わるいなかま・いんきなたのしみ

悪い仲間・陰気な愉しみ

安岡章太郎 1951 第29回 芥川賞 受賞

紹介 About

『悪い仲間・陰気な愉しみ』は、病と貧しさ、青年期の停滞を背景にした安岡章太郎の初期短篇群です。結核療養や日常の挫折をめぐる内省を、過剰な劇化を避けた私小説的な語りで描きます。第三の新人と呼ばれる世代の、戦後の日常感覚と弱さへのまなざしがよく出た作品です。

評価 Reception

日本文学振興会の公式一覧で第29回芥川賞受賞作として確認できる。既存出典では『悪い仲間』の初出が『群像』昭和26年6月号であることも確認済み。今回の調査では詳細な選評までは確認できず、受賞・初出情報を中心に記載した。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第29回 芥川龍之介賞 (1953年上半期)

安岡章太郎のほかの収録作 More

  1. 001 1956 ガラスの靴・愛玩 がらすのくつ・あいがん 単行本・角川書店 NDLで角川書店1956年刊『ガラスの靴・愛玩』を確認。後年の『ガラスの靴』単体版とは区別する。 青春孤独と疎外恋愛
  2. 002 1959 海辺の光景 うみべのこうけい 単行本・講談社 講談社1959年刊の単行本。既存収録の初期芥川賞受賞作・晩年作の間を補う代表作。 家族死と喪失
  3. 003 1967 幕が下りてから まくがおりてから 単行本・講談社 講談社1967年刊の単行本。NDLで複数レコードを確認できる。 記憶家族戦争
  4. 004 1991 伯父の墓地 おじのぼち 初出・「新潮」1991年掲載。 『伯父の墓地』は、亡くなった伯父の墓参を題材に、生と死、記憶の連鎖を老境から見つめる短篇です。大きな事件を置かず、親族の記憶と墓地という場所から、時間の堆積を静かに浮かび上がらせます。安岡章太郎晩年の私小説的な成熟が感じられる作品です。 死と喪失記憶老い 第18回 川端賞