よるのだれかのきしべ
夜のだれかの岸辺
紹介 About
十九歳の春、茜は八十九歳のソヨミから毎晩の添い寝と朝食を頼まれ、家計を助けるためにその仕事を受ける。血縁でも介護契約でもない奇妙な近さのなかで、若さと老い、孤独、生活の手触りが交わっていく。講談社公式の本文抜粋が示すように、語りは茜の現実感に根ざし、働くことと誰かのそばにいることの境目を静かに問う作品である。
評価 Reception
講談社公式ページは、Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した『あなたに安全な人』に続く作品として本作を紹介している。初出は『群像』2023年1月号で、NDLでは著者による「本の名刺 夜のだれかの岸辺 木村紅美」が『群像』2023年5月号に掲載された記録を確認できる。独立した書評・受賞情報は今回の調査では見つからず、評価は出版社紹介と初出・関連記事の確認にとどまる。
出典 Sources
- 『夜のだれかの岸辺』木村紅美|講談社 紹介評価書誌
作品紹介、初出、著者紹介、書誌情報を確認。
- 夜のだれかの岸辺|Books 出版書誌データベース 紹介書誌
内容紹介、発売日、ISBN、ページ数を確認。
- 本の名刺 夜のだれかの岸辺 木村紅美|国立国会図書館サーチ 評価
『群像』2023年5月号掲載記事を確認。
- 夜のだれかの岸辺|国立国会図書館サーチ 書誌
『群像』2023年1月号掲載の初出を確認。
木村紅美のほかの収録作 More
- 001 2006 風化する女 ふうかするおんな 突然死んだ会社の先輩れい子には、職場で見せていたのとは別の顔があった。「私」はその謎をたどって東京から地方へと旅をし、死んだ女の生の痕跡に自分を重ねていく。日々がたえず「風化」していく都会の生活感覚を背景に、死者をなぞることでしか確かめられない自分の輪郭を、抑制された筆致で描いたデビュー作。 第102回 文學界新人賞
- 002 2007 島の夜 しまのよる 『島の夜』は、島という隔てられた場所と夜の時間を背景に、孤独や記憶の濃度を描く作品として整理できます。閉じた地理は、人間関係を近づける一方で、逃げ場のなさも作ります。静かな語りのなかに、不安と親密さが同時に漂う読み味があります。
- 003 2008 花束 はなたば 『花束』は、贈り物としての花束が持つ親密さと儀礼性を手がかりに、人と人の関係を描く作品です。美しいものを差し出す行為の裏に、言えなかった感情や生活の痛みが潜みます。静かな語りのなかで、家族や恋愛の距離が少しずつ見えてきます。
- 004 2008 イギリス海岸 イーハトーヴ短篇集 いぎりすかいがん いーはとーう たんぺんしゅう 『イギリス海岸 イーハトーヴ短篇集』は、宮沢賢治のイーハトーヴを思わせる場所の記憶や文学的想像力を、短篇のかたちでたどる作品集です。実在の土地と架空の地名が重なり、読むこと、訪ねること、思い出すことがひとつにつながります。静かな幻想性と地方の手触りが読みどころです。
- 005 2009 月食の日 げっしょくのひ 『月食の日』は、日常のなかに差し込む陰りを、月食という天体現象のイメージと重ねる木村紅美の作品です。人との距離や生活の変化が、明るさを一時的に失う感覚として描かれます。静かで観察的な文体が、家族や孤独の輪郭を浮かび上がらせます。
- 006 2010 見知らぬ人へ、おめでとう みしらぬひとへおめでとう 見知らぬ人へ、おめでとうは、木村紅美による2010年発表の作品です。単行本は講談社(2010年)。
- 007 2011 春待ち海岸カルナヴァル はるまちかいがんかるなゔぁる 春待ち海岸カルナヴァルは、木村紅美による2011年発表の作品です。単行本は新潮社(2011年)。
- 008 2011 黒うさぎたちのソウル くろうさぎたちのそうる 黒うさぎたちのソウルは、木村紅美による2011年発表の作品です。単行本は集英社(2011年)。
- 009 2012 夜の隅のアトリエ よるのすみのあとりえ 夜の隅のアトリエは、木村紅美による2012年発表の作品です。単行本は文藝春秋(2012年)。
- 010 2016 まっぷたつの先生 まっぷたつのせんせい まっぷたつの先生は、木村紅美による2016年発表の作品です。単行本は中央公論新社(2016年)。
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