あんしつ

暗室

吉行淳之介 1969 第5回 谷崎賞 受賞

紹介 About

『暗室』は、男女関係の親密さと断絶、欲望と倦怠を、吉行淳之介らしい冷ややかな観察で描く長篇です。明るい恋愛小説ではなく、関係の内部にある孤独や自己欺瞞を見つめる作品として、第三の新人以後の心理小説の系譜に置くことができます。

評価 Reception

第5回谷崎潤一郎賞受賞作。中央公論新社の公式受賞作品一覧で確認しました。既収録の『驟雨』に続く、吉行淳之介の成熟期の代表作として追加しています。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第5回 谷崎潤一郎賞 (1969年)

吉行淳之介のほかの収録作 More

  1. 001 1954 驟雨 しゅうう 初出・「文學界」1954年2月号(第31回芥川賞受賞) 『驟雨』は、料亭の女との短い逢瀬を軸に、中年男の倦怠と孤独を描く短篇です。感情を大きく説明せず、会話や身振りの細部から男女の距離を読ませるところに特徴があります。吉行淳之介の乾いた都市的感覚が、第三の新人の作風を代表するかたちで現れています。 恋愛孤独と疎外 第31回 芥川賞