、彼のために単身東京へ向かう。方言と虚勢を帯びた熱のある語りが、思春期の暴走、尊敬されたい欲望、世界とつながれない孤独を押し出す。地方と東京を往復する… 青春暴力長篇 第60回 文藝賞
  22. 022 2023 ラウリ・クースクを探して らうりくーすくをさがして 宮内悠介 初出・『小説トリッパー』2023年夏季号(NDL雑誌記事レコードで確認) 『ラウリ・クースクを探して』は、ソ連末期から独立後のエストニアを背景に、プログラミング、国家の崩壊、個人の夢と挫折を結びつける長篇です。朝日新聞出版公式ページでは、コンピュータ・プログラミングの才能を持つラウリがソ連の研究者として生きる道を目指しながら、歴史の変動に巻き込まれていく物語として紹介され… テクノロジー言葉と言語歴史
  23. 023 2023 奇跡のタッチ きせきのたっち デビット・ゾペティ 単行本・リベラル社 Books/JPROは「日本文学史上初の足もみ小説」とし、日本で台湾式リフレクソロジーを学んで開業した黒人の主人公が、周囲を癒やしていく物語として紹介している。NDLでも2023年リベラル社刊、NDC 913.6として確認。 身体ケア異文化
  24. 024 2023 恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ こいははかないあるいはぷーるのそこのすてーき 川上弘美 単行本・講談社 『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』は、恋愛の記憶、時間の距離、語ることの不確かさをめぐる長篇です。川上弘美らしい日常と奇妙さの接続が、題名の比喩のように、現実感を少しずつずらしていく。恋を直接描くだけでなく、記憶のなかで恋がどのように形を変えるかを読む作品です。 恋愛記憶時間 第76回 野間文芸賞
  25. 025 2022 あくてえ あくてえ 山下紘加 初出・「文藝」61巻2号(2022年) 『あくてえ』は、山下紘加が『文藝』61巻2号に発表し、2022年7月に河出書房新社から刊行した小説です。小説家志望の19歳・ゆめは、90歳の祖母と母との3人暮らしの中で、ままならない日常を悪態に変えながら、自分の人生がこれから始まるという感覚へ向かいます。河出書房新社公式ページとBooks出版書誌デ… 家族青春貧困
  26. 026 2022 夏鳥たちのとまり木 なつどりたちのとまりぎ 奥田亜希子 単行本・双葉社 『夏鳥たちのとまり木』は、教師となった葉奈子が、中学二年の夏に経験した逃避とその真実に向き合う長篇です。育児放棄気味の母親から逃れるため、ネットで知り合った男のもとへ身を寄せた過去が、現在の自己認識と絡み合います。家庭、孤独、記憶の再解釈を扱う作品として確認できます。 家族過去孤独
  27. 027 2022 ギフトライフ ぎふとらいふ 古川真人 初出・「新潮」2022年7月号掲載(NDLサーチ記事情報で確認)。 『ギフトライフ』は、安楽死と生体贈与が制度化された近未来社会を描く長篇です。新潮社公式ページでは、提供者の家族にポイントが与えられる制度を通じて、人間の命の価値が変容していくディストピアとして紹介されている。家族や共同体の物語を積み重ねてきた古川真人が、命、制度、弱者の未来という倫理的な問題へ踏み込… 倫理生命制度
  28. 028 2022 絶望キャラメル ぜつぼうキャラメル 島田雅彦 単行本・河出書房新社 『絶望キャラメル』は、島田雅彦の小説です。河出文庫版の公式紹介では、破産寸前の地方都市を舞台に、破天荒な坊主と四人の天才高校生が暴れ回るディストピア青春小説として紹介されています。若者の絶望、地方都市の閉塞、破壊的なユーモアを重ねながら、時代の空気を撃ち抜く群像劇として読める作品です。政治や地域社会… 青春地方社会批評
  29. 029 2022 曼陀羅華X まんだらげえっくす 古川日出男 初出・『新潮』から生まれた本。2022年3月、新潮社より単行本刊行。 『曼陀羅華X』は、地下鉄サリン事件を想起させる未曾有のテロを起点に、もう一つの1995年以後の日本を組み立てる長篇です。作家Xが誘拐され、隠された復讐と「神の預言」をめぐって現実と虚構が混ざり合う筋立てが置かれています。国家、宗教、暴力、文学の役割を同時に問う構成で、事件の記憶を直接の記録ではなくフ… 宗教国家暴力
  30. 030 2022 ヒカリ文集 ひかりぶんしゅう 松浦理英子 単行本・講談社 『ヒカリ文集』は、書くことと関係性のあり方をめぐり、愛情や家族を当然視する価値観から距離を取る長篇です。人物の内面よりも、言葉がどのような関係を作り、また壊すのかに焦点が置かれる。松浦理英子らしい、身体と制度をめぐる批評性が静かに働く作品です。 家族制度 第75回 野間文芸賞
  31. 031 2021 旅する練習 たびするれんしゅう 乗代雄介 単行本・講談社 『旅する練習』は、中学入学を控えた少女と叔父が、サッカーの練習をしながら利根川沿いを歩く長篇です。旅の途中で見る風景や言葉の記録が、震災後の時間、成長、観察することの意味へつながっていく。乗代雄介らしい細やかな観察と、移動のなかで変化する関係性が読みどころです。 言葉記録 第34回 三島賞
  32. 032 2021 女優 大鶴義丹 初出・「すばる」2021年5月号~7月号に連載。単行本は集英社から2022年1月刊行。 小劇団を主宰する語り手が、昭和を代表する女優である母への葛藤を抱え、復讐の物語を舞台化しようとする長篇です。母は一人の親であると同時に、芸能史の中で巨大化した像として語り手の前に立ちはだかります。演劇を、家族の記憶を語り直す場であり、母という偶像に挑む場として描くところに読みどころがあります。NDL… 母子関係演劇復讐
  33. 033 2021 天路 てんろ リービ英雄 単行本・講談社 『天路』は、東アジアの土地を移動する経験と、日本語で書くことの感覚を重ね合わせるリービ英雄の長篇です。旅の行程は、単なる紀行ではなく、言葉、歴史、身体の位置を問い直す道筋になる。越境文学としての自意識と、土地の具体的な手触りが交差する作品です。 移民と越境言葉と言語 第74回 野間文芸賞
  34. 034 2020 pray human ぷれいひゅーまん 崔実 初出・「群像」2020年3月号 『pray human』は、崔実が『群像』2020年3月号に発表し、同年9月に講談社から刊行した小説です。創作が芥川賞候補になった「わたし」は、17歳で入院した精神科で出会った安城さんからの電話を受け、精神病棟での日々、救えなかった親友、子供時代の傷を語り始めます。講談社公式は、少女たちのレジスタン… 記憶友情
  35. 035 2020 愛の色いろ あいのいろいろ 奥田亜希子 単行本・中央公論新社 『愛の色いろ』は、ポリアモリーをめぐる四人の男女の関係を描いた書き下ろし長篇。ひとつの恋愛規範に収まらない愛の形を扱い、信じることと不安になることが同時に起きる心の動きを追う。関係性の自由さだけでなく、嫉妬、誠実さ、生活の実感まで含めて読む作品として位置づけられる。 恋愛関係性
  36. 036 2020 死神の棋譜 しにがみのきふ 奥泉光 初出・単行本2020年8月・新潮社刊。 『死神の棋譜』は、奥泉光が2020年に新潮社から刊行した将棋ミステリの長篇です。詰将棋の不可能性をめぐる探索が、失踪事件、異端の棋道、地下空間のイメージへ広がり、盤上の論理と人間の執着を重ねていく。将棋小説でありながら、勝負の技術そのものよりも、夢に命を賭ける人間の業を読む作品として立ち上がる。 将棋謎と真相死と喪失
  37. 037 2020 小説 しょうせつ 増田みず子 初出・単行本(田畑書店、2020年11月)。初出誌は未確認。 『小説』は、増田みず子が田畑書店から2020年に刊行した小説作品です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、真っ直ぐな言葉の連なりが織り成す微妙な色合い、読むほどに人と人との間の心の綾が身に沁みる作品として紹介されています。長い沈黙を経た作家が、小説とは何かという問いを題名そのものに引き受け… 小説を書くこと人生家族
  38. 038 2020 暗闇にレンズ くらやみにれんず 高山羽根子 初出・書き下ろし長編。2020年9月に東京創元社より刊行。 『暗闇にレンズ』は、高山羽根子の書き下ろし長編です。東京創元社公式ページでは、親友と監視カメラだらけの街を歩く高校生の「わたし」が、小さなレンズをかざして世界を切り取る場面を起点に、映像と記録、教育、娯楽、戦争や紛争にまつわる作品として紹介されています。見ること、撮ること、記録されることの差異をたど… 映像と記録戦争家族史
  39. 039 2019 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び 大島真寿美 初出・単行本(文藝春秋、2019年3月刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』は、人形浄瑠璃作者・近松半二の生涯を描く大島真寿美の歴史長篇です。大坂・道頓堀の芝居小屋と竹本座を舞台に、書くこと、語ること、人形を遣うことが交差し、物語が生まれる瞬間の熱を追います。芸能史の細部と、虚構が現実を巻き込む感覚を重ねた作品です。 芸能創作人形浄瑠璃
  40. 040 2019 小箱 こばこ 小川洋子 単行本・朝日新聞出版 『小箱』は、箱という小さな器に託された記憶や喪失の気配を、静かな筆致でたどる長篇です。小川洋子らしい抑制された語りのなかで、見えないもの、しまわれたもの、失われたものが少しずつ存在感を帯びる。大きな事件よりも、手触りと沈黙の蓄積によって読む作品です。 記憶喪失死と喪失 第73回 野間文芸賞
  41. 041 2018 壺中に天あり獣あり こちゅうにてんありけものあり 金子薫 初出・『群像』2018年11月号(NDL雑誌記事レコードで確認) 『双子は驢馬に跨がって』後の単行本候補。群像掲載後、2019年に講談社から刊行。 幻想身体哲学
  42. 042 2018 ヒット・エンド・ラン ヒット エンド ラン 広谷鏡子 単行本・徳間書店 徳間文庫から2018年に刊行された広谷鏡子の単著。 スポーツ人生再生
  43. 043 2018 国宝 こくほう 吉田修一 単行本・朝日新聞出版 芸能・家族・血筋と才能をめぐる大作候補。上・下巻の単行本書誌がNDLで確認できる。 芸能才能家族
  44. 044 2018 ミライミライ みらいみらい 古川日出男 初出・『新潮』から生まれた本。2018年2月、新潮社より単行本刊行。 『ミライミライ』は、第二次世界大戦後の北海道がソ連に占領されたという架空の歴史を起点に、反ソ連ゲリラやインド=ニッポン連邦、ヒップホップ・グループ「最新」を結びつける長篇です。誘拐事件や核武装要求といった政治的な筋立てに、音楽と青春小説のリズムが重ねられます。古川日出男らしい高速の語りで、歴史の分岐… 戦争歴史音楽
  45. 045 2018 ある男 あるおとこ 平野啓一郎 初出・「文學界」2018年6月号に掲載。2018年9月、文藝春秋より単行本刊行。 『ある男』は、戸籍上の名前と実際に生きた人物が一致しないという謎から、個人の同一性、家族、出自、社会的偏見を掘り下げる長篇です。弁護士の城戸が亡くなった依頼者の夫の身元を追う構成を通じて、他者を知ることの困難さが浮かび上がります。ミステリ的な構成を取りながら、平野啓一郎が継続して扱ってきた「分人」的… アイデンティティ家族差別
  46. 046 2018 潜在殺 せんざいさつ 渥美饒兒 単行本・河出書房新社 2018年刊行の渥美饒兒の単行本。既存収録の『ミッドナイト・ホモサピエンス』『孤蝶の夢』とは重複しない後年の小説候補。 暴力犯罪孤独と疎外
  47. 047 2018 明恵 : 栂尾高山寺秘話. 上 ミョウエ トガノオ コウサンジ ヒワ ジョウ 高瀬千図 単行本・弦書房 Books/JPROの内容紹介で、明恵の全生涯を描く長編歴史小説・全2巻であることを確認できる。 日本史宗教信仰
  48. 048 2018 明恵 : 栂尾高山寺秘話. 下 ミョウエ トガノオ コウサンジ ヒワ ゲ 高瀬千図 単行本・弦書房 Books/JPROの内容紹介で、明恵の全生涯を描く長編歴史小説・全2巻であることを確認できる。 日本史宗教信仰
  49. 049 2018 草薙の剣 くさなぎのつるぎ 橋本治 単行本・新潮社 『草薙の剣』は、昭和から平成へかけての社会の変化を、個人の記憶や世代の感覚を通じて描く長篇です。神話的な題名を掲げながら、語りは身近な生活や時代の空気へ降りていく。橋本治の批評的な視線が、戦後日本の時間を物語として捉え直します。 戦後世代日本史 第71回 野間文芸賞
  50. 050 2017 月の満ち欠け つきのみちかけ 佐藤正午 単行本・岩波書店 『月の満ち欠け』は、三人の男と一人の少女の三十余年におよぶ人生が交錯する長篇です。岩波書店の内容紹介では、生まれ変わりの記憶をめぐる「数奇なる愛の軌跡」として紹介されており、時間をまたぐ愛と喪失の物語として整理できます。 恋愛記憶転生
  51. 051 2017 永遠の道は曲りくねる えいえんのみちはまがりくねる 宮内勝典 初出・『文藝』2015年春季号-2016年冬季号(NDL雑誌記事レコードで連載回を確認) 河出書房新社刊の2017年単行本。NDLで単行本と『文藝』連載レコードを確認できる。 人生宗教と信仰
  52. 052 2017 平家物語 犬王の巻 へいけものがたり いぬおうのまき 古川日出男 初出・2017年5月、河出書房新社より単行本刊行。2021年12月、河出文庫刊行。 『平家物語 犬王の巻』は、室町時代に世阿弥と人気を分けたとされながら歴史から消えた能役者・犬王を描く『平家物語』異聞です。河出文庫版の紹介では、犬王と盲目の琵琶法師・友魚の友情が、新しい芸能を生み出していく筋立てとして示されています。古典の再話でありながら、身体、芸能、名を残すことと消されることを問… 芸能友情歴史
  53. 053 2017 あとは野となれ大和撫子 あとはのとなれやまとなでしこ 宮内悠介 単行本・KADOKAWA 『あとは野となれ大和撫子』は、中央アジア風の架空国家アラルスタンを舞台に、後宮で育った少女たちが大統領暗殺後の臨時政府を担う長篇です。Books/JPROの内容紹介では、日系孤児ナツキ、政治コースを修了したアイシャ、文化を守ろうとするジャミラらの役割が詳しく示され、政治・技術・文化が絡む群像として読… 政治国家ジェンダー
  54. 054 2016 その姿の消し方 そのすがたのけしかた 堀江敏幸 単行本・新潮社 『その姿の消し方』は、詩や書物をめぐる記憶を追いながら、誰かの姿が時間のなかへ消えていく過程を静かにたどる作品です。堀江敏幸らしい精密な文体で、風景、読書、翻訳的な感覚が重なり合う。筋の強さよりも、痕跡を見つめるまなざしと文章の陰影が読みどころです。 記憶書物 第69回 野間文芸賞
  55. 055 2016 土の記 つちのき 高村薫 単行本・新潮社 『土の記』は、老いた農夫の暮らし、妻の死、土地に刻まれた時間を通して、生と死が折り重なる場所を描く長篇です。農作業や土の手触りは、個人の老いだけでなく、震災後の日本の時間とも響き合う。高村薫の社会性と宗教的な思索が、生活の細部へ沈み込む作品です。 老い死と喪失土地 第70回 野間文芸賞
  56. 056 2015 雪の朝 ユキ ノ アサ 高倉やえ 単行本・角川文化振興財団 角川文化振興財団から2015年に刊行された高倉やえの未収録単著。 季節記憶内面
  57. 057 2015 シャッター通りに陽が昇る シャッタードオリ ニ ヒ ガ ノボル 広谷鏡子 単行本・集英社 集英社文庫から2015年に刊行された単著。 地域社会再生労働
  58. 058 2015 冥途あり めいどあり 長野まゆみ 単行本・講談社 『冥途あり』は、家族の記憶や土地の感触を手がかりに、生者と死者の距離を静かにたどる長篇です。長野まゆみの幻想性は、派手な異界ではなく、日常のすぐ隣にある冥界の気配として現れる。言葉の選び方と空気の薄さが、死と記憶の主題を繊細に支えています。 死者家族記憶 第68回 野間文芸賞
  59. 059 2014 断貧サロン だんぴんさろん 谷川直子 単行本・河出書房新社 『断貧サロン』は、谷川直子が2014年10月に河出書房新社から刊行した小説です。貧乏神被害者の会が主催する「貧乏を断つ」ためのサロンに、働かないイケメンの恋人を持つ女性をはじめ、さまざまな事情を抱える女たちが集まります。金か愛かという問いを、生活不安と信仰めいた救済願望の交差点から描く、文藝賞受賞後… 貧困恋愛信仰
  60. 060 2014 湘南シェアハウス ショウナン シェア ハウス 広谷鏡子 単行本・角川春樹事務所 2014年に角川春樹事務所から文庫で刊行された単著。 生活関係性地域社会
  61. 061 2014 33年後のなんとなく、クリスタル さんじゅうさんねんごのなんとなく、くりすたる 田中康夫 初出・「文藝」連載(河出書房新社公式内容紹介で確認)。単行本は2014年11月、河出書房新社刊。 『33年後のなんとなく、クリスタル』は、田中康夫が1980年のデビュー作『なんとなく、クリスタル』の33年後を描いた長篇です。1980年に大学生だった女性たちが50代になった現在を追い、消費社会の記憶、時代の変化、成熟後の生活感覚を、前作同様に注釈の形式も活かしながら描きます。 消費社会記憶中年
  62. 062 2014 怒り いかり 吉田修一 初出・『読売新聞』朝刊 2012年10月29日-2013年10月19日(NDL系書誌の注記より) 事件の記憶が、東京・千葉・沖縄などの人物関係に影を落とす群像長篇候補。 犯罪信頼疑念
  63. 063 2013 星月夜 ホシズクヨ 高倉やえ 単行本・角川書店 角川書店から2013年に刊行された高倉やえの未収録単著。 人生記憶内面
  64. 064 2013 還れぬ家 カエレヌ イエ 佐伯一麦 単行本・新潮社 2013年に新潮社から刊行された佐伯一麦の単著図書。家族・家・土地の主題で既登録作を補う候補。 家族故郷記憶
  65. 065 2013 渡良瀬 ワタラセ 佐伯一麦 単行本・岩波書店 2013年に岩波書店から刊行された単著図書。土地の記憶を扱う佐伯作品として追加候補になる。 土地記憶地域社会
  66. 066 2013 感受体のおどり かんじゅたいのおどり 黒田夏子 初出・単行本(文藝春秋、2013年12月刊行)。初出誌は未確認のため単行本年を year に採用。 『感受体のおどり』は、文藝春秋BOOKSが「大河恋愛小説」であり「記憶についての物語」でもあると紹介する長篇です。『abさんご』で注目された黒田夏子の実験的な言葉の運動を、より長い時間幅と恋愛・記憶の物語へ広げる作品として位置づけられます。 恋愛記憶老い
  67. 067 2013 ブラック・ダラー = BLACK DOLLAR ぶらっくだらー 清野栄一 単行本・双葉社 2013年8月に双葉社から刊行された本人単著をNDLで確認。ISBN 978-4-575-23831-0の単行本候補。 資本主義欲望犯罪
  68. 068 2013 未明の闘争 みめいのとうそう 保坂和志 単行本・講談社 『未明の闘争』は、出来事を劇的に進めるよりも、考えること、話すこと、書くことの持続そのものを小説の中心に置く長篇です。日常の細部から小説論へ、個人の時間から世界の手触りへと、保坂和志の思考がゆっくり広がっていく。物語の速度ではなく、意識の粘りと文体の持続を読む作品です。 小説を書くこと日常思考 第66回 野間文芸賞
  69. 069 2012 千のキス せんのきす 安達千夏 単行本・祥伝社 安達千夏の2010年代単行本候補。既存収録作と重複しない。 恋愛身体日常
  70. 070 2012 東京プリズン とうきょうプリズン 赤坂真理 単行本・河出書房新社 『東京プリズン』は、赤坂真理が2012年7月に河出書房新社から刊行した長篇小説です。16歳のマリがアメリカ留学先で、日本を「かつての敵国」と呼ぶ人々に囲まれ、「天皇の戦争責任」をめぐるディベートへ巻き込まれていきます。少女の身体感覚と、2009年の日本へつながる時間のずれを通して、戦争責任、戦後、家… 戦後歴史国家 第23回 紫式部文学賞
  71. 071 2012 ことり ことり 小川洋子 単行本・朝日新聞出版 NDLサーチで2012年11月刊の朝日新聞出版版単行本と2016年文庫版を確認できる。 孤独言葉と言語兄弟
  72. 072 2012 あたたかい水の出るところ 木地雅映子 初出・単行本(光文社、2012年4月刊行)。 『あたたかい水の出るところ』は、木地雅映子の青春小説です。光文社公式ページでは、温泉を「地上最強のパワースポット」とする主人公が、息が詰まる日常の中で出口を探すガール・ミーツ・ボーイ・ストーリーとして紹介されています。NDLサーチでは2012年4月に光文社から刊行されたNDC9 913.6の図書とし… 青春恋愛家族
  73. 073 2012 母の遺産 : 新聞小説 ははのいさん しんぶんしょうせつ 水村美苗 初出・新聞連載を単行本化。NDL書誌では副題を「新聞小説」として確認。 2012年3月に中央公論新社から刊行された長篇。NDLとBooks系書誌で単行本、2015年の中公文庫上下巻を確認できる。章題には通夜、ポータブル・トイレ、家の売却、戸籍、葬儀など、介護と相続をめぐる現実的な場面が並ぶ。 母と娘老い介護
  74. 074 2012 紙の月 かみのつき 角田光代 単行本・角川春樹事務所 角川春樹事務所から2012年3月に刊行された未登録単行本。NDLで単行本と文庫版を確認。 欲望消費社会犯罪
  75. 075 2012 K けい 三木卓 単行本・講談社 晩年期の三木卓による単行本小説候補。作品内容の細部は候補段階では膨らませず、まず講談社刊の本として登録候補に置く。 記憶老い長篇
  76. 076 2012 沈黙のレシピエント ちんもくのれしぴえんと 渥美饒兒 単行本・中央公論新社 2012年刊行。英題は NDL 上で Recipient of Silence と併記される。 身体倫理
  77. 077 2011 天の火 テン ノ ヒ 高倉やえ 単行本・梨の木舎 梨の木舎から2011年に刊行された高倉やえの未収録単著。 内面死生観人生
  78. 078 2011 陰の都 かげのみやこ 吉野光 単行本・作品社 作品社刊の2011年単行本。吉野光の後期の歴史題材作品として追加候補になる。 歴史権力記憶
  79. 079 2011 ジェントルマン じぇんとるまん 山田詠美 単行本・講談社 『ジェントルマン』は、人を惹きつける優雅さと危うさを併せ持つ人物を軸に、恋愛と倫理の境界を問う長篇です。単純な善悪に回収しにくい人間の魅力を、山田詠美らしい身体感覚と会話の強度で描く。タイトルの「紳士」が何を隠し、何を露出させるのかを読む作品です。 恋愛倫理暴力 第65回 野間文芸賞
  80. 080 2010 野川 のがわ 長野まゆみ 単行本・河出書房新社 『野川』は、長野まゆみが2010年7月に河出書房新社から刊行した長篇小説です。両親の離婚を機に転校した音和が、野川の近くで父と二人暮らしを始め、中学校の新聞部で伝書鳩を育てる仲間たちと出会います。変わり者の教師の言葉に導かれ、鳥の目で世界を見たいと願う少年の感受性を、川辺の風景と飛翔のイメージのなか… 青春家族自然
  81. 081 2010 MUSIC みゅーじっく 古川日出男 初出・2010年4月、新潮社より単行本刊行。2012年11月、新潮文庫刊行。 『MUSIC』は、音楽をめぐる感覚と小説のリズムを重ねる古川日出男の長篇です。都市の身体感覚、表現への衝動、言葉がビートを帯びていく感触を前面に出す作品として登録します。現行の出版社公式詳細ページを確認できていないため、内容紹介は書名と既存書誌から安全に言える範囲に抑えています。 音楽青春都市
  82. 082 2009 ゼロの王国 ぜろのおうこく 鹿島田真希 初出・「群像」連載後の単行本候補。NDLサーチで単行本書誌を確認。 611ページの大部な単行本として確認できる鹿島田真希の book-form work 候補。 世界観信仰
  83. 083 2009 かれん かれん 安達千夏 単行本・角川書店 既存収録の『あなたがほしい』『おはなしの日』に続く、2000年代後半の単行本候補。 恋愛家族ジェンダー
  84. 084 2009 身の上話 ミノウエバナシ 佐藤正午 単行本・光文社 2009年に光文社から刊行された単著図書。佐藤正午の中期以降の長篇候補として追加余地がある。 真実と虚構犯罪関係性
  85. 085 2009 私の赤くて柔らかな部分 わたしのあかくてやわらかなぶぶん 平田俊子 初出・単行本(角川書店、2009年7月)。初出誌は未確認。 『私の赤くて柔らかな部分』は、失恋の痛みを抱えた主人公が突発的に旅へ出て、終着駅にたどりついたまま帰るきっかけを失っていく長篇小説です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、生きることのよるべなさと虚実ないまぜのマジカルな世界を描く、平田俊子の新境地として紹介されています。詩人としての言語感… 失恋喪失
  86. 086 2009 武曲 むこく 藤沢周 初出・「文學界」2009年6月号より連載開始、2011年9月号に最終回(NDLサーチ記事書誌で確認)。 『武曲』は、剣道をめぐる身体と言葉のせめぎ合いを描く藤沢周の長篇です。剣を教える男と、無自覚な才能を持つ少年が出会うことで、暴力、継承、父性、才能への恐れが浮かび上がります。武道小説の枠組みを使いながら、身体の奥に沈む痛みを純文学的な密度で描きます。 武道暴力才能
  87. 087 2009 二度死んだ母のこと。 ニド シンダ ハハ ノ コト 高橋一起 単行本・作品社 作品社から2009年に刊行された高橋一起の単著。 母と子死と喪失記憶
  88. 088 2008 聖家族 せいかぞく 古川日出男 初出・2008年刊行。2014年1月、新潮文庫で上下巻刊行。 『聖家族』は、青森の名家・狗塚家を中心に、東北の歴史と記憶を巨大な物語として編み上げる長篇です。新潮文庫版の紹介では、狗塚家に継承された「正史」が現代と出会い、狗塚三兄弟の逃亡劇から冠木兄妹の誘拐事件へ展開する筋立てが示されています。家族史、東北史、戦争や維新の記憶が混濁し、古川日出男らしい過剰な語… 家族記憶日本史
  89. 089 2008 父の遺した三十一文字。 チチ ノ ノコシタ ミソヒトモジ 高橋一起 単行本・作品社 作品社から2008年に刊行された高橋一起の単著。 父と子記憶言葉
  90. 090 2007 六月の海を泳いで ロクガツ ノ ウミ オ オヨイデ 広谷鏡子 単行本・小学館 小学館から2007年に刊行された単著小説。未収録の広谷鏡子単著として追加候補。 家族関係性記憶
  91. 091 2007 ノルゲ ノルゲ 佐伯一麦 単行本・講談社 2007年に講談社から刊行された佐伯一麦の単著図書。NDL、Books/JPRO、Amazonで書誌を確認した。 異文化生活
  92. 092 2007 川の光 かわのひかり 松浦寿輝 単行本・中央公論新社 NDLサーチで2007年7月刊の中央公論新社版単行本、2012年『川の光 外伝』を確認できる。 動物冒険川・水辺
  93. 093 2007 道元禅師 どうげんぜんじ 立松和平 初出・単行本上巻『大宋国の空』・下巻『永平寺への道』(東京書籍、2007年)。新潮文庫版は2010年、上・中・下巻で刊行。 『道元禅師』は、立松和平が曹洞宗の祖・道元を題材に書いた長篇小説です。東京書籍版は上巻『大宋国の空』・下巻『永平寺への道』として2007年に刊行され、2010年には新潮文庫で上・中・下巻に分かれて刊行されました。『遠雷』で見える農村と土地の作家像に加え、仏教者の歩みと思想へ向かった立松和平の晩年の大… 仏教思想修行
  94. 094 2007 悪人 あくにん 吉田修一 単行本・朝日新聞社 吉田修一の社会派長篇の代表候補。事件小説の枠組みを使いながら、地方、貧困、恋愛、加害と被害の境界を描く。 犯罪加害と被害孤独
  95. 095 2007 海辺の博覧会 うみべのはくらんかい 芦原すなお 単行本・ポプラ社 既存収録の『青春デンデケデケデケ』『雨鶏』と重複しない、ポプラ社刊の単行本。 記憶家族地方
  96. 096 2007 カワセミの森で かわせみのもりで 芦原すなお 単行本・理論社 理論社版を初出単行本として追加候補にする。再刊情報もNDLで追跡可能。 自然家族成長
  97. 097 2007 八日目の蝉 ようかめのせみ 角田光代 単行本・中央公論新社 中央公論新社から2007年3月に刊行された角田光代の未登録代表作。NDLで単行本書誌と中央公論文芸賞関連記事を確認。 母と子家族罪と赦し
  98. 098 2007 とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起 とげぬき しんすがもじぞうえんぎ 伊藤比呂美 初出・「群像」2006年2月号に第1回、2007年4月号に最終回掲載。講談社2007年6月刊。 『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』は、伊藤比呂美が『群像』に連載し、2007年に講談社から刊行した長篇詩的散文です。カリフォルニアと日本を行き来する語り手が、老いた父母の介護、身体の痛み、家族の変化、仏教的な死生観を、巣鴨地蔵への祈りや縁起譚のような声に重ねて語ります。詩と小説、私的記録と説話がほどけ合う… 老い介護身体
  99. 099 2007 1000の小説とバックベアード せんのしょうせつとばっくべあーど 佐藤友哉 単行本・新潮社 『1000の小説とバックベアード』は、小説を書くこと、読むこと、ジャンルの制度をめぐる自己言及的な長篇です。ライトノベルやミステリ以後の感覚を背景に、作者と読者、物語と批評の関係が挑発的に揺さぶられる。佐藤友哉の文学への過剰な自意識が、作品の推進力になっています。 小説を書くこと大衆文化文学 第20回 三島賞
  100. 100 2006 家のロマンス いえのロマンス 加藤幸子 初出・『新潮』2006年2月号-5月号連載 『新潮』連載後、新潮社から2006年11月に単行本化された加藤幸子の未登録作品。 家庭記憶生活
  101. 101 2006 残光 ざんこう 小島信夫 初出・「新潮」2006年2月号に同題作の掲載書誌あり。 NDLサーチで「新潮」2006年2月号掲載書誌、2006年5月刊の新潮社版単行本、水声社『小島信夫長篇集成』収録を確認できる。 老い記憶文学
  102. 102 2006 海洞 : アフンルパロの物語 かいどう あふんるぱろのものがたり 三浦清宏 初出・2006年9月、文藝春秋刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『海洞 : アフンルパロの物語』は、三浦清宏が2006年に文藝春秋から刊行した長篇小説です。NDLサーチでは、文藝春秋2006年9月刊、604ページ、ISBN 4-16-325230-4の単行本として確認できます。公開Webで信頼できる詳細梗概や初出誌は確認できなかったため、紹介は書誌情報を中心に整… 記憶土地歴史
  103. 103 2006 サヨナラ、東京。 サヨナラ トウキョウ 高橋一起 単行本・新風舎 新風舎から2006年に刊行された高橋一起の未収録単著。 都市喪失人生
  104. 104 2005 心のかけら ココロ ノ カケラ 広谷鏡子 単行本・角川春樹事務所 角川春樹事務所から2005年に刊行された広谷鏡子の未収録単著。 内面喪失自己認識
  105. 105 2005 焼身 しょうしん 宮内勝典 単行本・集英社 集英社刊の2005年単行本。宮内勝典の宗教性・越境性・身体性が強く出る作品として追加候補。 身体宗教と信仰抵抗
  106. 106 2005 青猫家族輾転録 あおねこかぞくてんてんろく 伊井直行 初出・『新潮』2005年3月号 英訳・独訳レコードもNDLで確認でき、伊井直行作品の海外流通の手がかりにもなる。 家族記憶移動
  107. 107 2005 ミーナの行進 みーなのこうしん 小川洋子 初出・読売新聞連載。NDLに2005年2月の関連書誌あり。 NDLサーチで2006年4月刊の中央公論新社版単行本と2009年中公文庫版を確認できる。谷崎潤一郎賞公式一覧で第42回受賞作として確認できる。 家族記憶少女 第42回 谷崎賞
  108. 108 2005 ベルカ、吠えないのか? べるか、ほえないのか 古川日出男 初出・2005年4月、文藝春秋より単行本刊行。2008年5月、文春文庫刊行。 『ベルカ、吠えないのか?』は、1943年のキスカ島に残された軍用犬たちから始まり、犬たちの血統と移動を通して二十世紀の世界史を描く長篇です。人間の戦争、国家、軍事、移民の歴史が、犬の繁殖と訓練の記録として別の角度から語られます。動物小説でありながら、近現代史を横断する群像劇として読める作品です。 戦争動物歴史
  109. 109 2005 オール・トゥモロウズ・パーティーズ 清野栄一 初出・単行本(双葉社、2005年4月刊行)。 『オール・トゥモロウズ・パーティーズ』は、清野栄一の小説単行本です。NDLサーチでは2005年4月に双葉社から刊行された243ページの図書、NDC9 913.6として確認できます。出版書誌データベースでも、ISBN 9784575235227、4-6判、243ページ、2005年4月19日発売の書誌が… 音楽青春移動
  110. 110 2005 命の風(上・下) いのちのかぜ デビット・ゾペティ 単行本・幻冬舎 NDLで2005年9月幻冬舎刊の上巻・下巻をいずれもNDC 913.6の図書として確認。Books/JPROでも上下巻のISBN、判型、ページ数、発売日を確認できる。 移民と越境人生家族
  111. 111 2005 花酔い ハナヨイ 江場秀志 単行本・新風舎 新風舎から2005年に刊行された江場秀志の未収録単著。 感覚関係性内面
  112. 112 2005 奥州王。 オウシュウオウ 高橋一起 単行本・新風舎 副題に「日本最強の異人種、安倍一族の戦い。」を持つ新風舎刊の単著。 日本史戦争アイデンティティ
  113. 113 2005 双頭の性。 ソウトウ ノ セイ 高橋一起 単行本・新風舎 新風舎文庫から2005年に刊行された高橋一起の未収録単著。 アイデンティティ内面
  114. 114 2005 六〇〇〇度の愛 ろくせんどのあい 鹿島田真希 単行本・新潮社 『六〇〇〇度の愛』は、長崎と原爆の記憶を背景に、愛と祈り、死者の存在を強い熱のイメージで描く長篇です。具体的な旅の行程と、宗教的・幻想的な感覚が重なり、現実の土地が精神的な場所へ変わっていく。鹿島田真希の初期作品らしい、信仰と身体感覚の緊張が読みどころです。 原爆長崎 第18回 三島賞
  115. 115 2004 鉄塔家族 テットウ カゾク 佐伯一麦 単行本・日本経済新聞社 2004年に日本経済新聞社から刊行された単著図書。佐伯一麦の家族・土地をめぐる作品として追加候補になる。 家族土地記憶
  116. 116 2004 対岸の彼女 たいがんのかのじょ 角田光代 初出・文藝春秋2004年11月刊 『対岸の彼女』は、角田光代が2004年に文藝春秋から刊行した長篇小説です。文藝春秋BOOKSでは、30代で既婚・子持ちの小夜子と、独身で子どものいない葵という、生活環境も性格も異なる二人の女性の友情が成立するのかを問う作品として紹介されています。NDLサーチでは文藝春秋2004年11月刊の図書書誌を… 女性友情結婚
  117. 117 2003 モルヒネ もるひね 安達千夏 単行本・祥伝社 初版は祥伝社2003年刊。2008年・2009年の関連版もNDLで追跡できる。 恋愛身体
  118. 118 2003 ジャンヌ、裁かるる じゃんぬ、さばかるる 楠見朋彦 単行本・講談社 『ジャンヌ、裁かるる』は、副題を「書下ろし長篇小説」とする楠見朋彦の単行本です。NDLサーチで2003年3月刊の書誌を確認できます。公開情報で詳細な梗概は確認できないため、歴史的人物を題名に含む長篇小説として最小限の紹介に留めます。 歴史裁き信仰
  119. 119 2003 お母さんの恋人 おかあさんのこいびと 伊井直行 初出・『群像』2003年2月号 講談社2003年刊。既存収録の初期作・会社員小説系作品を補う候補。 家族恋愛日常
  120. 120 2003 博士の愛した数式 はかせのあいしたすうしき 小川洋子 初出・「新潮」2003年7月号、2003年8月新潮社より単行本刊行 『博士の愛した数式』は、事故の後遺症で新しい記憶を80分しか保てない数学者と、彼の家で働く家政婦、その息子の関係を描く長篇です。素数、友愛数、完全数などの数学的な美しさが、他者を思いやる言葉やふるまいと重ねられます。 記憶家族数学
  121. 121 2003 サウンドトラック さうんどとらっく 古川日出男 初出・2003年、集英社より単行本刊行。2006年9月、集英社文庫で上下巻刊行。 『サウンドトラック』は、音楽、都市、身体感覚を小説のリズムへ変換する古川日出男の長篇です。筋を静かに追うというより、若者たちの衝動や都市のノイズを高速の語りで積み重ねるところに読みどころがあります。今回確認できた出版社公式情報は集英社文庫上下巻の書誌が中心で、詳細な公式あらすじは未確認です。 都市音楽身体
  122. 122 2003 眼球の毛 : 特別書下ろし長篇 がんきゅうのけ 青来有一 初出・書き下ろし長篇。 2003年12月に講談社から刊行された書き下ろし長篇をNDLで確認した。 身体認識不安
  123. 123 2003 阿修羅ガール あしゅらがーる 舞城王太郎 単行本・新潮社 『阿修羅ガール』は、女子高生アイコの一人称を通じて、都市の暴力、ネット的な噂、同時代の軽さと残酷さを一気に走らせる長篇です。会話や独白のテンポが速く、ミステリやサブカルチャーの感触を純文学的な文体実験へ持ち込んでいる。舞城王太郎の過剰な速度と文体の身体性がよく出た作品です。 若者暴力インターネット 第16回 三島賞
  124. 124 2003 ららら科學の子 らららかがくのこ 矢作俊彦 単行本・文藝春秋 『ららら科學の子』は、中国で長く生きた男の帰国を軸に、戦後日本、学生運動、中国との関係をたどる長篇です。ハードボイルド的な乾いた視線を持ちながら、政治と個人史のずれを大きな時間幅で描く。帰ってきた場所としての日本を、外部から見直す作品です。 戦後政治中国 第17回 三島賞
  125. 125 2002 花狂い ハナグルイ 広谷鏡子 単行本・角川春樹事務所 角川春樹事務所から2002年に単行本刊行、2005年に同社文庫版も確認できる。 恋愛関係性内面
  126. 126 2002 半島 はんとう 松浦寿輝 初出・「文學界」2002年1月号に同題作の掲載書誌あり。 NDLサーチで「文學界」2002年1月号掲載書誌、2004年7月刊の文藝春秋版単行本、2022年講談社文芸文庫版を確認できる。 記憶土地移動
  127. 127 2002 パレード ぱれーど 吉田修一 単行本・幻冬舎 『パーク・ライフ』期の代表的長篇で、都市生活・共同生活・若者の距離感を扱う追加候補。第15回山本周五郎賞受賞作として知られるが、今回は公式賞ページ未確認のため awards には入れない。 都市生活若者共同生活
  128. 128 2002 けなげ けなげ 荻野アンナ 初出・長編連載として複数回の雑誌掲載記録あり(NDL記事書誌で確認)。 2002年刊。NDLで単著として確認できる。 家族老い生の時間
  129. 129 2002 贋世捨人 にせよすてびと 車谷長吉 初出・「新潮」1997年4月号・2002年7月号に同題作の掲載書誌あり。 NDLサーチで「新潮」掲載書誌と2002年10月刊の新潮社版単行本、2007年文春文庫版を確認できる。 私小説文学孤独と疎外
  130. 130 2002 本格小説 ほんかくしょうせつ 水村美苗 初出・「新潮」2001年1月号-9月号、2002年1月号連載。新潮社2002年9月刊。 『本格小説』は、水村美苗が『新潮』連載をもとに2002年に新潮社から上下巻で刊行した長篇小説です。新潮社公式ページでは、米国での少女時代に出会った男の「小説のような人生」を、軽井沢に芽生え国境を越えて育まれる恋と、血族史・戦後日本の肖像として描く作品と紹介されています。上巻公式ページには『波』200… 恋愛記憶戦後
  131. 131 2001 東京タワー トウキョウ タワー 江國香織 単行本・マガジンハウス マガジンハウスから2001年に刊行された単著小説。映像化資料もNDLで確認できる。 恋愛都市関係性
  132. 132 2001 世界の中心で、愛をさけぶ せかいのちゅうしんであいをさけぶ 片山恭一 初出・単行本(小学館、2001年4月)。初出誌は未確認。 『世界の中心で、愛をさけぶ』は、地方都市の高校生・朔太郎とアキの恋を、アキの死から始まる喪失感と回想によって描く恋愛長篇です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、出会い、放課後のデート、無人島への旅、発病と入院、空港での死、十数年後の再訪までが、魂の再生の物語として整理されています。 恋愛喪失死別
  133. 133 2001 長江 ちょうこう 加藤幸子 初出・『新潮』2001年8月 『新潮』掲載後、新潮社から2001年11月に単行本化された加藤幸子の未登録作品。 中国自然記憶
  134. 134 2001 センセイの鞄 せんせいのかばん 川上弘美 初出・単行本(平凡社、2001年6月刊行)。連載初出の詳細は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『センセイの鞄』は、元教師と元教え子の再会から始まる恋愛小説です。居酒屋でのやりとり、季節の食べ物、散歩や旅の場面を積み重ねながら、二人の距離が急がずに変化していきます。川上弘美らしい淡いユーモアと寂しさが同居する代表作です。 恋愛老い孤独 第37回 谷崎賞
  135. 135 2001 アラビアの夜の種族 あらびあのよるのしゅぞく 古川日出男 初出・2001年、角川書店より単行本刊行。2006年7月、角川文庫で全3巻刊行。 『アラビアの夜の種族』は、アラビアンナイト的な語りの連鎖と歴史改変の想像力を組み合わせた大部の長篇です。物語が物語を呼び込み、戦争、王権、信仰、謀略が一つの巨大な架空史として展開します。出版社公式の著者プロフィールで受賞歴は確認できましたが、現行の出版社詳細ページを確認できていないため、内容紹介は最… 神話歴史物語
  136. 136 2001 ジャパン・シンドローム じゃぱん・しんどろーむ 渥美饒兒 単行本・作品社 2001年作品社刊。2011年に中央公論新社から『原子の闇』上下として改稿・改題されたため、原題版を追加候補とする。 社会政治暴力
  137. 137 2000 始祖鳥記 しそちょうき 飯嶋和一 初出・2000年2月、小学館より単行本刊行。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『始祖鳥記』は、飯嶋和一が2000年に小学館から刊行した歴史長篇です。小学館公式とBooks出版書誌データベースの文庫版紹介では、災厄が相次ぐ天明期を背景に、大空を飛ぶことに賭ける“鳥人”幸吉の生きざまと、公儀の悪政に立ち向かう人々が描かれると説明されています。NDLサーチでは2000年の小学館単行… 飛翔抵抗災厄
  138. 138 2000 ジャンプ ジャンプ 佐藤正午 単行本・光文社 2000年に光文社から刊行された佐藤正午の単著長篇。既登録の『永遠の1/2』『月の満ち欠け』とは別の book-form 作品。 恋愛記憶関係性
  139. 139 2000 楽隊のうさぎ がくたいのうさぎ 中沢けい 初出・単行本(新潮社、2000年6月)。初出誌は未確認。 『楽隊のうさぎ』は、引っ込み思案の中学生・克久がブラスバンドに入部し、先輩や友人、教師に囲まれながら全国大会を目指す日々を描く長篇です。新潮社公式の紹介では、少年期の多感な時期に音楽へ夢中になっていく成長物語として整理されています。 青春音楽成長
  140. 140 2000 オカメインコに雨坊主 おかめいんこにあめぼうず 芦原すなお 単行本・文藝春秋 初版は文藝春秋、後年ポプラ社から加筆・訂正版が刊行された。 日常家族地方
  141. 141 1999 神様のボート カミサマ ノ ボート 江國香織 単行本・新潮社 新潮社から1999年に刊行され、文庫化・映像化も確認できる江國香織の単著。 母と娘恋愛
  142. 142 1999 ヴァイブレータ ヴぁいぶれーた 赤坂真理 単行本・講談社 1999年1月に講談社から刊行された単行本。NDLで単行本、2003年講談社文庫版、2013年新装版を確認できる。 身体孤独欲望
  143. 143 1999 ちち 小林恭二 単行本・新潮社 NDLサーチで1999年7月刊の新潮社版単行本を確認できる。 父と子家族記憶
  144. 144 1998 翔べ麒麟 とべきりん 辻原登 初出・単行本(読売新聞社、1998年刊行)。初出誌・連載媒体は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『翔べ麒麟』は、辻原登の物語作家としての顔が前面に出た大部の長篇です。帝国の秩序、流浪、反乱、芸能、異郷の土地が重なり、歴史小説と幻想小説のあわいで物語が進みます。『村の名前』で見られた越境の感覚を、より広い歴史的・冒険的な空間へ押し広げた作品として位置づけられます。 歴史帝国越境
  145. 145 1998 二進法の犬 にしんほうのいぬ 花村萬月 単行本・光文社 光文社から1998年11月に刊行された長編小説。NDLで単行本と文庫版を確認。 身体暴力生と死
  146. 146 1998 玉砕 ぎょくさい 小田実 単行本・新潮社 NDLサーチで1998年5月刊の新潮社版単行本、および講談社版『小田実全集』関連書誌を確認できる。 戦争兵士国家
  147. 147 1997 うるわしき日々 うるわしきひび 小島信夫 単行本・読売新聞社 NDLサーチで1997年10月刊の読売新聞社版単行本、関連論考「雨漏りする戦後・家という思想」を確認できる。 老い家族戦後
  148. 148 1997 あした、旅人の木の下で 松村栄子 初出・単行本(角川書店、1997年7月刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『あした、旅人の木の下で』は、芥川賞受賞後の松村栄子が発表した長篇小説です。旅人の木という題名上の象徴を手がかりに、移動する者の視線、記憶、他者との出会いを静かに描きます。現実の生活感と、どこか遠くへ向かう感覚が重なり合う作品です。 記憶出会い
  149. 149 1997 皆月 花村萬月 初出・単行本(講談社、1997年2月刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『皆月』は、花村萬月が芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』の前後に書いた長篇小説です。妻に金を持ち逃げされた中年男が、義弟や風俗で働く女性との関係のなかで、傷ついた生活を立て直していきます。暴力や性を含む花村作品らしい荒い手触りのなかに、再生の物語が置かれています。 再生家族
  150. 150 1997 あとは野となれ 室井光広 初出・「群像」1997年4月号、6-96頁。単行本は講談社、1997年8月刊行。 『あとは野となれ』は、室井光広が芥川賞受賞後に講談社から刊行した長篇小説です。講談社公式ページでは、古今東西の「野」を遊行する「野ざらし思考小説」と紹介されています。偶然の一致を書き留める手帳、読書中の二冊の本、言語遊戯の横断という仕掛けを通じて、言葉と思考が連鎖していく室井らしい実験性の強い作品で… 言葉と言語読書偶然
  151. 151 1997 君はこの国を好きか キミ ワ コノ クニ オ スキカ 鷺沢萠 単行本・新潮社 1997年に新潮社から刊行された鷺沢萠の単著図書。移動・帰属意識を扱う候補作。 アイデンティティ越境青春
  152. 152 1997 道真. 上 花の時 ミチザネ ハナ ノ トキ 高瀬千図 単行本・日本放送出版協会 NHK出版から1997年に刊行された『道真』上巻。NDLでは巻次名「花の時」を確認できる。 日本史政治人生
  153. 153 1997 道真. 下 邯鄲の夢 ミチザネ カンタン ノ ユメ 高瀬千図 単行本・日本放送出版協会 NHK出版から1997年に刊行された『道真』下巻。NDLでは巻次名「邯鄲の夢」を確認できる。 日本史政治人生
  154. 154 1996 落下する夕方 ラッカスル ユウガタ 江國香織 単行本・角川書店 角川書店から1996年に刊行された江國香織の単著長篇。 恋愛関係性喪失
  155. 155 1996 夏の記憶 ナツ ノ キオク 高瀬千図 単行本・葦書房 葦書房から1996年に刊行された高瀬千図の未収録単著。 記憶季節人生
  156. 156 1996 黄泉の森 ヨミジ ノ モリ 江場秀志 単行本・審美社 審美社から1996年に刊行された江場秀志の単著。 死生観記憶内面
  157. 157 1995 テロリストのパラソル てろりすとのぱらそる 藤原伊織 単行本・講談社 『テロリストのパラソル』は、新宿中央公園で起きた爆弾テロ事件に巻き込まれたバーテンダー・島村を主人公にした長篇です。過去を隠して生きてきた男のもとへ、かつての関係者や死んだ恋人の娘が現れ、事件の真相と主人公自身の記憶が重なっていきます。都市の暴力、過去から逃げること、ハードボイルド的な孤独を軸にした… 過去都市暴力
  158. 158 1994 密やかな結晶 ひそやかなけっしょう 小川洋子 単行本・講談社 NDLサーチで1994年1月刊の講談社版単行本、1999年講談社文庫版、2020年刊行版を確認できる。既登録の初期芥川賞作と代表的ベストセラーの間を補う候補。 記憶権力消失
  159. 159 1994 群体 藤原智美 初出・「群像」掲載作「森番」を改題。単行本は講談社、1994年3月刊行。 『群体』は、藤原智美が芥川賞受賞作『運転士』の後に講談社から刊行した長篇小説です。ウォーターフロントの高層インテリジェントビルで発見された大きなネズミを発端に、社内の噂が情報パニックへと膨張していく過程を描きます。講談社公式ページでは、群像掲載作「森番」を改題した作品として紹介されています。 情報パニック企業社会
  160. 160 1993 深い河 でぃーぷりばー 遠藤周作 単行本・講談社 NDLサーチで1993年6月刊、講談社、ISBN 4-06-206342-5の単行本として確認できる。 宗教と信仰罪と赦し
  161. 161 1993 解体屋外伝 かいたいやがいでん いとうせいこう 単行本・講談社 / 河出書房新社 1993年に講談社から刊行、2013年に河出書房新社の「いとうせいこうレトロスペクティブ」として復刊。Books/JPROは「洗脳のプロ・洗濯屋」と「洗脳外しのプロ・解体屋」の闘いとして紹介している。 テクノロジー身体自由
  162. 162 1993 マリア まりあ 川本俊二 初出・単行本(河出書房新社、1993年12月刊行)。 『マリア』は、川本俊二が河出書房新社から1993年に刊行した書き下ろし小説です。河出書房新社公式ページでは、謎の女・秋恵に体を売りながら、亡き母に似た少女へ惹かれていく16歳の卓美をめぐる作品として紹介されています。母性への希求と性の目覚めが重なる思春期の揺らぎを、文藝賞作家の受賞後第一作として描く… 母子関係青春
  163. 163 1993 前へ、進め マエ エ ススメ 佐藤洋二郎 単行本・講談社 1993年に講談社から刊行された佐藤洋二郎の単著図書。既登録作とは別の初期長篇候補。 青春自己認識長篇
  164. 164 1992 エンドレス・ワルツ 稲葉真弓 初出・単行本(河出書房新社、1992年刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『エンドレス・ワルツ』は、ジャズ奏者・阿部薫と作家・鈴木いづみをモデルに、互いを傷つけながら激しく求め合う男女の軌跡を描く稲葉真弓の長篇です。音、速度、言葉、身体の破滅的な交錯を通して、芸術と恋愛の境界にある熱と痛みを描きます。 音楽恋愛破滅
  165. 165 1992 ブルース ぶるーす 花村萬月 単行本・角川書店 角川書店から1992年8月に刊行された花村萬月の未登録単行本。 音楽暴力若者
  166. 166 1992 ヒ・ノ・マ・ル ひのまる 大岡玲 初出・1992年6月、新潮社刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『ヒ・ノ・マ・ル』は、大岡玲が1992年に新潮社から刊行した長篇小説です。NDLサーチでは、新潮社1992年6月刊、213ページ、ISBN 4-10-386301-3の単行本として確認できます。公開Webで信頼できる詳細梗概や初出誌は確認できなかったため、紹介は書誌情報を中心に整理しています。 日本記号社会
  167. 167 1992 遠い国からの殺人者 トオイ クニ カラ ノ サツジンシャ 笹倉明 単行本・文藝春秋 1992年に文藝春秋から刊行された笹倉明の単著図書。海外翻訳版の検索ノイズがあるため、日本語単著のNDLレコードを採用する。 移民と越境犯罪異文化
  168. 168 1992 かく誘うものの何であろうとも かくさそうもののなんであろうとも 伊達一行 単行本・講談社 NDLサーチで1992年3月刊、講談社、401ページ、ISBN 4-06-205661-5の単行本として確認できる。 欲望内面長篇
  169. 169 1991 きらきらひかる キラキラ ヒカル 江國香織 単行本・新潮社 新潮社から1991年に刊行された江國香織の代表的長篇。既存 works.json には未収録。 夫婦恋愛ジェンダー
  170. 170 1991 トラッシュ とらっしゅ 山田詠美 単行本・文藝春秋 山田詠美の1990年代初頭の book-form work 候補。内容・受賞の詳細は候補段階では補強余地あり。 恋愛身体都市生活
  171. 171 1991 母よ ははよ 青野聰 単行本・講談社 1991年6月に講談社から刊行された本人単著。NDLのBooks系レコードおよび講談社文芸文庫版の書誌で確認できる。 母と子記憶家族
  172. 172 1991 ワールズ・エンド・ガーデン わーるず・えんど・がーでん いとうせいこう 単行本・新潮社 / 河出書房新社 1991年に新潮社から刊行され、2013年に河出書房新社の「いとうせいこうレトロスペクティブ」として復刊された小説。Books/JPROの復刊版内容紹介は、引用・リピート・連想、ゲーム、コトバの混沌、トーキョーの焦燥と昂揚を強調している。 都市ゲーム言葉と言語
  173. 173 1991 優しい碇泊地 ヤサシイ テイハクチ 坂上弘 単行本・福武書店 1991年に福武書店から刊行された坂上弘の単著図書。NDL、Books/JPRO、Amazonで書誌を確認した。 人生関係性記憶
  174. 174 1991 0回帰線 ぜろかいきせん 伊達一行 単行本・集英社 NDLサーチで1991年6月刊、集英社、253ページ、ISBN 4-08-772795-5の単行本として確認できる。 自我都市長篇
  175. 175 1990 ゴッド・ブレイス物語 ごっど・ぶれいすものがたり 花村萬月 単行本・集英社 集英社から1990年2月に刊行された花村萬月の未登録単行本。 音楽若者放浪
  176. 176 1990 続明暗 ぞくめいあん 水村美苗 単行本・筑摩書房 1990年9月に筑摩書房から刊行された水村美苗の初期長篇。NDL書誌で単行本・新潮文庫版を確認でき、サピエ由来の要約では、漱石の未完作を74年ぶりに書き継いだ作品として紹介されている。 近代文学恋愛自我
  177. 177 1990 少年たちの終わらない夜 しょうねんたちのおわらないよる 鷺沢萠 初出・1990年10月、河出書房新社刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『少年たちの終わらない夜』は、鷺沢萠が1990年に河出書房新社から刊行した青春小説です。出版社公式の新装文庫版紹介では、十代最後の夏を迎える少年たちに訪れる愛のきらめきと透明な陰り、八〇年代末の豊かさに照らされた夜が語られます。デビュー作『川べりの道』に続き、若者の不安ときらめきを繊細に描く初期鷺沢… 青春恋愛喪失
  178. 178 1990 飢餓船 きがぶね 笹山久三 初出・1990年1月、河出書房新社刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『飢餓船』は、笹山久三が1990年に河出書房新社から刊行した長篇小説です。NDLサーチでは河出書き下し長篇小説叢書、笹山久三(1950-)著、NDC 913.6として確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、作品内容の説明は書誌情報に限定します。 書き下ろし長篇小説
  179. 179 1989 スメル男 スメルおとこ 原田宗典 初出・1989年4月、講談社より単行本刊行。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『スメル男』は、原田宗典が1989年に講談社から刊行した長篇小説です。講談社公式製品ページでは1989年4月18日発売、四六判、298ページ、ISBN 9784062043588として確認できます。NDLサーチでは1989年講談社版のほか、1992年の講談社文庫版も確認でき、原田宗典の初期長篇の一冊… 身体感覚日常の変容長篇
  180. 180 1989 カリフォルニアの歌 カリフォルニア ノ ウタ 三浦清宏 単行本・福武書店 1989年に福武書店から刊行された三浦清宏の単著図書。既登録作とは別の海外・異文化系候補。 異文化越境自己認識
  181. 181 1989 黄昏のストーム・シーディング たそがれのすとーむしーでぃんぐ 大岡玲 単行本・文藝春秋 『黄昏のストーム・シーディング』は、大岡玲が1989年に文藝春秋から刊行した初期の長篇です。タイトルが示す人工的な気象操作のイメージを背景に、時代の不安や青年の感覚を小説へ移し替える作品として整理できます。今回確認できた公開情報は書誌と受賞歴が中心のため、内容紹介は抑制的に記録します。 青春不安現代社会 第2回 三島賞
  182. 182 1988 七色の逃げ水 なないろのにげみず 青野聰 単行本・講談社 1988年11月に講談社から刊行された本人単著をNDLで確認。1989年の文芸時評インタビューにも作品名が現れる。 現実と幻想記憶
  183. 183 1988 ノーライフキング いとうせいこう 初出・単行本(新潮社、1988年8月刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『ノーライフキング』は、ゲームをめぐる噂と子どもたちのコミュニケーションを通して、情報化社会の不安と熱狂を描くいとうせいこうの小説です。都市の子ども文化、メディア、流通する物語が重なり、現実とゲームの境界が揺らいでいきます。 ゲーム子ども文化都市
  184. 184 1988 漂流裁判 ヒョウリュウ サイバン 笹倉明 単行本・文藝春秋 1988年に文藝春秋から刊行された笹倉明の単著図書。NDL、Books/JPRO、Amazonで書誌を確認した。 犯罪社会加害と被害
  185. 185 1988 天の曳航 テン ノ エイコウ 高瀬千図 単行本・講談社 講談社から1988年に刊行された高瀬千図の未収録単著。 人生内面土地
  186. 186 1987 ゼウスガーデン衰亡史 ぜうすがーでんすいぼうし 小林恭二 単行本・福武書店 NDLサーチで1987年6月刊の福武書店版単行本、1991年版、1999年角川春樹事務所版を確認できる。新潮社の三島由紀夫賞公式アーカイブで第1回候補作として確認できる。 世界観歴史幻想
  187. 187 1987 1.9m[2]の孤独 いちてんきゅうへいほうめーとるのこどく 伊達一行 単行本・学芸書林 NDLサーチで1987年10月刊、学芸書林、350ページ、ISBN 4-905640-04-0の単行本として確認できる未収録作品。 孤独と疎外都市長篇
  188. 188 1986 スキャンダル すきゃんだる 遠藤周作 単行本・新潮社 NDLサーチで1986年3月刊、新潮社、ISBN 4-10-600645-6の単行本として確認できる。 作家と文学欲望
  189. 189 1985 白夜を旅する人々 ビャクヤ オ タビスル ヒトビト 三浦哲郎 単行本・新潮社 1985年に新潮社から刊行された三浦哲郎の単著図書。NDLで書誌を確認した。 家族記憶
  190. 190 1984 ウホッホ探険隊 うほっほたんけんたい 干刈あがた 初出・単行本(福武書店、1984年)。初出誌は未確認。 『ウホッホ探険隊』は、離婚をきっかけに夫、妻、小学生の二人の息子たちが、新しい家族のかたちを探っていく干刈あがたの長篇小説です。河出書房新社公式は、離婚という未知の領域を探険するために家族それぞれが役を担う作品として紹介しています。家庭の再編を、子どもを含む複数の立場からやわらかく、しかし痛みを伴っ… 家族離婚母と子
  191. 191 1983 いつもと同じ春 いつもとおなじはる 辻井喬 初出・1983年5月、河出書房新社刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『いつもと同じ春』は、辻井喬が1983年に河出書房新社から刊行した長篇小説です。NDLサーチでは、1983年5月刊の単行本と、2009年10月刊の中公文庫版を確認できます。公開Webで詳細な内容紹介や初出誌は確認できなかったため、紹介は書誌・再刊情報を中心に整理しています。 人生記憶時間
  192. 192 1983 スクラップ・ストーリー すくらっぷすとーりー 伊達一行 単行本・集英社 NDLサーチで1983年8月刊、集英社、ISBN 4-08-772445-Xの単行本として確認できる。1990年に集英社文庫版もある。 恋愛孤独と疎外長篇
  193. 193 1981 HIROSHIMA ひろしま 小田実 単行本・講談社 NDLサーチで1981年6月刊の講談社版単行本、第三書館版『小田実全小説』収録、講談社版『小田実全集』小説第16巻を確認できる。 原爆戦後政治
  194. 194 1980 黒革の手帖 くろかわのてちょう 松本清張 単行本・新潮社 『黒革の手帖』は、金銭、欲望、都市の権力関係をめぐる清張後期の代表的長篇として登録候補にできる。今回の調査ではNDLの新潮社単行本書誌を基礎情報として採用する。 犯罪欲望都市
  195. 195 1980 さむらい 遠藤周作 単行本・新潮社 新潮社公式で新潮文庫版ISBN 9784101123257を確認でき、NDLサーチでも1986年6月刊の文庫書誌を確認できる。 宗教と信仰国境政治
  196. 196 1979 南風 なんぷう 宮内勝典 初出・1979年12月、河出書房新社より単行本刊行。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『南風』は、宮内勝典が第16回文藝賞を受賞した小説です。河出書房新社の公式ページでは、生の証を求める青年の前に、未生の時からの死者の記憶をたたえた波がうねり、生の国と死の国、空と海と陸が会する九州最南端の港町に南風が吹く作品として紹介されています。世界を移動してきた宮内文学の出発点にあたる一作として… 生と死記憶 第16回 文藝賞
  197. 197 1979 野いばらの衣 のいばらのころも 三木卓 単行本・講談社 『鶸』『路地』以外の三木卓の book-form work として確認できる講談社刊の小説。内容細部は追加調査余地あり。 記憶人生長篇
  198. 198 1978 夕暮まで ユウグレ マデ 吉行淳之介 単行本・新潮社 後期の代表的長篇候補。既収録『暗室』後の吉行文学を補える。 恋愛老い
  199. 199 1973 死海のほとり しかいのほとり 遠藤周作 単行本・新潮社 新潮社公式で新潮文庫版ISBN 9784101123189を確認でき、NDLサーチでも新潮文庫版書誌を確認できる。 宗教と信仰生と死
  200. 200 1973 箱男 はこおとこ 安部公房 単行本・新潮社 新潮社1973年刊。現行新潮文庫ページ、NDL、Books/JPROで確認できる。2024年に映画化関連の再注目もある。 アイデンティティ孤独と疎外メディア
  201. 201 1972 夏の闇 なつのやみ 開高健 単行本・新潮社 1972年に新潮社から刊行された開高健の未登録長篇。新潮社公式の現行文庫ページで内容紹介・かな・ISBNを確認できる。 戦争生と死
  202. 202 1969 春の雪 ハル ノ ユキ 三島由紀夫 単行本・新潮社 三島由紀夫晩年の四部作『豊饒の海』の第一作。既登録作とは異なる後期代表作として追加候補になる。 恋愛死と喪失転生
  203. 203 1969 暗室 あんしつ 吉行淳之介 初出・単行本(講談社、1969年刊行) 『暗室』は、男女関係の親密さと断絶、欲望と倦怠を、吉行淳之介らしい冷ややかな観察で描く長篇です。明るい恋愛小説ではなく、関係の内部にある孤独や自己欺瞞を見つめる作品として、第三の新人以後の心理小説の系譜に置くことができます。 恋愛孤独と疎外 第5回 谷崎賞
  204. 204 1968 若き日の詩人たちの肖像 わかきひのしじんたちのしょうぞう 堀田善衛 初出・単行本(新潮社、1968年刊行) 『若き日の詩人たちの肖像』は、戦争へ向かう時代と敗戦後の転換期を背景に、若い知識人たちが文学や思想を拠り所にしながら自己を形成していく長篇です。堀田善衛が同時代史と個人の精神史を重ねる代表的な仕事として位置づけられます。 戦争青春記憶
  205. 205 1968 輝ける闇 かがやけるやみ 開高健 初出・書き下ろし 新潮社公式で内容紹介・かな・ISBN・毎日出版文化賞受賞情報を確認できる開高健の未登録代表作。 戦争孤独
  206. 206 1967 幕が下りてから まくがおりてから 安岡章太郎 単行本・講談社 講談社1967年刊の単行本。NDLで複数レコードを確認できる。 記憶家族戦争
  207. 207 1967 燃えつきた地図 もえつきたちず 安部公房 単行本・新潮社 新潮社1967年刊。現行新潮文庫ページ、NDL、Books/JPROで確認できる代表的長篇。 アイデンティティ孤独と疎外都市
  208. 208 1966 沈黙 ちんもく 遠藤周作 単行本・新潮社 新潮社公式ページで新潮文庫版のISBN、紹介、谷崎潤一郎賞受賞作であることを確認できる。NDLサーチでも書誌を確認できる。 宗教と信仰罪と赦し戦争
  209. 209 1966 美は乱調にあり びはらんちょうにあり 瀬戸内寂聴 単行本・文藝春秋新社 瀬戸内晴美名義の1966年刊行をNDLで確認。後年、角川文庫、岩波現代文庫、全集などで再刊され、伊藤野枝を描く瀬戸内寂聴の伝記小説として位置づけられる。 女性思想恋愛
  210. 210 1965 夕べの雲 ゆうべのくも 庄野潤三 初出・単行本(講談社、1965年刊行) 『夕べの雲』は、郊外の家庭生活を大きな事件ではなく、家族の会話、子どもの成長、季節の変化の積み重ねとして描く庄野潤三の代表的長篇です。日常の細部を丁寧に見ることで、戦後の家庭小説に独自の静けさをもたらしています。 家族生活子ども
  211. 211 1965 抱擁家族 ほうようかぞく 小島信夫 初出・単行本(講談社、1965年刊行) 『抱擁家族』は、妻とアメリカ兵との関係をきっかけに、家庭が内側から崩れていく過程を描く長篇です。夫婦、子ども、住居、英語、アメリカ的生活様式が絡み合い、戦後日本の家族が抱えた滑稽さと痛みを浮かび上がらせます。 家族戦後異文化 第1回 谷崎賞
  212. 212 1964 他人の顔 たにんのかお 安部公房 単行本・講談社 単行本初刊は講談社、現行新潮文庫ページとNDLで確認可能。既存収録の『壁』『砂の女』を補う中核作。 アイデンティティ身体孤独と疎外
  213. 213 1963 廻廊にて かいろうにて 辻邦生 初出・1963年、新潮社刊。初出誌の詳細は今回確認できないため、単行本刊行年を year とした。 『廻廊にて』は、辻邦生の初期長篇です。NDLサーチの原本書誌では、新潮社から1963年に刊行された208ページの単行本として確認できます。NDLサーチ連携のDAISY資料では、愛を失い、結婚に破れ、芸術の空しさを抱えながら、生と芸術の意味を模索し続ける亡命ロシア人女流画家マーシャの生涯を描く作品とし… 芸術喪失
  214. 214 1962 砂の女 すなのおんな 安部公房 初出・単行本(新潮社、1962年刊行) 『砂の女』は、昆虫採集に来た男が砂丘の穴の底にある家へ閉じ込められ、女とともに砂を掻き出す生活を強いられる長篇です。脱出への執着と、砂の生活に適応していく感覚が交錯し、自由とは何か、労働とは何かを不条理な寓話として問い直します。 自由労働身体
  215. 215 1961 砂の器 すなのうつわ 松本清張 単行本・光文社 『砂の器』は、清張の代表的長篇として広く読まれてきた作品です。今回の候補では、既存登録の『点と線』と並ぶ book-form 長篇として、まずNDLの具体的な所蔵書誌で確認できる新潮社文庫2006年版を中心に登録候補化する。 犯罪社会のひずみ過去
  216. 216 1960 あした晴れるか アシタ ハレルカ 菊村到 単行本・光文社 戦争文学以外の初期小説を補う候補。NDLの書誌では「長編小説」。 戦後青春日常
  217. 217 1960 愛と死の森 あいとしのもり 斯波四郎 単行本・雪華社 既存登録の『山塔』『檸檬・ブラックの死』以外に確認できる斯波四郎の book-form work 候補。 長篇
  218. 218 1959 海辺の光景 うみべのこうけい 安岡章太郎 単行本・講談社 講談社1959年刊の単行本。既存収録の初期芥川賞受賞作・晩年作の間を補う代表作。 家族死と喪失
  219. 219 1959 ゼロの焦点 ぜろのしょうてん 松本清張 単行本・光文社 『ゼロの焦点』は、既存の『点と線』と同じく清張の社会派推理長篇として扱える book-form 候補です。今回の候補では新潮社文庫版を中心に、刊行確認済みの作品として整理する。 犯罪秘密戦後
  220. 220 1959 日本三文オペラ にほんさんもんおぺら 開高健 単行本・文芸春秋新社 1959年に文芸春秋新社から刊行された開高健の代表的長篇。新潮社公式の現行文庫ページで内容紹介・かな・ISBNを確認できる。 戦後貧困社会
  221. 221 1958 海と毒薬 うみとどくやく 遠藤周作 初出・単行本(文藝春秋新社、1958年刊行) 『海と毒薬』は、戦争末期の大学病院で行われた米軍捕虜の生体解剖事件を題材に、医師や学生たちがなぜ残虐行為に加担していくのかを描く長篇です。遠藤周作が繰り返し問う、罪、良心、信仰の不在を、日本の戦争責任と結びつけて考える作品です。 戦争身体
  222. 222 1949 仮面の告白 カメン ノ コクハク 三島由紀夫 単行本・河出書房 三島由紀夫の代表的長篇。既登録の『潮騒』『金閣寺』より前の重要作として追加候補になる。 アイデンティティ身体