Est. 1946 / 講談社
群像
講談社が発行する月刊文芸誌。群像新人文学賞からは村上春樹・村上龍など多くの作家が出た。
この誌が初出の収録作 First Appearances 126 works
- 001 2026 はくしむるち はくしむるち 『はくしむるち』は、豊永浩平が「群像」2025年10月号に発表し、2026年に講談社から刊行した小説です。NDLサーチでは単行本のNDC 913.6、2025年の雑誌初出、2026年の第39回三島由紀夫賞受賞作としての掲載情報を確認できます。公開Webで出版社公式の内容紹介を安定して確認できなかった… 第39回 三島賞
- 002 2025 時の家 ときのいえ 『時の家』は、建築士が設計した一軒の家に暮らした三代の住人たちの記憶を、訪問者である青年のスケッチを通して呼び起こす作品です。丸柱、天井、漆喰の壁といった細部に、住む人の感情と時間が蓄積していきます。建物を見る行為が、そこにいた人々の声や関係を再構成する読みの装置になっています。家を単なる舞台ではな… 第47回 野間新人賞
- 003 2024 バリ山行 バリさんこう 転職して関西の建物修繕会社に入った波多は、社内の親睦登山をきっかけに六甲山に通うようになる。やがて、職人気質で社内では変人扱いされるベテラン社員・妻鹿が、整備された登山道を外れ、地図を読みながら道なき道を行く「バリ山行(バリエーションルートの登山)」を独りで続けていることを知る。会社の経営が傾き、リ… 第171回 芥川賞
- 004 2024 カメオ かめお 『カメオ』は、本社命令で期日までに倉庫を建てなければならない会社員の前に、犬を連れた隣地の男・カメオが立ちはだかるデビュー作。職場の命令、土地、期限、隣人との交渉が、現実的な仕事の話でありながら不条理な可笑しみを帯びて進む。問題を片づけるはずの業務が、相手の存在によってどんどん解決不能な人間関係へ変…
- 005 2024 月ぬ走いや、馬ぬ走い つちぬはゆいや、うんまぬはゆい 『月ぬ走いや、馬ぬ走い』は、沖縄に生きるアメリカルーツの少年、コザの女性、旧日本軍将校など、複数の語りを通して沖縄の戦中から現代までをたどる作品です。個々の声を重ねることで、戦争、占領、基地、血縁、土地の記憶を一つの歴史に閉じ込めずに立ち上げます。個人のルーツを探る物語が、沖縄という場所に刻まれた支… 第46回 野間新人賞
- 006 2024 鳥を飼うひと とりをかうひと 『鳥を飼うひと』は、『群像』2024年11月号の創作欄に掲載された石沢麻依の作品です。講談社群像公式サイトで掲載は確認できるが、内容紹介・選評・書評は未確認。題名から動物をめぐる作品であること以上は断定しない。
- 007 2023 共に明るい ともにあかるい 『共に明るい』は、早朝のバス、公園の端の野鳥園、恋人の家、島への修学旅行、工場の作業部屋などを舞台にした五篇の小説集です。誰もが抱える痛みや不満、不安、葛藤が、ふとした会話や場面の揺れを通して現れます。表題作のほか「野鳥園」「素晴らしく幸福で豊かな」「風雨」「池の中の」を収録します。説明しきれない心…
- 008 2023 改元 かいげん 『改元』は、改元の年に山奥の町へ異動した公務員の「私」が、集落に伝わる惟喬親王の龍の夢の伝説を追う表題作です。単行本は、第二次世界大戦をまたぐ年代記「死者たち」を併録し、抵抗と革命を主題に掲げる二篇として構成されています。
- 009 2023 獏、石榴ソース和え ばく ざくろそーすあえ 『獏、石榴ソース和え』は、『群像』2023年2月号の新年短篇特集に掲載された幻想的な短篇です。不眠に陥った語り手が、友人に誘われ「獏の肉を食べる不眠者の集い」に参加するという筋立てが公式目次で示されている。夢を食べる獏のイメージを食と不眠の場面へ移し、現実と幻想の境目を揺らす作品として整理できる。
- 010 2023 琥珀の家の掌 こはくのいえのてのひら 『琥珀の家の掌』は、『群像』2023年10月号に掲載された石沢麻依の作品です。今回確認できた公開情報は書店ページによる掲載情報に限られ、出版社公式の詳細梗概や書評は未確認。既存分類では記憶と静謐な読み味を仮置きしているが、内容説明は低確信として扱う。
- 011 2022 この世の喜びよ このよのよろこびよ ショッピングセンターの喪服売り場で働く「あなた」は、かつて幼い娘たちとこのセンターで長い時間を過ごした。いまはフードコートに入り浸る中学生の少女と言葉を交わすようになり、彼女との関わりのなかで、子育ての日々の記憶や、言葉にならないまま積もっていた感情が少しずつよみがえってくる。全編が「あなた」への呼… 第168回 芥川賞
- 012 2022 おいしいごはんが食べられますように おいしいごはんがたべられますように 食品会社の支店を舞台に、三人の社員の関係を描く。そつなく働くが食への関心が薄い二谷、体が弱く周囲に守られ、手作り菓子を職場に持ってくる芦川、芦川の分の仕事まで引き受けてしまう押尾。二谷は芦川と付き合いながら、「おいしいごはん」を大切にする価値観への苛立ちを募らせ、押尾は守られる芦川への反感を二谷とひ… 第167回 芥川賞
- 013 2022 カプチーノ・コースト かぷちーのこーすと 『カプチーノ・コースト』は、片瀬チヲルが『群像』2022年10月号に発表し、同年12月に講談社から刊行された小説です。会社を休職中の26歳の早柚が、地元の海岸でゴミ拾いを始めるひと月を通じて、自分を見つめ直していきます。講談社公式の内容紹介は、しんどいときほど周囲に頼れない感覚を冒頭に置き、休職、地…
- 014 2022 マグノリアの手 まぐのりあのて 『マグノリアの手』は、『群像』2022年11月号に掲載された短篇です。講談社群像公式サイトでは、マグノリアの白い花が語り手の失われた白い左手の記憶を呼び起こす作品として紹介されている。花のイメージと身体の欠落を結び、記憶と喪失を詩的にたどる作品として整理できる。
- 015 2021 貝に続く場所にて かいにつづくばしょにて コロナ禍に覆われたドイツの学術都市ゲッティンゲンで暮らす日本人留学生の「私」のもとに、東日本大震災の津波で行方不明になったはずの友人・野宮が現れる。九年前に仙台で被災した記憶と、疫病下の異国の街の現在が静かに重なり合い、惑星の名を冠した小径、聖人伝や絵画の細部、庭に埋められた様々な品をたどりながら… 第165回 芥川賞
- 016 2021 ブラックボックス ぶらっくぼっくす 『ブラックボックス』は、自転車便メッセンジャーとして東京を走るサクマの身体感覚と、制御しきれない怒りの蓄積を描く中篇です。都市の道路、配達労働、速度、肉体の疲労が、主人公の内面の暴発と直結していきます。労働と暴力衝動を観念ではなく身体の運動として読ませる、切迫した文体が特徴です。社会の構造を説明する… 第166回 芥川賞
- 017 2020 アウア・エイジ あうあえいじ 『アウア・エイジ』は、岡本学が『群像』2020年2月号に発表し、同年に講談社から刊行された小説です。大学教師の「私」が、学生時代にアルバイトしていた映画館からの招待状を受け取り、映写室に残る写真をきっかけに20年前の記憶をたどります。講談社公式は、塔を探す誘い、生き迷う男、謎を残して死んだ女という要…
- 018 2020 pray human ぷれいひゅーまん 『pray human』は、崔実が『群像』2020年3月号に発表し、同年9月に講談社から刊行した小説です。創作が芥川賞候補になった「わたし」は、17歳で入院した精神科で出会った安城さんからの電話を受け、精神病棟での日々、救えなかった親友、子供時代の傷を語り始めます。講談社公式は、少女たちのレジスタン…
- 019 2020 夏の終わりかた なつのおわりかた 『夏の終わりかた』は、「群像」2020年9月号に掲載された石倉真帆の作品です。NDLサーチで掲載誌、発行年月、ページ範囲を確認できます。公開Webで出版社公式の号ページや内容紹介を確認できなかったため、題名から主題や舞台を推測しない形で登録します。
- 020 2020 ほんのこども ほんのこども 元同級生あべくんから届いた文章を手がかりに、商業作家があべくんの人生を小説化しようとする長編。父による母殺傷事件、暴力とやさしさが絡み合う身体、物語に還ろうとする人生が、書くことそのものを巻き込みながら反復していく。講談社公式は、大人と子どもの境界線や成長の意味を問う作品として紹介している。家庭内の… 第44回 野間新人賞
- 021 2019 瓦礫の死角 がれきのしかく 『瓦礫の死角』は、父の性犯罪によって解体した家族の記憶と、服役を終えようとする「あの人」の影を描く表題作を中心にした短篇集。講談社公式は、十七歳で無職の北町貫多が、刑期を終えようとする父、復讐に怯える母、消息不明の姉を抱えた家族の瓦礫に向き合う物語として紹介している。「病院裏に埋める」と表裏をなす不…
- 022 2019 そこどけあほが通るさかい そこどけあほがとおるさかい 『そこどけあほが通るさかい』は、大阪の濃密な地域社会と家族関係のなかで、毒の強い祖母と暮らす女性の日常を関西弁で描く作品です。方言の勢いと閉じた生活圏の圧力が、笑いと息苦しさを同時に生みます。家族の親密さが暴力的な支配にもなる感触を、口語の熱量で押し出す第62回群像新人文学賞当選作です。 第62回 群像新人賞
- 023 2018 ニムロッド ニムロッド IT企業に勤める中本哲史は、社長から仮想通貨ビットコインの採掘(マイニング)事業を任される。彼の周りには、中絶と離婚の傷を抱える外資系勤務の恋人・田久保紀子と、小説家の夢に挫折し「駄目な飛行機コレクション」と題するメールを送ってくる同僚・荷室仁(ニムロッド)がいる。三人の日常に、天に挑んだバベルの塔… 第160回 芥川賞
- 024 2018 美しい顔 うつくしいかお 『美しい顔』は、東日本大震災後の避難所で暮らす高校生・沙那恵が、弟を守りながらメディアの視線にさらされる物語です。災害下の身体、家族、報道される被災者像をめぐる緊張を描きます。被災地の現実と表象の問題が、作品そのものの受容とも重なって読まれる第61回群像新人文学賞当選作です。 第61回 群像新人賞
- 025 2018 サーラレーオ さーられーお 『サーラレーオ』は、タイで大麻を売って暮らす日本人カセを中心に、金も運も度胸もない男の逃走と欲望を描くピカレスク小説です。大量の大麻の種子をめぐる出来事から、バンコクと日本をまたぐ疾走が始まります。海外を舞台にした犯罪譚でありながら、負け続ける人物の虚勢と焦燥を荒い熱量で押し出す作品です。
- 026 2017 蹴爪(ボラン) ぼらん 『蹴爪(ボラン)』は、水原涼の初小説集の表題作です。Books出版書誌データベースでは、東南アジアの島を舞台に、闘鶏場で胴元を務める父、村を守る祠、幼なじみの鶏の死、殺人事件、地震が重なる物語として紹介されています。異国の少年の物語でありながら「ぼくたち」の姿を映す作品として位置づけられ、熱と暴力の…
- 027 2017 天袋 てんぶくろ 『天袋』は、第60回群像新人文学賞の優秀作として『群像』2017年6月号に掲載された作品です。NDLサーチで掲載号、ページ範囲、作者名、講談社刊行誌であることを確認できます。現時点で確認できた出版社公式・NDL情報は受賞と初出の書誌が中心で、作品内容の細部は公開情報だけでは確定できないため、題名や既…
- 028 2017 日曜日の人々(サンデー・ピープル) にちようびのひとびと さんでー ぴーぷる 『日曜日の人々(サンデー・ピープル)』は、死に惹かれる心や自傷、摂食、不眠といった切迫した声を、複数の断片として響かせる青春小説。講談社は「他者に何かを伝えること」が救いになりうるのではないかという問いを掲げ、他者へ届く/届かない声を作品の中心に置いている。硬質で鋭い言葉の連なりが、孤独と希求を同時… 第39回 野間新人賞
- 029 2016 アジアの純真 あじあのじゅんしん 『アジアの純真』は、「群像」2016年8月号の「アンソロジー マイソング」欄に掲載された横山悠太の作品です。NDLサーチで掲載誌、発行年月、ページ範囲を確認できます。公開Webで出版社公式の号ページや内容紹介を確認できなかったため、題名から主題や舞台を推測しない形で登録します。
- 030 2016 ジニのパズル じにのぱずる オレゴン州の高校を退学になりかけているジニは、ホームステイ先で出会ったステファニーに、5年前の東京で起きた出来事を語り始めます。日本の小学校から朝鮮学校へ移ったジニは、朝鮮語ができないまま居場所を探し、二つの言語と複数の帰属の間で自分の輪郭を問い続ける。1998年のテポドン発射翌日にチマ・チョゴリ姿… 第59回 群像新人賞
- 031 2016 本物の読書家 ほんものの どくしょか 『本物の読書家』は、書物への耽溺、言葉の探求、読むことへの畏怖をめぐる中編二作を収める作品集。表題作では、老人ホームへ向かう大叔父と同行する語り手が、川端康成からの手紙の噂と車内で出会う謎めいた読書家を通じて、読書と記憶の秘密に巻き込まれる。もう一編「未熟な同感者」では文学講義、引用、師弟関係が絡み… 第40回 野間新人賞
- 032 2015 異類婚姻譚 いるいこんいんたん 結婚して4年になる専業主婦の「私」は、家ではテレビとゲームに没頭するだけの夫と、波風のない生活を送っている。ある日ふと、自分の顔が夫の顔とそっくりになっていることに気づいた「私」。やがて夫の顔は緩み、溶け、人間の形を失っていくように見え始める。捨てられた飼い猫の行方や、揚げ物に異常に執着する夫の変容… 第154回 芥川賞
- 033 2015 十七八より じゅうななはちより 塾講師として働く作者の経験も背景に、十代後半の言葉やリズムをすくい取るデビュー作。若者の会話や身振りを手がかりに、青春の不安定さと都市生活の距離感を描く。のちの乗代作品につながる、観察と文体への関心が見える作品として位置づけられる。 第58回 群像新人賞
- 034 2014 九年前の祈り くねんまえのいのり 35歳のさなえは、カナダ人の夫に去られたあと、激しい癇癪を起こす幼い息子・希敏を連れて、故郷である大分の海辺の小さな集落に帰ってくる。育児に疲弊する彼女の脳裏には、九年前、集落の女たちとカナダを旅した際、世話役の「みっちゃん姉」が異国の教会で見せた祈りの姿が繰り返し蘇る。そのみっちゃん姉の息子がいま… 第152回 芥川賞
- 035 2014 吾輩ハ猫ニナル わがはいはねこになる 『吾輩ハ猫ニナル』は、横山悠太の第57回群像新人文学賞当選作です。日本人の父を持つ中国人青年の自己形成を、日本語と中国語が交差する文体で描いた作品として知られています。越境的なアイデンティティを、言葉の混交そのものを読む経験に変える点が大きな読みどころです。 第57回 群像新人賞
- 036 2013 ある日の結婚 あるひのけっこん 『ある日の結婚』は、淺川継太が『朝が止まる』で第53回群像新人文学賞に当選した後、『群像』2013年7月号に発表した受賞第一作です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、ありふれた男女の恋愛が思いがけない展開と結末へ進む表題作として紹介されています。2014年刊の第一作品集『ある日の結婚』に…
- 037 2013 鶏が鳴く にわとりがなく 『鶏が鳴く』は、高校3年生の主人公が、かつてのバンド仲間で引きこもりになった友人の部屋に忍び込む物語として登録されている。青春の終わり、友人関係の断絶、孤立への接近を、部屋という閉じた場所から描く。単行本は講談社から2013年8月に刊行されているが、出版社公式の詳細梗概は今回十分に確認できていない。 第56回 群像新人賞
- 038 2013 アフター・ジャスティフィケイション・オブ・ライフ あふたーじゃすてぃふぃけいしょんおぶらいふ 『アフター・ジャスティフィケイション・オブ・ライフ』は、波多野陸が第56回群像新人文学賞受賞後に発表した第一作として「群像」2013年10月号に掲載された作品です。NDLサーチで掲載誌、発行年月、ページ範囲、受賞第一作表記を確認できます。
- 039 2012 道化師の蝶 どうけしのちょう 『道化師の蝶』は、言語、記憶、翻訳、移動をめぐる円城塔の実験的な作品集です。表題作は、物語が別の言語や媒体へ渡るたびに輪郭を変えるような構造を持ちます。読みどころは、難解さそのものではなく、言葉が世界を作り替える過程を小説として体験できる点にあります。 第146回 芥川賞
- 040 2012 とつきとおか とつきとおか 『とつきとおか』は、中納直子が第54回群像新人文学賞受賞後に発表した第一作として「群像」2012年4月号に掲載された作品です。NDLサーチで掲載誌、発行年月、ページ範囲、受賞第一作表記を確認できます。
- 041 2012 架空列車 かくうれっしゃ 『架空列車』は、第55回群像新人文学賞当選作として「群像」2012年6月号に掲載された岡本学の作品です。講談社公式の受賞者履歴で、作品名・著者名・発表号を確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、作品内容の説明は保留します。 第55回 群像新人賞
- 042 2012 泡をたたき割る人魚は あわをたたきわるにんぎょは ワニのような形をした島で、左半分に住む薫が「魚になりたい」と願い、脚と配達用の原付バイクと引き換えに人魚になる。童話的な変身譚を現代の島の生活へ移し、身体の違和感や孤独を寓話的に描く。人魚という異形の姿が、社会の中で生きることの痛みを照らす作品である。
- 043 2011 美しい私の顔 うつくしいわたしのかお 『美しい私の顔』は、第54回群像新人文学賞当選作として「群像」2011年6月号に掲載された中納直子の作品です。講談社公式の受賞者履歴で、作品名・著者名・発表号を確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、題名から主題や人物設定を推測しない形で登録します。 第54回 群像新人賞
- 044 2010 深海 しんかい 『深海』は、『カメレオン狂のための戦争学習帳』で第52回群像新人文学賞を受けた丸岡大介が「群像」2010年4月号に発表した短篇です。NDLサーチでは「特集 新鋭8人短篇競作」の一篇として、掲載誌・巻号・ページ範囲を確認できます。同名の医学・工学系著者資料が検索結果に混在するため、責任表示・掲載誌・N…
- 045 2010 家路 いえじ 『家路』は、朝吹真理子が「流跡」の後に「群像」2010年4月号で発表した初期短篇です。詳細な梗概は今回の確認範囲では未確定ですが、デビュー直後から『きことわ』へ向かう時期の文芸誌掲載作として位置づけました。
- 046 2010 朝が止まる あさがとまる 『朝が止まる』は、第53回群像新人文学賞当選作として「群像」2010年6月号に掲載された淺川継太の作品です。講談社公式の受賞者履歴で、作品名・著者名・発表号を確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、題名から物語内容や語り口を推測しない形で登録します。 第53回 群像新人賞
- 047 2009 約束の夜に やくそくのよるに 『約束の夜に』は、『子守唄しか聞こえない』で第51回群像新人文学賞を受けた松尾依子が「群像」2009年5月号に発表した短篇です。NDLサーチでは「特集 新鋭15人短篇競作」の一篇として、掲載誌・巻号・ページ範囲を確認できます。今回確認できた公開情報は書誌事項に限られるため、内容紹介は掲載形態と発表時…
- 048 2009 カメレオン狂のための戦争学習帳 かめれおんきょうのためのせんそうがくしゅうちょう 独身教員のための「修身寮」に入寮した高校教師・田中は、寮の内情をレポートするという任務を課される。規律と監視の空気のなかで、彼は次第に正体の見えない「戦争」へと組み込まれていく。饒舌な語りと不穏な緊張感で、組織に飼い慣らされていく個人の煩悶を描いた現代の不条理劇。学校と寮という閉域を通して、同調圧力… 第52回 群像新人賞
- 049 2008 壁の向こうの彼女 かべのむこうのかのじょ 『壁の向こうの彼女』は、第49回群像新人文学賞優秀作『煙幕』の作者・深津望が「群像」2008年9月号に発表した作品です。NDLサーチでは雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定します。
- 050 2008 子守唄しか聞こえない こもりうたしかきこえない 田舎町に暮らす女子高生・美里は、男友達4人に囲まれた一見満ち足りた日々を送っている。だが「愚鈍な真沙子」と見下していた同級生が自分に執着し、つきまとうようになると、保っていたはずのエゴの均衡が崩れはじめる。幼い日の海の記憶や謎めいた老婆との出会いを織り込みながら、思春期の自意識の残酷さと出口のなさを… 第51回 群像新人賞
- 051 2008 ポトスライムの舟 ぽとすらいむのふね 『ポトスライムの舟』は、工場で働きながら生活費を切り詰めるナガセを主人公にした中篇です。世界一周クルーズの費用が自分の年収とほぼ同じだと知ったナガセは、その金額を一年で貯めようとします。非正規労働、家計の細さ、友人や母との関係、ポトスライムを育てる日々が重なり、生活を続けることの苦しさと粘りが描かれ… 第140回 芥川賞
- 052 2007 盗相 とうそう 『盗相』は、第45回群像新人文学賞受賞作『死せる魂の幻想』の作者・寺村朋輝が「群像」2007年1月号に発表した作品です。NDLサーチでは雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定します。
- 053 2007 黒の中の繻子の黒 くろのなかのしゅすのくろ 『黒の中の繻子の黒』は、第47回群像新人文学賞受賞作『狐寝入夢虜』の作者・十文字実香が「群像」2007年12月号に発表した作品です。NDLサーチでは雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定します。
- 054 2007 アサッテの人 あさってのひと 吃音を抱えていた叔父は、いつしか「ポンパ!」などの意味を持たない言葉=アサッテの言葉を突発的に口にするようになり、やがて失踪した。「私」はその叔父をめぐる小説を書こうとするが、語りは草稿、叔父の日記、回想が混在するまま進んでいく。言葉の規範から「アサッテ」の方向へ逸脱したいという渇望を、小説の形式そ… 第50回 群像新人賞
- 055 2007 だだだな町、ぐぐぐなおれ だだだなまち、ぐぐぐなおれ 第50回群像新人文学賞優秀作に選ばれ、『群像』2007年6月号に掲載された作品。タイトルの擬音めいた口語と「おれ」を前面に出した造形から、停滞した町でくすぶる人物の感覚を、脱力した一人称で描く作品として整理できる。単行本書誌は今回確認できず、内容紹介は雑誌掲載情報と既存分類に基づく低確信の暫定記述に…
- 056 2007 ピストルズ ぴすとるず 『ピストルズ』は、山形県の架空の町「神町」を舞台に展開する阿部和重の「神町サーガ」第二部です。連載開始は2007年で、単行本は2010年に刊行されました。血縁、土地、暴力、神話的な町の歴史が入り組み、現代日本の地方を壮大なフィクション空間に変える作品です。 第46回 谷崎賞
- 057 2007 とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起 とげぬき しんすがもじぞうえんぎ 『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』は、伊藤比呂美が『群像』に連載し、2007年に講談社から刊行した長篇詩的散文です。カリフォルニアと日本を行き来する語り手が、老いた父母の介護、身体の痛み、家族の変化、仏教的な死生観を、巣鴨地蔵への祈りや縁起譚のような声に重ねて語ります。詩と小説、私的記録と説話がほどけ合う…
- 058 2006 煙幕 えんまく 14歳の「わたし」は、細胞分裂を繰り返しながら成長し、「14年戦争を生き抜いてきた」という感慨を抱いて生きている。理科教師の川端、クラスメイトの衣川、母を捨てた川端と名乗る男、プロデューサー——複数の登場人物が重なり合い、誰が誰なのか分からないまま視点が次々と入れ替わる。読者を文字どおり煙に巻く実験…
- 059 2006 無限のしもべ むげんのしもべ 早く目覚めすぎた休日の朝、稔がマンションから見下ろすと、駐車場に円卓を持ち込んでティーパーティーに興じる4人の男女がいた。そのなかの美人に目をつけた稔は、パーティーに加わりあわよくば濃密な性愛を、という淫靡な考えに取り憑かれ作戦を練り始める。性的妄想の無意味な暴走を生真面目な文体で押し切る、木下古栗… 第49回 群像新人賞
- 060 2006 憂鬱なハスビーン ゆううつなはすびーん 東大を卒業して外資系企業で順調に出世したのち、弁護士の夫との結婚を機に退職した29歳の凛子を描く。安定した結婚生活の中でも満たされず怒りを抱える彼女は、かつて神童と呼ばれた熊沢くんとの再会をきっかけに、自分や他者への期待、優越感と劣等感、社会的成功と自己評価の空洞に向き合っていく。has-beenと… 第49回 群像新人賞
- 061 2005 グルメな女と優しい男 ぐるめなおんなとやさしいおとこ 「人を好きになることは極上の料理より美味しい」——食べることに貪欲なりん子は、優しい男・一郎に純粋な恋心を抱くようになり、クリスマスの夜、ふたりは濃密なデートに繰り出す。食欲と恋愛感情というふたつの「おいしさ」を重ね合わせ、欲望に素直な女と受け止める男の関係をコミカルに描く。群像新人文学賞の優秀作と…
- 062 2005 さよなら アメリカ さよなら あめりか 「ぼく」は頭から袋を被って生活している。袋の後ろには「SAYONARAアメリカ」のロゴ。噂に聞いた同じ袋族の少女に会うために街をさまよい、突然現れた異母弟を名乗る男との奇妙な共同生活が始まる。袋で社会から自分を隔てながら、袋の仲間との出会いだけは求めてしまう——その矛盾を、深刻ぶらないオフビートなユ… 第48回 群像新人賞
- 063 2004 狐寝入夢虜 きつねねいりゆめのとりこ 三週間前に職を失った上岡鳥子は、空腹を抱えて神社へ散歩に出かけ、帰り道に迷い、年下の古本屋の倅と茶飲み話をして花札に興じる。働かないこと自体は気にしないが、仕事に存在理由を求める世間様の考え方には反感を覚える——そんな鳥子の「高潔なる怠惰」を、現代の話なのにわざと落語のような古風な語りで聞かせる。語… 第47回 群像新人賞
- 064 2004 サージウスの死神 さーじうすのしにがみ 徹夜明けの帰り道、ビルから飛び降りてきた男と目が合い、その死を目撃した主人公は、同僚に誘われた地下カジノ「freeze」でルーレットにのめり込む。預金を失い借金を重ねるうち、「頭の中に数字を飼っている」という感覚が芽生え、精神の破滅と引き換えに当たりの数字が見えるようになっていく。賭博と死の観念を硬…
- 065 2004 グランド・フィナーレ ぐらんどふぃなーれ 『グランド・フィナーレ』は、阿部和重が2005年に講談社から刊行した作品集です。表題作のほか「馬小屋の乙女」「新宿ヨドバシカメラ」「20世紀」を収録し、第132回芥川賞受賞作として知られます。 第132回 芥川賞
- 066 2004 千々にくだけて ちぢにくだけて 『千々にくだけて』は、リービ英雄が9・11体験の核心から、現代世界の変容と危機を描いた小説です。講談社公式ページでは「ノンフィクションを超えたフィクション」と紹介され、2001年夏の終わりに日本から母国アメリカへ旅立った主人公が、同時多発テロによる国境閉鎖で経由地カナダに足止めされる物語として確認で…
- 067 2003 避雷ノ手引キ ひらいのてびき 『避雷ノ手引キ』は、第45回群像新人文学賞受賞作『ジャイロ!』の作者・早川大介が「群像」2003年8月号に発表した作品です。NDLサーチでは「第2部 避雷ノ手引キ」という雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定し…
- 068 2003 授乳 じゅにゅう 『授乳』は、第46回群像新人文学賞優秀作となった表題作を含む村田沙耶香の初作品集です。Amazonの商品紹介では「授乳」「コイビト」「御伽の部屋」の3篇を収め、日常の細部を新しい感受性で描くデビュー作として紹介されています。既存紹介の家庭教師との倒錯した関係という筋は作品理解として有用ですが、更新案…
- 069 2003 火薬と愛の星 かやくとあいのほし 女たらしの「おれ」は、さまざまな女性たちを渡り歩きながら何度も生を重ね、やがて一人の恋人に出会って初めて「ここで死のう」と思う——絵本『100万回生きたねこ』を下敷きに、軽薄な恋愛遍歴の語りの底へ、愛と死の寓話を沈めた一作。決定的なはずの「最後の恋人との出会い」をあえて正面から語らず、別のかたちで小… 第46回 群像新人賞
- 070 2003 鼠と肋骨 ねずみとろっこつ 第46回群像新人文学賞優秀作として『群像』2003年6月号に掲載された短編。NDLサーチでは掲載記事と掲載誌号を確認できるが、公開Web上で梗概や選評本文は確認できない。現時点では題名から主題や語りを推測せず、同賞優秀作としての掲載情報を中心に扱う。
- 071 2003 昼間の動物 ひるまのどうぶつ 『昼間の動物』は、第46回群像新人文学賞優秀作『鼠と肋骨』の作者・脇坂綾が「群像」2003年12月号に発表した作品です。NDLサーチでは「群像新人文学賞受賞第一作」という副題付きの雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情…
- 072 2002 ジャイロ! じゃいろ 「僕」と友人・猟平が繰り返す「危険なキャッチボール」が、ついに猟平の家を全焼させてしまう——少年たちの遊びと暴力が地続きになった世界を、熱を孕んだ文体で一気に語る。選考では、世界へのルサンチマン(鬱屈した恨み)を呪詛のような語りで繋ぎ留めた「現代の悪童日記」と評された。受賞の翌年まで『群像』に短篇を… 第45回 群像新人賞
- 073 2002 死せる魂の幻想 しせるたましいのげんそう お節介な祖母と二人暮らしで、アパートと大学を往復するだけの真面目な女子大生・千明。女友達はいても恋人はいない彼女の日常に潜む孤独感と、他者との関係への切実な渇望を描く。後半、奇妙な雨宿りの場面で物語は一変し、卑近な日常が途方もない神々しさへと接続される。現役京大生だった22歳の作者によるデビュー作で… 第45回 群像新人賞
- 074 2001 G氏への手紙 じーしへのてがみ 『G氏への手紙』は、中井佑治が第43回群像新人文学賞優秀作「フリースタイルのいろんな話」の後に発表した受賞第一作です。NDLサーチでは「群像」2001年3月号掲載、p.146-176の雑誌記事として確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定します。
- 075 2001 蚤の心臓ファンクラブ のみのしんぞうふぁんくらぶ 「誰にも“蚤の心臓”はあるのです。ちょっと引き抜いてみましょう。今より自由になれますよ」という惹句が示すとおり、人が抱える臆病さや気弱さを「蚤の心臓」という具体物のイメージに転化し、そこからの解放を軽みのある筆致で描いた作品。深刻な内面告白に向かいがちな新人文学賞応募作の中で、ユーモアと寓意で心の問… 第44回 群像新人賞
- 076 2001 あみゴール あみごーる 『あみゴール』は、第44回群像新人文学賞受賞作『蚤の心臓ファンクラブ』の作者・萩原亨が「群像」2001年11月号に発表した作品です。NDLサーチでは雑誌記事として、掲載誌・巻号・ページを確認できます。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、作品内容の説明は掲載情報に限定します。
- 077 2001 シルエット しるえっと 高校二年生の「私」を語り手に、人との出会いと別れ、恋愛にともなう心の揺れと痛みを、等身大の言葉で丁寧にすくいとった中篇。書いたのは当時現役高校生の島本理生で、十代の感受性をそのまま閉じ込めたような瑞々しさと、年齢に不釣り合いなほど抑制の効いた文章が同居している。痛みを声高に語らず、静かな観察として差…
- 078 2001 ベラクルス べらくるす 『ベラクルス』は、メキシコ湾岸の都市ベラクルスを舞台にした堂垣園江の小説です。カナダとメキシコに在住経験をもつ作者の越境的な視点から、土地の歴史、記憶、暴力の気配を重ねる作品として位置づけられます。海外の都市を日本語小説の舞台に据え、移動と異文化の感覚を読む作品です。 第23回 野間新人賞
- 079 2000 フリースタイルのいろんな話 ふりーすたいるのいろんなはなし 『フリースタイルのいろんな話』は、第43回群像新人文学賞で横田創「(世界記録)」の当選と並んで優秀作に選ばれた中井佑治の作品です。PrizesWorldと講談社公式履歴で受賞・掲載情報を確認できますが、NDLサーチでは個別書誌IDを特定できていません。公開Webで梗概や本文内容を確認できないため、題…
- 080 2000 (世界記録) せかいきろく 『(世界記録)』は、第43回群像新人文学賞当選作として『群像』2000年6月号に掲載された横田創の作品です。NDLサーチでは掲載記事と2000年8月刊の講談社単行本書誌を確認できます。公開Webで内容紹介・選評本文は確認できないため、作品内容や文体の説明は追加調査まで保留します。 第43回 群像新人賞
- 081 2000 楽天屋 らくてんや 『楽天屋』は、「なゆた」「孤独のみちかけ」「楽天屋」の三篇を収める小説集です。講談社の商品紹介は、三十歳を過ぎても無為徒食のまま漂う男と周囲の女性たちのさすらいを、独自のユーモアと繊細な感覚で描く作品として紹介している。どこにも落ち着けない人物の感覚を、乾いた笑いと時代の空気の中で読む一冊です。 第22回 野間新人賞
- 082 2000 熊の敷石 くまのしきいし 『熊の敷石』は、旅先の記憶や友人との対話を通じて、遠く離れた土地と言葉の感触を細やかに描く作品です。堀江敏幸らしい抑制された文体で、出来事の輪郭よりも記憶の手触りや時間の層が前面に出ます。 第124回 芥川賞
- 083 1999 夏の約束 なつのやくそく ゲイのカップル、性転換した美容師、売れない小説家と女友達など、ゆるやかにつながる人々の夏の一日を描く短編です。大きな事件よりも、性的マイノリティを含む人物たちの日常の距離感を自然体で描くことに力点があります。軽やかな会話と静かな関係性の描写を通じて、1990年代末の都市生活と親密さのあり方を読ませる… 第122回 芥川賞
- 084 1998 水のはじまり みずのはじまり 第41回群像新人文学賞の小説優秀作として『群像』1998年6月号に掲載された作品。NDLサーチでは同号と、選評を含む発表記事の掲載情報を確認できる。公開Webで梗概や本文紹介は確認できないため、現時点では題名から主題や舞台を推測せず、受賞掲載情報を中心に扱う。
- 085 1997 秒速10センチの越冬 びょうそくじっせんちのえっとう 『秒速10センチの越冬』は、工場労働者の日々と停滞感を、ゆっくり進む時間の感覚とともに描くデビュー作です。公開Webで詳細な梗概は多く確認できないため、ここでは労働の反復、季節を越す身体感覚、動きにくい生活時間を主題とする作品として整理します。第40回群像新人文学賞の小説当選作で、岡崎祥久の出発点と… 第40回 群像新人賞
- 086 1997 あとは野となれ 『あとは野となれ』は、室井光広が芥川賞受賞後に講談社から刊行した長篇小説です。講談社公式ページでは、古今東西の「野」を遊行する「野ざらし思考小説」と紹介されています。偶然の一致を書き留める手帳、読書中の二冊の本、言語遊戯の横断という仕掛けを通じて、言葉と思考が連鎖していく室井らしい実験性の強い作品で…
- 087 1996 家族シネマ かぞくしねま 『家族シネマ』は、崩壊した家族が映画の中で「家族」を演じるという設定を通して、家族らしさが演技や記憶によって作られていく不安定さを描く作品です。映画撮影という枠組みが、親密さの欠落や役割としての家族を露出させる。柳美里の戯曲的な緊張を小説に移し、家族をめぐる自己像と他者のまなざしを問う芥川賞受賞作と… 第116回 芥川賞
- 088 1996 やさしい光 やさしいひかり 『やさしい光』は、鈴木景子が第39回群像新人文学賞に当選した作品です。NDLでは『群像』51巻6号、1996年6月号の書誌が確認でき、既存の賞一覧情報とあわせて同号掲載作として扱えます。ウェブ上で梗概や選評本文を確認できる資料は限られるため、作品内容の説明は受賞・掲載情報にとどめます。 第39回 群像新人賞
- 089 1996 足下の土 あしもとのつち 『足下の土』は、堂垣園江が第39回群像新人文学賞の優秀作に選ばれた作品です。NDLでは『群像』51巻6号、1996年6月号の書誌が確認でき、鈴木景子『やさしい光』と同じ受賞回の掲載作として位置づけられます。オンラインで参照できる梗概が見つからないため、内容面の説明と分類は保留します。
- 090 1996 火の山―山猿記 ひのやま やまざるき 『火の山―山猿記』は、富士山を「火の山」として見つめ、その麓に生きる有森家の変遷をたどる長篇小説です。誕生、死、愛、結婚をめぐる家族史を、戦中戦後の時間と日本近代の問いへ広げていきます。大きな歴史を家族の記録や土地の記憶に引き寄せる、津島佑子の長篇的な構成力が読みどころです。 第34回 谷崎賞
- 091 1996 「アボジ」を踏む あぼじをふむ 『「アボジ」を踏む』は、小田実の第24回川端康成文学賞受賞作です。『群像』1996年10月号掲載後、1998年刊の短篇集および講談社文芸文庫版で再刊されたことを確認できます。父を指す朝鮮語を題に含む作品として、父子、戦争、差別、越境の問題系に接続するが、公開資料で確認できる内容紹介は限定的なため、紹… 第24回 川端賞
- 092 1995 離人たち りじんたち 『離人たち』は、第38回群像新人文学賞の小説優秀作として確認できる団野文丈の作品です。講談社公式の受賞作一覧で作品名・著者名を確認でき、NDLサーチでは『群像』1995年6月号の発表掲載と講談社1995年刊の書誌を確認できます。公開Webでは梗概や選評本文を確認できないため、作品内容の説明は受賞・掲…
- 093 1995 影をめくるとき かげをめくるとき 『影をめくるとき』は、萩山綾音名義のほしおさなえが第38回群像新人文学賞の小説優秀作に選ばれた作品です。NDLでは団野文丈『離人たち』とともに発表記事へ掲載されたこと、掲載号が『群像』1995年6月号であることを確認できます。内容紹介や選評本文は未確認のため、作品内容の分類は保留します。
- 094 1995 路地 ろじ 『路地』は、鎌倉の路地と古書肆を舞台に、廃業した店、老いた人々、去りゆく時間を描く連作短篇集です。大きな事件ではなく、町の細部や人の記憶に残る光景を積み重ねることで、失われていく生活の手触りを浮かび上がらせます。鎌倉という土地を、懐旧だけでなく老いと時間の問題として読むことができる作品です。 第33回 谷崎賞
- 095 1995 アイルランドの道(楽しみの世紀末) あいるらんどのみちたのしみのせいきまつ 『アイルランドの道(楽しみの世紀末)』は、石田郁男による『群像』掲載記事です。NDLサーチで『群像』1995年10月号、p.329-331掲載を確認できます。記事分類には欧米文学・絵画関連が含まれますが、本文内容は未確認のため、内容説明は書誌情報の範囲に限定します。
- 096 1994 おどるでく おどるでく 『おどるでく』は、室井光広が第111回芥川賞を受賞した作品です。既存データでは、ロシア文字で表音化された日本語の日記を主人公が翻訳していく、言語と記憶をめぐる実験的な小説として整理されています。日本文学振興会公式で受賞は確認できますが、内容説明は二次情報由来で、出版社公式の商品紹介は未確認です。 第111回 芥川賞
- 097 1994 アメリカの夜 あめりかのよる 『アメリカの夜』は、映画学校を卒業した中山唯生が、アルバイト生活の閉塞感のなかで「特別な存在」であろうとして身体を鍛え、思索を深めていく物語です。講談社公式の商品紹介は、芸術を志す若者の自己像への執着と、閉塞した社会のなかで本当に目指すべき存在を問う作品として説明している。映画・芸術への志向、身体… 第37回 群像新人賞
- 098 1994 群体 『群体』は、藤原智美が芥川賞受賞作『運転士』の後に講談社から刊行した長篇小説です。ウォーターフロントの高層インテリジェントビルで発見された大きなネズミを発端に、社内の噂が情報パニックへと膨張していく過程を描きます。講談社公式ページでは、群像掲載作「森番」を改題した作品として紹介されています。
- 099 1993 寂寥郊野 じゃくりょうこうや 『寂寥郊野』は、吉目木晴彦が第109回芥川賞を受賞した中編です。既存データでは、アメリカ在住の日本人女性がアルツハイマー症を発症し、当事者と家族の苦悩や愛情を描く作品として整理されています。日本文学振興会公式で受賞は確認できますが、内容説明は二次情報由来のため、細部は追加確認が必要です。 第109回 芥川賞
- 100 1993 暗い森を抜けるための方法 くらいもりをぬけるためのほうほう 『暗い森を抜けるための方法』は、足立浩二が第36回群像新人文学賞の小説優秀作となった作品です。NDLでは『群像』1993年6月号と受賞発表記事を確認しました。暗い森を抜けるという題名が示す閉塞と脱出のイメージは明確ですが、具体的な筋は未確認です。
- 101 1993 氷の海のガレオン こおりのうみのがれおん 『氷の海のガレオン』は、木地雅映子が第36回群像新人文学賞の小説優秀作となった作品です。講談社公式の受賞者履歴で、作品名・著者名を確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、作品内容や舞台の説明は保留します。
- 102 1993 草の上の朝食 くさのうえのちょうしょく 『草の上の朝食』は、保坂和志が第15回野間文芸新人賞を受賞した作品です。既存データでは『プレーンソング』の続編として、鎌倉を舞台にゆるやかな日常と複数人物の意識を描く初期代表作として整理されています。講談社公式で受賞は確認できますが、内容紹介はWikipedia中心のため注意が必要です。 第15回 野間新人賞
- 103 1993 私の自叙伝前篇 わたしのじじょでん ぜんぺん 『私の自叙伝前篇』は、テレビアニメ制作の現場に関わる若者を主人公に、自伝的色彩の強い素材を小説化した作品です。仕事への逡巡、創作の現場、自己像の揺らぎが、乾いた私小説的な語りで結びつきます。講談社公式で野間文芸新人賞受賞は確認できますが、内容説明は既存梗概と二次情報に依拠しています。 第16回 野間新人賞
- 104 1992 運転士 うんてんし 『運転士』は、郊外住宅地を走るバス運転士の日常を通じて、家族関係の崩壊と男性の内面を描く作品です。職業の反復的な動きと、家庭の不安定さが重なり、都市郊外の生活の閉塞感が浮かびます。藤原智美の社会観察眼が出た芥川賞受賞作です。 第107回 芥川賞
- 105 1992 犬婿入り いぬむこいり 『犬婿入り』は、塾講師の女性が犬に変身した男性と同棲する物語を軸に、言語、身体、変身の主題を展開する作品です。民話的な想像力を現代の都市生活へ持ち込み、人間と動物、女と男、日本語と外部の境界を揺らします。多和田葉子の越境的で実験的な文体がよく現れた芥川賞受賞作です。 第108回 芥川賞
- 106 1992 鳩を食う はとをくう 『鳩を食う』は、中野勝が第35回群像新人文学賞の小説優秀作となった作品です。NDLでは『群像』1992年6月号と受賞発表記事を確認できますが、具体的なあらすじや批評は今回確認できませんでした。題名から主題や舞台を推測せず、現時点では受賞・掲載情報を中心に扱います。
- 107 1991 かかとを失くして かかとをなくして 『かかとを失くして』は、ドイツ語圏に渡った日本人女性の言語と身体の変容を、夢幻的な語りで描く多和田葉子のデビュー作です。足元の感覚を失うというイメージが、母語の外へ出る不安や、身体の境界の揺らぎにつながっていきます。越境文学・エクソフォニーの出発点として重要な作品です。 第34回 群像新人賞
- 108 1990 コンビニエンス ロゴス こんびにえんす ろごす 『コンビニエンス ロゴス』は、コンビニエンスストアを舞台に、商品・看板・会話が記号として氾濫する現代社会を描く作品です。労働の現場を扱いながら、消費社会の言葉が人間関係をどのように組み替えるかをポップに見せます。群像新人文学賞受賞作らしく、都市の日常を言語実験へ接続する点が読みどころです。 第33回 群像新人賞
- 109 1989 走る男 はしるおとこ 『走る男』は、上原秀樹による第32回群像新人文学賞の小説優秀作です。NDLサーチで発表記事が確認でき、同記事には評論優秀作も併記されています。同年は当選作なしで優秀作のみの授賞として整理されており、作品内容の詳細は未確認です。
- 110 1988 由煕 ゆひ 『由煕』は、韓国に留学した在日韓国人女性・由煕が、理想化していた「祖国」と現実の韓国語・韓国社会のずれに苦しむ姿を描く中篇です。日本語と韓国語のあいだで裂かれる自己認識が、言葉の問題としても身体感覚としても迫ってきます。越境やアイデンティティを、外側から説明するのでなく当事者の息苦しさとして読ませる… 第100回 芥川賞
- 111 1988 アルチュール・エリソンの素描 あるちゅーる・えりそんのそびょう 『アルチュール・エリソンの素描』は、第31回群像新人文学賞の小説当選作として確認できる石田郁男の作品です。講談社公式の受賞作一覧では、1988年発表号の当選作として作品名・著者名・受賞回を確認できます。公開Webでは梗概や選評本文を確認できないため、題名から人物像や舞台を推測せず、受賞情報中心に扱い… 第31回 群像新人賞
- 112 1987 あなたについて わたしについて あなたについて わたしについて 『あなたについて わたしについて』は、下井葉子による第30回群像新人文学賞の小説当選作です。NDLサーチでは『あなたについてわたしについて』表記で、鈴木隆之『ポートレイト・イン・ナンバー』との同時当選作として確認できます。公開Webで梗概や選評本文は確認できないため、作品内容の分類は保留します。 第30回 群像新人賞
- 113 1986 復活祭のためのレクイエム ふっかつさいのためのれくいえむ 『復活祭のためのレクイエム』は、コピーライターを主人公に、言葉と笑いが交錯する軽快な実験小説です。復活祭という宗教的な題を掲げつつ、広告的な言語感覚や都市的な軽さを作品の推進力にしています。単行本刊行も確認でき、1980年代半ばの群像新人文学賞系の言語実験として読めます。 第29回 群像新人賞
- 114 1985 ゼロはん ぜろはん 『ゼロはん』は、第28回群像新人文学賞の小説当選作となった李起昇の作品です。講談社公式の商品ページでは、オートバイ事故で親友を失った在日韓国人青年・朴英浩が父祖の地である韓国を訪れ、二つの国のはざまで自己の不確かさに向き合う物語として紹介されています。喪失、在日性、越境的なアイデンティティを扱うデビ… 第28回 群像新人賞
- 115 1985 ジパング じぱんぐ 『ジパング』は、吉目木晴彦のデビュー作にあたる第28回群像新人文学賞優秀作です。今回確認できた公開情報は講談社公式の受賞一覧に限られるため、作品内容の説明は新人賞で確認できる書誌・受賞事実に限定します。
- 116 1984 ダミアンズ、私の獲物 だみあんず、わたしのえもの 『ダミアンズ、私の獲物』は、第27回群像新人文学賞の小説当選作として確認できる華城文子の作品です。NDLサーチでは、講談社から1984年8月に単行本化されたことが確認できます。公開Webでは梗概や選評本文を確認できないため、作品内容の説明は受賞・書誌情報の範囲に限定します。 第27回 群像新人賞
- 117 1983 草のかんむり くさのかんむり 『草のかんむり』は、伊井直行のデビュー作にあたる第26回群像新人文学賞当選作です。講談社公式の受賞者履歴で、作品名・著者名を確認できます。公開Webで内容紹介や選評本文を確認できないため、作品内容や読み味の説明は保留します。 第26回 群像新人賞
- 118 1982 うさぎ うさぎ 『うさぎ』は、第25回群像新人文学賞の小説優秀作として確認できる池田基津夫の作品です。講談社公式の受賞作一覧では、1982年6月発表号の優秀作として作品名・著者名・受賞回を確認できます。同年は小説当選作なしで優秀作のみの授賞として整理されており、公開Webでは梗概や選評本文を確認できないため内容分類…
- 119 1982 ナビ・タリョン なびたりょん 『ナビ・タリョン』は、李良枝の初期作品です。NDLサーチでは、『群像』1982年12月号の創作合評で同作が扱われていること、また2006年刊の〈在日〉文学全集第8巻『李良枝』に収録されていることを確認できます。公開資料で詳しい梗概は確認できないため、紹介は書誌・収録情報と、李良枝文学に通底する在日性…
- 120 1981 極楽 ごくらく 『極楽』は、笙野頼子のデビュー作にあたる群像新人文学賞当選作です。既存情報では、のちにフェミニズム純文学や実験的語りを切り開く作家の出発点として位置づけられます。詳細な梗概は限定的ですが、制度や現実感への違和を独自の語りで押し出す初期作として読めます。 第24回 群像新人賞
- 121 1980 昼と夜 ひるとよる 『昼と夜』は、第23回群像新人文学賞の小説当選作として確認できる長谷川卓の作品です。講談社公式の受賞作一覧で、発表号が1980年6月であること、作品名と受賞者名を確認できます。NDLサーチでは講談社1980年刊の書誌も確認できますが、公開Webでは梗概や選評本文を確認できないため、内容説明は書誌・受… 第23回 群像新人賞
- 122 1976 限りなく透明に近いブルー かぎりなくとうめいにちかいブルー 米軍基地の街・福生のハウスを舞台に、19歳のリュウとその仲間たちの日々を描く。ドラッグとロック、黒人兵たちとの乱痴気騒ぎ、セックスと暴力に明け暮れる若者たちの退廃を、感傷を排した即物的な描写と、ガラスの破片や雨に濡れた滑走路といった鮮烈なイメージの連なりで定着させる。荒廃の只中にいながらどこか透明な… 第75回 芥川賞
- 123 1975 祭りの場 まつりのば 『祭りの場』は、林京子が『群像』に発表し、1975年に講談社から刊行された芥川賞受賞作です。長崎で被爆した作者自身の経験を背景に、新聞記事、記録、証言、記憶を重ねながら、1945年8月9日の「場」を二十数年後から見つめ直します。被爆文学の重要作であり、林京子の出発点となった作品です。 第73回 芥川賞
- 124 1968 三匹の蟹 さんびきのかに 『三匹の蟹』は、大庭みな子がアラスカでの生活経験を背景に書いた初期代表作です。日本文学振興会公式の芥川賞受賞者一覧では、第59回(1968年上半期)芥川龍之介賞受賞作として確認でき、掲載誌は『群像』とされています。異国での生活を通じて、女性の孤独、夫婦関係、自我のゆらぎを描いた作品として、大庭文学の… 第59回 芥川賞
- 125 1954 プールサイド小景 ぷーるさいどしょうけい 『プールサイド小景』は、社員旅行の一日を舞台に、家庭を持つ男の欲望と罪悪感を細密に描く短篇です。劇的事件よりも視線、沈黙、気まずさの変化を追うことで、都市生活者の不安を浮かび上がらせます。庄野潤三の静かな日常描写のなかに、戦後の家庭と個人の距離感が滲む作品です。 第32回 芥川賞
- 126 1951 悪い仲間・陰気な愉しみ わるいなかま・いんきなたのしみ 『悪い仲間・陰気な愉しみ』は、病と貧しさ、青年期の停滞を背景にした安岡章太郎の初期短篇群です。結核療養や日常の挫折をめぐる内省を、過剰な劇化を避けた私小説的な語りで描きます。第三の新人と呼ばれる世代の、戦後の日常感覚と弱さへのまなざしがよく出た作品です。 第29回 芥川賞