Mood
幻想的
読み味「幻想的」に分類された 13 作品。
- 001 2020 首里の馬 しゅりのうま 『首里の馬』は、沖縄の郷土資料館で資料を扱う主人公を通して、保存される記憶とこぼれ落ちる歴史のあわいを描く作品です。土地の固有性とアーカイブの問題を、宮古馬との幻想的な出会いを介して結びつけています。 第163回 芥川賞
- 002 2017 遊ぶ幽霊 あそぶゆうれい 『遊ぶ幽霊』は、第41回すばる文学賞佳作として『すばる』2017年11月号に掲載された兎束まいこの作品。NDLサーチで受賞区分、掲載誌、ページ範囲を確認できる。既存の梗概では幽霊を通じた生死の境界が示されているが、公式の詳細紹介は確認できていないため、内容面の記述は限定している。
- 003 2016 浮遊霊ブラジル ふゆうれいぶらじる 『浮遊霊ブラジル』は、表題作を含む短篇集です。死後にブラジルへ行きたい浮遊霊、日常の中で少しずつ位置をずらされる人々、老いや孤独を抱える人物たちが、奇妙さと生活感のあいだで描かれます。現実のすぐ横にある別の通路を、津村記久子らしい平明な語りで開く一冊です。 第27回 紫式部文学賞
- 004 2014 うどん キツネつきの うどん きつねつきの 『うどん キツネつきの』は、高山羽根子の第一作品集です。東京創元社公式ページでは、第一回創元SF短編賞佳作となった表題作に加え、「シキ零レイ零 ミドリ荘」「母のいる島」「おやすみラジオ」「巨きなものの還る場所」の全五編を収録する作品集として紹介されています。
- 005 2012 黄金の庭 おうごんのにわ 夫との暮らしを立て直すため奇妙な町へ移った青奈が、職探しや子どもができない悩みを抱えながら、しゃべるオパールの指輪と出会う。現実的な生活不安を、指輪や町の不思議さが少しずつ寓話化していく。夫婦、家族、幸福をめぐる問いを、柔らかな幻想の手触りで読ませる作品である。 第36回 すばる文学賞
- 006 2012 盤上の夜 『盤上の夜』は、囲碁、チェッカー、麻雀、古代遊戯など、盤上のゲームをめぐる想像力から人間の知性と身体を照らす宮内悠介の連作短篇集です。勝敗やルールの世界を描きながら、そこに宿る記憶、痛み、祈り、歴史の感触を重ね、SF的な思考実験と文学的な余韻を交差させます。
- 007 2009 流跡 りゅうせき 『流跡』は、朝吹真理子のデビュー作です。闇夜の川を進む舟頭、雨あがりを家へ向かう会社員、波止場で船を待つ女など、人物や場面が水の流れのように変化しながら連なります。筋の明快さよりも、言葉が残す跡、身体や性差の輪郭がほどける感覚、時間がたまりとして残る手ざわりを読む作品です。 第20回 ドゥマゴ文学賞
- 008 2009 麻布怪談 あざぶかいだん 『麻布怪談』は、小林恭二の小説単行本です。文藝春秋公式ページでは、江戸の末、鄙びた麻布に独り住む男のもとへ美少女幽霊と狐女が通いつめる妖異譚として紹介されています。NDLサーチでは2009年11月に文藝春秋から刊行された312ページの図書、NDC9 913.6として確認できます。
- 009 2007 おのごろじま 『おのごろじま』は、詩人としても活動する日和聡子の小説作品です。古事記的な響きを帯びる題名のもと、島、土地、生成、記憶の感触を、散文と詩の境界に近い文体で立ち上げます。物語の筋よりも、言葉の音楽性と神話的なイメージが前景化する作品です。
- 010 2005 蟹と彼と私 『蟹と彼と私』は、荻野アンナが『すばる』連載を経て集英社から刊行した作品です。癌という重い題材を、病の記録だけに閉じず、語りの跳躍、言葉のずれ、奇妙なユーモアによって多層化しています。身体と死をめぐる切実さと、荻野作品らしいパロディ的な文体感覚が同居する一冊です。
- 011 1992 樹木内侵入臨床士 じゅもくないしんにゅうりんしょうし 『樹木内侵入臨床士』は、架空の職業をめぐる実験的な物語です。人間の身体や治療の感覚を、樹木の内部へ侵入するという奇妙な設定に置き換えています。現実的な職業小説ではなく、身体と自然の境界をずらす寓話として読むのが近い作品です。 第74回 文學界新人賞
- 012 1970 無明長夜 むみょうちょうや 『無明長夜』は、吉田知子が第63回芥川龍之介賞を受けた短篇です。日本文学振興会公式の受賞者一覧では、1970年上半期の受賞作、掲載誌『新潮』として確認できます。NDLサーチでは、新潮社1970年刊の単行本『無明長夜』に収録されていること、同書に『寓話』『豊原』『海へ』『静かな夏』『終りのない夜』『歯… 第63回 芥川賞
- 013 1935 雪国 ゆきぐに 『雪国』は、雪深い温泉地を訪れる島村と芸者駒子、葉子をめぐる関係を、抒情と余白の多い文体で描く中篇です。自然描写、身体感覚、叶わない関係の気配が重なり、川端康成の美意識を代表する作品として広く読まれてきました。