とう

末弘喜久 2000 第24回 すばる文学賞 受賞

紹介 About

「果たして妻は同僚と関係があったのか」という疑念に取り憑かれた男が、絶望から精神の彷徨へ、さらに錯乱と覚醒へと沈み込んでいく過程を描く。現実の輪郭が次第に溶け、悪夢的・幻想的な世界へ滑り込んでいく筆致が特徴で、嫉妬という卑近な感情を入口に、人がどこまで暗がりへ降りていけるかを試すような作品になっている。受賞時44歳という、若年受賞が話題になりがちな同時期の新人賞の中では異色の、年齢を重ねた書き手によるデビュー作。

評価 Reception

第24回すばる文学賞を大久秀憲「ロマンティック」と同時受賞。『すばる』2000年11月号に掲載され、2001年1月に集英社から単行本化された。

受賞・候補歴 Awards

受賞 第24回 すばる文学賞 (2000年)