おぱらばん

おぱらばん

堀江敏幸 1998 第12回 三島賞 受賞

紹介 About

『おぱらばん』は、フランス郊外に暮らす「私」の視線を通して、忘れられた文学、移民の言葉、郊外の人々をゆるやかに結びつける15篇の小説集です。新潮社公式の文庫版紹介では、表題作が中国移民の言い回しを通じて卓球名人の肖像を描く作品として案内されている。エッセイと小説の境界を横断し、言葉のずれや記憶の手触りを静かにたどる堀江敏幸の初期代表作です。

評価 Reception

第12回三島由紀夫賞受賞作で、新潮社の三島賞公式アーカイブと文庫版ページで受賞を確認した。文庫版には吉増剛造による解説が収録されていることも出版社ページで確認できる。鈴木清剛『ロックンロールミシン』との同時受賞作として、1990年代末の新しい散文形式を示す作品と位置づける。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第12回 三島由紀夫賞 (1999年)

堀江敏幸のほかの収録作 More

  1. 001 2000 熊の敷石 くまのしきいし 初出・「群像」2000年12月号に掲載。2001年2月、講談社より単行本刊行。 『熊の敷石』は、旅先の記憶や友人との対話を通じて、遠く離れた土地と言葉の感触を細やかに描く作品です。堀江敏幸らしい抑制された文体で、出来事の輪郭よりも記憶の手触りや時間の層が前面に出ます。 記憶言葉 第124回 芥川賞
  2. 002 2016 その姿の消し方 そのすがたのけしかた 単行本・新潮社 『その姿の消し方』は、詩や書物をめぐる記憶を追いながら、誰かの姿が時間のなかへ消えていく過程を静かにたどる作品です。堀江敏幸らしい精密な文体で、風景、読書、翻訳的な感覚が重なり合う。筋の強さよりも、痕跡を見つめるまなざしと文章の陰影が読みどころです。 記憶書物 第69回 野間文芸賞