うみとどくやく

海と毒薬

遠藤周作 1958

紹介 About

『海と毒薬』は、戦争末期の大学病院で行われた米軍捕虜の生体解剖事件を題材に、医師や学生たちがなぜ残虐行為に加担していくのかを描く長篇です。遠藤周作が繰り返し問う、罪、良心、信仰の不在を、日本の戦争責任と結びつけて考える作品です。

評価 Reception

新潮社公式ページは、九州の大学付属病院における生体解剖事件を小説化し、日本人の罪の意識の不在を描く問題作として紹介しています。『白い人』に続く遠藤周作の中心主題を補う作品として追加しました。

出典 Sources

遠藤周作のほかの収録作 More

  1. 001 1955 白い人 しろいひと 初出・「近代文學」1955年5〜6月号(第33回芥川賞受賞) 『白い人』は、ナチ占領下のフランスを舞台に、拷問と背徳を通して悪の問題を問う遠藤周作の中篇です。信仰の有無を単純に裁くのではなく、人間が悪へ傾く瞬間を内面から探ります。カトリック作家としての遠藤の問題意識が、以後の『沈黙』などへつながる出発点として読めます。 信仰暴力戦争 第33回 芥川賞