ゆめもみずにねむった
夢も見ずに眠った。
紹介 About
『夢も見ずに眠った。』は、夫を熊谷に残して札幌へ単身赴任した沙和子が、夫婦のすれ違いと離別を経て、新しい愛と信頼の形へ向かう長篇。岡山、札幌、熊谷など土地の記憶や物語が、二人の関係の変化と響き合う。移動する生活のなかで、結婚や家族の安定ではなく、相手を信じ直す距離を探るところが読みどころになる。
評価 Reception
河出書房新社公式ページで、朝日新聞・日本経済新聞での紹介表示と全国学校図書館協議会選定図書であることを確認した。OpenBDでは産經新聞、朝日新聞(佐伯一麦)、日本経済新聞(江南亜美子)、読売新聞の書評掲載情報が確認できる。NDLでは仲俣暁生による文芸時評と作品論の書誌も確認したが、本文評価の詳細は未確認。
出典 Sources
- 夢も見ずに眠った。:絲山秋子|河出書房新社 紹介評価書誌
内容紹介、書誌、新聞紹介表示、全国学校図書館協議会選定図書を確認。
- OpenBD『夢も見ずに眠った。』 評価書誌
複数紙の書評掲載情報を確認。本文は未確認。
- 国立国会図書館サーチ『夢も見ずに眠った。』 書誌
- 国立国会図書館サーチ『文芸時評 文学へのリハビリテーション(30)』 評価
仲俣暁生による文芸時評の書誌を確認。本文は未確認。
絲山秋子のほかの収録作 More
- 001 2003 イッツ・オンリー・トーク いっつ・おんりー・とーく 躁鬱病を抱えた30代半ばの独身女性「私」は、東京の場末めいた蒲田の町に引っ越してくる。EDの痴漢、鬱病のヤクザ、出世コースを外れた従兄——彼女の周りに集まるのは、どこか欠けた男たちばかり。誰とも深く結ばれないまま交わされる「ただのおしゃべり」を通して、病とともに生きる日常を、自己憐憫ゼロの乾いたユー… 第96回 文學界新人賞
- 002 2004 袋小路の男 ふくろこうじのおとこ 何も与えない男に、三年間片思いし続ける女の静かな恋愛小説。恋が進展しないこと、相手が応えないことを、単純な不幸ではなく、関係が袋小路のまま続いていく時間として描く。大きな事件を抑えた文体の中に、絲山秋子らしい乾いた痛みと可笑しさが残る。 第30回 川端賞
- 003 2004 海の仙人 うみのせんにん 海辺で暮らす人物の孤独に、現実から少しずれた存在や関係が入り込んでくる絲山秋子の長篇。日常的な会話の軽さと、死や喪失の気配が同じ平面に置かれ、海辺の時間が寓話のように広がる。恋愛小説でも幻想小説でもあるが、どちらにも収まりきらない余白が読みどころになる。
- 004 2005 ニート にーと 「ニート」という言葉が社会的に広まった時期に、働くことから外れた人物の時間を描く絲山秋子の作品。無職であることを単純な問題や説教にせず、生活の細部、会話、周囲とのずれとして描く。乾いたユーモアの中に、労働規範から外れた人間の居場所のなさが見える。
- 005 2005 スモールトーク すもーるとーく 『スモールトーク』は、六台の車をめぐる連作として、移動、修復、喪失の感覚を描く作品です。車という具体物が、登場人物の距離感や回復の速度を測る装置になっています。絲山秋子らしい抑制された会話と乾いた文体が、傷ついた人々のささやかな再出発を浮かび上がらせます。
- 006 2005 逃亡くそたわけ とうぼうくそたわけ 『逃亡くそたわけ』は、精神病院を抜け出した二人の若者が、博多から九州を北へ進む逃避行を描く小説です。方言を含む勢いのある語りが、病や孤立を重く固定せず、滑稽さと切実さの両方で走らせます。逃げることが同時に自分の輪郭を確かめることになる、青春ロードノベルとして読めます。
- 007 2006 エスケイプ/アブセント えすけいぷ/あぶせんと 『エスケイプ/アブセント』は、逃避と不在という二つの言葉を軸に、関係のなかで空白を抱える人物を描く作品です。絲山秋子らしい簡潔な文体が、説明しすぎないまま感情の距離を保ちます。逃げること、いないこと、忘れられないことが重なり合う静かな読後感があります。
- 008 2006 沖で待つ おきでまつ 『沖で待つ』は、同期入社の男女の友情と、死後に残された約束をめぐる作品です。恋愛に回収されない親密さを、職場の記憶と喪失の感覚を通して描きます。絲山秋子の簡潔で乾いた語りが、死者との距離を過度に sentimental にせず保つところが読みどころです。 第134回 芥川賞
- 009 2007 ダーティ・ワーク だーてぃ・わーく 『ダーティ・ワーク』は、仕事や関係のなかで避けられない面倒さを、絲山秋子らしい乾いた文体で描く作品です。労働をきれいごとにせず、そこで生まれる距離、疲労、親密さを淡々と見つめます。人と人の関係を、会話と行動のずれから読ませるところに魅力があります。
- 010 2008 ばかもの ばかもの 『ばかもの』は、大学生の恋愛の終わりから十年後の再会までをたどり、アルコール依存を抱える男の時間を描く作品です。恋愛の失敗は単なる思い出ではなく、生活の崩れや病と結びついて残ります。絲山秋子の乾いた文体が、不器用な愛情と回復の難しさを抑制して描きます。
- 011 2008 ラジ&ピース らじあんどぴーす 『ラジ&ピース』は、ラジオや言葉の届き方を思わせる題名のもと、人と人がどのように声を受け渡すかを描く作品です。絲山秋子らしい乾いた会話と距離感が、親密さと孤独を同時に浮かび上がらせます。平和やつながりを軽く言い切れないところに、作品の手触りがあります。
- 012 2010 妻の超然 つまのちょうぜん 妻の超然は、絲山秋子による2010年発表の作品です。単行本は新潮社(2010年)。
- 013 2011 不愉快な本の続編 ふゆかいなほんのぞくへん 嘘つき男の太陽と海をめぐる不条理な彷徨。絲山版「異邦人」とも評される。
- 014 2011 末裔 まつえい 末裔は、絲山秋子による2011年発表の作品です。単行本は講談社(2011年)。
- 015 2013 忘れられたワルツ わすれられたわるつ 忘れられたワルツは、絲山秋子による2013年発表の作品です。単行本は新潮社(2013年)。
- 016 2014 離陸 りりく 離陸は、絲山秋子による2014年発表の作品です。単行本は文藝春秋(2014年)。
- 017 2015 薄情 はくじょう 群馬の地方都市に生きる男を通して、土地への愛着と薄情さを描く。谷崎潤一郎賞受賞。 第52回 谷崎賞
- 018 2016 小松とうさちゃん こまつとうさちゃん 小松とうさちゃんは、絲山秋子による2016年発表の作品です。単行本は河出書房新社(2016年)。
- 019 2020 御社のチャラ男 おんしゃのちゃらおとこ 『御社のチャラ男』は、社内で「チャラ男」と呼ばれる三芳部長をめぐり、彼を見つめる周囲の人々の語りから職場の現実を照らし出す長篇。中心人物を直接つかまえるのではなく、多方向から語られる噂や距離感によって、憎らしさと愛おしさが同居する人物像が立ち上がる。会社という共同体の空気、働く人の孤独、他人を語るこ…
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- 022 2025 細長い場所 ほそながいばしょ 『細長い場所』は、名前・記憶・肉体を失い、気配や残存となった「わたしたち」が旅をする幻想的な小説です。生と死のあわいを舞台に、個であることをやめた心が最後に誰とどんな場所へ向かうのかを問う。筋立てよりも、声、記憶、身体の制約がほどけていく感覚をたどるところに読みどころがあります。