といのないこたえ

問いのない答え

長嶋有 2013

紹介 About

問いのない答えは、長嶋有による2013年発表の作品です。単行本は文藝春秋(2013年)。

長嶋有のほかの収録作 More

  1. 001 2001 サイドカーに犬 さいどかーにいぬ 初出・文學界 2001年6月号 小学四年生の夏、母が家出した薫の家に、父の知り合いである洋子さんが入り込んでくる。自転車を教えてくれ、缶コーヒーを飲み、堂々と振る舞う洋子さんと過ごしたひと夏を、大人になった薫が淡々と回想する。家庭の危機という湿りがちな題材を、軽やかでユーモラスな距離感と即物的なディテールで描き、深刻にならないのに… 家族記憶青春 第92回 文學界新人賞
  2. 002 2002 猛スピードで母は もうすぴーどではは​は 単行本・文藝春秋 芥川賞受賞作「猛スピードで母は」と、デビュー作「サイドカーに犬」を収める短篇集。子どもの視点から、奔放な母や家族の変化を、過度に説明せず鮮やかな場面で捉える。ユーモアと痛切さが同居し、家族小説を軽やかな速度で更新した作品。 家族母と子青春 第126回 芥川賞
  3. 003 2002 タンノイのエジンバラ たんのいのえじんばら 単行本・文藝春秋 長嶋有の2002年の作品で、オーディオ機器を思わせる題名が、生活の中の音や記憶への感度を示す。公開情報は限定的だが、日常の小さな違和感や人間関係の距離を、静かでユーモラスな筆致で捉える長嶋作品の系譜に置ける。内容細部は追加確認が必要。 記憶家族孤独と疎外
  4. 004 2003 ジャージの二人 じゃーじのふたり 単行本・集英社 仕事や家庭から少し離れた父と息子が、山の別荘で同じようなジャージを着て夏を過ごす。大きな事件の代わりに、食事、虫、テレビ、会話の間合いといった細部が積み重なり、親子でありながらどこか他人同士でもある二人の距離が浮かび上がる。長嶋有らしい、脱力したユーモアと静かな寂しさが同居する作品。 家族父と子労働
  5. 005 2004 パラレル ぱられる 単行本・文藝春秋 長嶋有の2004年刊行作で、複数の関係や時間が「パラレル」に並んでいく感覚をもつ長編。日常の会話やちょっとしたすれ違いを淡々と積み重ね、劇的な和解よりも、近くにいるのに重なりきらない人間関係を描く。脱力したユーモアの中に、現代的な孤独がにじむ。 夫婦恋愛孤独と疎外
  6. 006 2005 泣かない女はいない なかないおんなはいない 単行本・河出書房新社 泣かない、あるいは泣けない女性の姿を、恋愛や仕事の日常の中から描く長嶋有の中篇。感情を大きく説明せず、会話や行動の端に表れる違和感で、人物の孤独を浮かび上がらせる。ユーモラスな題名の裏に、強がりと弱さが同時にある作品である。 恋愛労働孤独と疎外
  7. 007 2006 夕子ちゃんの近道 ゆうこちゃんのちかみち 単行本・新潮社 『夕子ちゃんの近道』は、商店街の人々をめぐる連作短篇集として、日常の小さな移動や出会いを描く作品です。大きな事件よりも、店、道、会話の連なりから人物の距離が変わる様子を見せます。長嶋有らしいユーモラスで少しずれた観察が、生活のなかの寂しさを軽く照らします。 労働家族記憶
  8. 008 2007 エロマンガ島の三人 えろまんがじまのさんにん 単行本・エンターブレイン 『エロマンガ島の三人』は、長嶋有の異色作品集として、奇妙な地名や設定から日常の感覚をずらしていく作品です。旅行記や冒険譚のような外見を借りながら、人と場所の距離感をユーモラスに扱います。題名の軽さの奥に、どこにも完全には属せない感覚が残ります。 芸術と表現孤独と疎外移民と越境
  9. 009 2008 ぼくは落ち着きがない ぼくはおちつきがない 単行本・光文社 『ぼくは落ち着きがない』は、学校や図書室の空気を背景に、落ち着かなさを抱える若い人物たちの会話と距離を描く作品です。長嶋有らしい少しずれたユーモアが、青春の居場所のなさを軽く見せます。図書館的な静けさと、内側のざわつきの対比が読みどころです。 青春孤独と疎外言葉と言語
  10. 010 2009 ねたあとに ねたあとに 単行本・朝日新聞出版 『ねたあとに』は、眠った後、起きた後に残る気配のようなものを、長嶋有らしい淡いユーモアで描く作品です。日常の会話や場面は軽く見えますが、人物同士の距離は少しずつ変化します。生活の小さな時間を、静かなずれとして読む小説です。 家族記憶孤独と疎外
  11. 011 2010 祝福 しゅくふく 単行本・河出書房新社 祝福は、長嶋有による2010年発表の作品です。単行本は河出書房新社(2010年)。
  12. 012 2012 佐渡の三人 さどのさんにん 単行本・講談社 佐渡の三人は、長嶋有による2012年発表の作品です。単行本は講談社(2012年)。
  13. 013 2015 愛のようだ あいのようだ 単行本・リトル・モア 愛のようだは、長嶋有による2015年発表の作品です。単行本はリトル・モア(2015年)。
  14. 014 2016 三の隣は五号室 さんのとなりはごごうしつ 単行本・中央公論新社 谷崎潤一郎賞受賞作。ひとつのアパートの部屋に住んだ人々の時間を描く連作長篇。 第52回 谷崎賞
  15. 015 2017 もう生まれたくない もううまれたくない 単行本・講談社 もう生まれたくないは、長嶋有による2017年発表の作品です。単行本は講談社(2017年)。
  16. 016 2018 私に付け足されるもの わたしにつけたされるもの 単行本・徳間書店 「四十歳」「白竜」「Mr.セメントによろしく」「瀬名川蓮子に付け足されるもの」など十二篇を収める短篇集。虎に襲われたい、くっつけたい、あきらめたい、移動したいといった、くだらなくも切実な願望を起点に、日常のずれや欲望の不可思議さを軽やかに描く。長嶋有らしいユーモアと観察眼が、平凡な生活に付け足される… アイデンティティ記憶芸術と表現
  17. 017 2020 今も未来も変わらない いまもみらいもかわらない 単行本・中央公論新社 『今も未来も変わらない』は、40代のシングルマザーで小説家の星子を主人公にした長編。大学受験を控える娘を見守り、親友とカラオケやスーパー銭湯を楽しみ、元夫や20代の男性との関係にも揺れながら、星子の日常は静かににぎやかに続いていく。大きな事件よりも、娯楽、恋、親子、仕事の小さな重なりを通じて、大人が… 家族恋愛労働
  18. 018 2021 ルーティーンズ るーてぃーんず 単行本・講談社 2020年春の緊急事態宣言下、保育園が休園した二歳の娘を、作家の夫と漫画家の妻が交替で見ながら過ごす日々を描く家族小説。社会が止まったように見える時間の中でも、子どもの成長や生活の反復は続いていく。短篇「願いのコリブリ、ロレックス」と表題作を収め、非常時の日常を長嶋有らしい軽やかな観察とユーモアで描… 家族ケアと介護労働
  19. 019 2023 トゥデイズ とぅでいず 単行本・講談社 子育てのため郊外の大規模マンション「Rグランハイツ」に越してきた美春と恵示、五歳の息子コースケの一家を中心に、管理組合、リモートワーク、近隣住民との関わりが描かれる。大事件ではなく、住むこと、育てること、今日を続けることの小さな揺れを積み重ねる。日常の可笑しさと共同住宅の距離感を、長嶋有らしい軽やか… 家族父と子労働
  20. 020 2024 僕たちの保存 ぼくたちのほぞん 単行本・文藝春秋 『僕たちの保存』は、語り手のゲンさん、年上の武上さん、引きこもりの甥シンスケ、人気漫画家の亀谷さんらが、新幹線、自転車、バス、テスラを乗り継いで旅に出るロードノベル。震災被害者の形見であるMSXパソコンが、過去と現在、記憶と情報の保存をつないでいく。サブカルチャーとパソコン以後の時間を背景に、残るも… 記憶テクノロジー災害