おらおらでひとりいぐも
おらおらでひとりいぐも
紹介 About
主人公は東北出身、74歳の桃子さん。結婚を目前に故郷を飛び出して上京し、住み込みの仕事、周造との結婚、二児の子育て、そして夫との突然の死別を経て、いまは東京郊外の家にひとりで暮らす。静かな日々のなか、桃子さんの内から標準語と懐かしい東北弁の無数の「声」が湧き上がり、孤独や老い、夫への思い、これからの生き方について語り合いはじめる。老いを衰えではなく新しい自由の獲得として描き、「おらはおらに従って生きる」という境地へ向かう、63歳でデビューした著者の第一作。
評価 Reception
第54回文藝賞を史上最年長の63歳で受賞してデビューし、第158回芥川賞を受賞。選考では吉田修一が作者の人生経験に裏打ちされた「生きていることのぬくもり」を評価し、高樹のぶ子は東北弁を老いへの挑戦状と読み、奥泉光は思弁で小説の強度を保つ手腕を称えた。受賞から24日で50万部を突破する異例のベストセラーとなり、世界10か国超で翻訳が決定。2020年に田中裕子主演で映画化され、高齢の主人公を描く「玄冬小説」ブームの代表作とも呼ばれた。
出典 Sources
- 『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子|河出書房新社 紹介評価書誌
作品紹介、書誌情報、第54回文藝賞・第158回芥川賞受賞、映画化情報、出版社掲載の評価コメントを確認。部数・翻訳件数の詳細はこの出典では未確認。
- 芥川賞受賞者一覧|公益財団法人日本文学振興会 評価
第158回芥川賞(2017年下半期)受賞と掲載誌「文藝」を確認。