おをくうへび

尾を喰う蛇

中西智佐乃 2019 第51回 新潮新人賞 受賞

紹介 About

『尾を喰う蛇』は、病院で介護士として働く小沢興毅が、患者の老人、同僚、家族への憎悪を募らせ、暴力に呑まれていく過程を描く新潮新人賞受賞作。中西智佐乃は受賞者インタビューで、戦争における「仕方がなかった」という感覚と、現代の労働・介護の場に潜む暴力を接続して本作が動き出したと語っている。肌と肌が過剰に触れ合う介護現場のリアリティから、制度の中で日常化する暴力と貧困の問題を問う作品として読める。

評価 Reception

第51回新潮新人賞受賞作。新潮社の賞公式ページで受賞と選評掲載誌を確認し、受賞者インタビューで介護現場、暴力、労働をめぐる主題を確認した。既存のBookpooh記事では受賞年・応募総数・単行本収録情報を確認している。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第51回 新潮新人賞 (2019年)

中西智佐乃のほかの収録作 More

  1. 001 2025 橘の家 たちばなのいえ 初出・「新潮」2025年3月号 『橘の家』は、中西智佐乃が『新潮』2025年3月号に発表し、同年6月に新潮社から刊行した小説です。幼い頃に2階から落ちたものの庭の橘の木のおかげで助かった恵実は、木の力を媒介する存在だという噂によって、子どもを望む人々から頼られるようになります。家に伝わる力への期待は、恵実の身体と役割を周囲の欲望に… 家族ジェンダー身体 第38回 三島賞