こわれるほどちかくにあるしんぞう

壊れるほど近くにある心臓

佐藤智加 2003

紹介 About

身体と精神の境界がゆるみ、恋愛の近さがそのまま危うさへ変わっていく第二作。親密さを求めるほど相手との距離が測れなくなる感覚を、肉体的なイメージと内面の揺れを重ねて描く。恋愛小説でありながら、愛の甘さよりも依存、痛み、自己の輪郭が崩れる怖さを読む作品である。

評価 Reception

NDLサーチで2003年河出書房新社版の書誌を確認した。既存データでは三島由紀夫賞候補とされるが、今回確認したURLでは公式候補一覧を確認できていないため awards[] には追加しない。

出典 Sources

佐藤智加のほかの収録作 More

  1. 001 2000 肉触 にくしょく 初出・文藝 2000年冬季号 「精神か肉体かいずれかを捨てるなら、私は迷うことなく精神を捨てる」という挑発的な一文から始まり、姉への追憶に支えられた「私」の内的世界が静かに崩れていく過程を描く。観念と肉体感覚が分かちがたく絡み合う濃密な文章を、当時17歳の高校生が書いたことが衝撃をもって受け止められた。詩で受賞歴のある作者らしく… 身体記憶孤独と疎外