くらいえ

暗い絵

野間宏 1946

紹介 About

『暗い絵』は、敗戦直後の文学状況の中で、戦時下に屈折した青年の内面と、思想・身体・性をめぐる不安を描いた野間宏の初期代表作です。『真空地帯』の軍隊批判へつながる、戦後文学の内面描写と社会批判の出発点として読むことができます。

評価 Reception

『真空地帯』だけでは野間宏の戦後文学上の位置づけが軍隊小説に偏るため、初期の内面小説として重要な本作を追加しました。文学賞情報は現時点では登録していません。

出典 Sources

野間宏のほかの収録作 More

  1. 001 1952 真空地帯 しんくうちたい 初出・書き下ろし長篇。1952年2月、河出書房刊。 『真空地帯』は、軍隊内務班という閉じた空間で、暴力と服従が日常化していく構造を描いた長篇です。野間宏自身の軍隊経験を背景に、命令・階級・沈黙が個人を追い詰める過程を厚いリアリズムで追います。戦争を前線の英雄譚ではなく、組織の非人間性として描いたところに作品の強さがあります。 戦争暴力同調圧力