かるちゃーせんたー

カルチャーセンター

松波太郎 2022

紹介 About

カルチャーセンターで共に過ごしたニシハラくんの未発表小説『万華鏡』を収録し、その小説に寄せられた作家・編集者たちのコメントまでも作品の一部として組み込む小説。松波太郎がニシハラくんへ語りかける形で、書きたいという欲望、書かれたものへの責任、そして「これは小説なのか」という問いを空白ごと立ち上げていく。文学的青春への鎮魂であると同時に、小説の成立条件を読者に問い返すメタフィクションである。

評価 Reception

書肆侃侃房公式ページで松浦理英子、柴崎友香、保坂和志による推薦文を確認したほか、日本経済新聞、毎日新聞、東京新聞、本の雑誌、図書新聞などの掲載・書評情報が整理されている。書評では、凝った構造、書く欲動そのものを小説化する点、文学の新しい表現技法としての性格が評価されている。NDLでは『早稲田文学』掲載と単行本書誌を確認した。

出典 Sources

松波太郎のほかの収録作 More

  1. 001 2008 廃車 はいしゃ 初出・文學界 2008年12月号 車検切れが迫る壊れかけの車を、主人公は中国人留学生に無償で譲り渡す。ところが期限を過ぎても相手は約束した廃車手続きをせず、それどころか、わけのわからないまま主人公のほうが怨まれていく。日常の小さな親切が言葉も論理も通じない泥沼へ転がり落ちる過程を、乾いたユーモアで描いた不条理劇。応募時の題名「革命」… 移民と越境孤独と疎外言葉と言語 第107回 文學界新人賞
  2. 002 2009 よもぎ学園高等学校蹴球部 よもぎがくえんこうとうがっこうしゅうきゅうぶ 単行本・文藝春秋 サッカーを題材にした長篇。第141回芥川賞候補作。
  3. 003 2014 LIFE らいふ 単行本・講談社 第36回野間文芸新人賞受賞作。第150回芥川賞候補。 第36回 野間新人賞
  4. 004 2016 月刊「小説」 げっかんしょうせつ 単行本・河出書房新社 月刊「小説」は、松波太郎による2016年発表の作品です。単行本は河出書房新社(2016年)。
  5. 005 2016 ホモサピエンスの瞬間 ほもさぴえんすのしゅんかん 単行本・文藝春秋 第154回芥川賞候補作。
  6. 006 2023 そこまでして覚えるようなコトバだっただろうか? そこまでしておぼえるようなことばだっただろうか 単行本・書肆侃侃房 言葉、文字、発音、身体感覚をめぐる四篇を収めた短篇集。発音できない一音によって自国から疎外される「クィ」、サッカーから人類の起源へ飛躍する思考、ひらがな・カタカナ・漢字を身体で渡るような文字の冒険、子の言語習得を前に立ちつくす猫木豊が描かれる。言葉を扱うことの自由さと不自由さを、実験的な形式と切実な… 言葉と言語アイデンティティ身体