うらにわのあな

裏庭の穴

田山朔美 2006 第103回 文學界新人賞 受賞

紹介 About

主婦の朝子は、幼い頃に母親が裏庭に何かを埋めるのを目撃したという記憶を、大人になっても抱え続けている。掘り返されないまま家族の足元に空いた「穴」のような記憶を軸に、平穏に見える家庭の日常の底に沈む鬱屈と、母と娘のあいだのほどけない結び目を描く。受賞作は2009年刊の作品集『霊降ろし』(文藝春秋)に収められた。

評価 Reception

第103回文學界新人賞受賞作として『文學界』2006年12月号に掲載された。2009年に文藝春秋から刊行された『霊降ろし』の書誌と公式商品ページを確認したが、同ページの内容紹介は表題作中心であり、『裏庭の穴』単独への評価は今回確認できていない。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第103回 文學界新人賞 (2006年下期)

田山朔美のほかの収録作 More

  1. 001 2009 霊降ろし れいおろし 単行本・文藝春秋 『霊降ろし』は、死者や見えないものの気配を通じて、生者の記憶と喪失を描く田山朔美の小説です。霊的な題材は怪異そのものよりも、残された人が過去とどう向き合うかという問題に結びつきます。静かな不穏さのなかで、家族や信仰に近い感覚をたどる作品として整理できます。 死と喪失記憶信仰