Narrative
心理描写
語り口「心理描写」に分類された 15 作品。
- 001 2009 武曲 むこく 『武曲』は、剣道をめぐる身体と言葉のせめぎ合いを描く藤沢周の長篇です。剣を教える男と、無自覚な才能を持つ少年が出会うことで、暴力、継承、父性、才能への恐れが浮かび上がります。武道小説の枠組みを使いながら、身体の奥に沈む痛みを純文学的な密度で描きます。
- 002 1998 ブエノスアイレス午前零時 ぶえのすあいれすごぜんれいじ 『ブエノスアイレス午前零時』は、雪深い故郷へ戻った青年と、過去に横浜で生きてきた盲目の老女の出会いを描く短篇です。温泉旅館という閉じた場所に、タンゴと異国の都市への憧れが差し込むことで、老い、記憶、失われた時間が濃く浮かび上がります。抑えた筆致とハードボイルドな感触が、深夜の一場面に人生の余白を凝縮… 第119回 芥川賞
- 003 1997 あした、旅人の木の下で 『あした、旅人の木の下で』は、芥川賞受賞後の松村栄子が発表した長篇小説です。旅人の木という題名上の象徴を手がかりに、移動する者の視線、記憶、他者との出会いを静かに描きます。現実の生活感と、どこか遠くへ向かう感覚が重なり合う作品です。
- 004 1997 皆月 『皆月』は、花村萬月が芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』の前後に書いた長篇小説です。妻に金を持ち逃げされた中年男が、義弟や風俗で働く女性との関係のなかで、傷ついた生活を立て直していきます。暴力や性を含む花村作品らしい荒い手触りのなかに、再生の物語が置かれています。
- 005 1996 海峡の光 かいきょうのひかり 『海峡の光』は、廃航を控えた青函連絡船の客室係を辞め、函館で刑務所看守となった「私」が、少年時代に自分を苦しめた相手と受刑者として再会する物語です。新潮社公式の紹介では、監視する者と監視される者の関係が、船舶訓練の海へ向かう場面で極限化される構図が示されている。津軽海峡と函館を背景に、いじめの記憶… 第116回 芥川賞
- 006 1994 ピアッシング ピアッシング 『ピアッシング』は、強迫観念に駆られた男と、幼少期の傷を抱えた女性の一夜を描く心理サスペンスです。殺害計画という暴力的な筋立てを通じて、身体への衝動、虐待の記憶、他者との接触の危うさが前景化します。村上龍の作品群のなかでは、都市的な閉塞と身体感覚の異常な高まりを緊密に扱う長編として整理できます。
- 007 1993 寂寥郊野 じゃくりょうこうや 『寂寥郊野』は、吉目木晴彦が第109回芥川賞を受賞した中編です。既存データでは、アメリカ在住の日本人女性がアルツハイマー症を発症し、当事者と家族の苦悩や愛情を描く作品として整理されています。日本文学振興会公式で受賞は確認できますが、内容説明は二次情報由来のため、細部は追加確認が必要です。 第109回 芥川賞
- 008 1993 壊音 KAI-ON かいおん 『壊音 KAI-ON』は、高校生の少女が自分の身体感覚の崩壊と再生をたどるデビュー作です。若い身体と精神の不安定さを、音や感覚の乱れとして捉える作品として整理できます。17歳で文學界新人賞を受賞した篠原一の初期代表作で、1995年に文藝春秋から単行本化されました。 第77回 文學界新人賞
- 009 1993 氷の海のガレオン こおりのうみのがれおん 『氷の海のガレオン』は、木地雅映子が第36回群像新人文学賞の小説優秀作となった作品です。既存データでは、孤独な少女の内面と想像世界を描く物語として整理されています。講談社公式で受賞事実は確認できますが、今回確認できた信頼度の高い出典は賞・書誌情報が中心のため、内容分類は既存の弱い出典に依存する点を明…
- 010 1992 春の手品師 はるのてじなし 『春の手品師』は、大島真寿美が第74回文學界新人賞を受賞したデビュー中篇です。名古屋を舞台に、ある関係性の始まりと変化を丁寧に描いた作品として既存調査で確認されています。恋愛や都市生活の気配を、清新な文体で扱う初期作品として位置づけられます。 第74回 文學界新人賞
- 011 1973 鶸 ひわ 『鶸』は、三木卓が1973年上半期の第69回芥川龍之介賞を受けた短篇です。日本文学振興会公式の受賞者一覧では掲載誌を『すばる』として確認できます。NDLサーチでは、『文芸春秋』1973年9月号の芥川賞決定発表記事、および集英社文庫『砲撃のあとで』への収録が確認できます。 第69回 芥川賞
- 012 1970 無明長夜 むみょうちょうや 『無明長夜』は、吉田知子が第63回芥川龍之介賞を受けた短篇です。日本文学振興会公式の受賞者一覧では、1970年上半期の受賞作、掲載誌『新潮』として確認できます。NDLサーチでは、新潮社1970年刊の単行本『無明長夜』に収録されていること、同書に『寓話』『豊原』『海へ』『静かな夏』『終りのない夜』『歯… 第63回 芥川賞
- 013 1968 三匹の蟹 さんびきのかに 『三匹の蟹』は、大庭みな子がアラスカでの生活経験を背景に書いた初期代表作です。日本文学振興会公式の芥川賞受賞者一覧では、第59回(1968年上半期)芥川龍之介賞受賞作として確認でき、掲載誌は『群像』とされています。異国での生活を通じて、女性の孤独、夫婦関係、自我のゆらぎを描いた作品として、大庭文学の… 第59回 芥川賞
- 014 1965 玩具 がんぐ 『玩具』は、津村節子が芥川賞を受けた初期代表作です。家庭や女性の身体をめぐる感覚を、抑制された筆致で描き出し、戦後女性文学の流れの中でも重要な位置を占める作品として読まれています。 第53回 芥川賞
- 015 1963 廻廊にて かいろうにて 『廻廊にて』は、辻邦生の初期長篇です。NDLサーチの原本書誌では、新潮社から1963年に刊行された208ページの単行本として確認できます。NDLサーチ連携のDAISY資料では、愛を失い、結婚に破れ、芸術の空しさを抱えながら、生と芸術の意味を模索し続ける亡命ロシア人女流画家マーシャの生涯を描く作品とし…