かげのすみか

蔭の棲みか

玄月 1999 第122回 芥川賞 受賞

紹介 About

『蔭の棲みか』は、大阪の在日朝鮮人集落を舞台に、最古参の住人ソバンの人生と共同体の日常を描く作品です。戦争で手首を失ったソバンの記憶、家族と集落の関係、事件の気配が重なり、個人史と地域史が交差します。在日文学の系譜に連なりつつ、生活の場の細部から重い歴史を立ち上げる点が読みどころです。

評価 Reception

第122回芥川賞受賞作で、藤野千夜『夏の約束』と同時受賞しました。NDLで2000年の文藝春秋単行本、2003年の文春文庫、勉誠出版『〈在日〉文学全集』第10巻への収録が確認でき、受賞後も在日文学の文脈で読まれている作品です。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第122回 芥川龍之介賞 (1999年下半期)

玄月のほかの収録作 More

  1. 001 2000 悪い噂 わるいうわさ 単行本・文藝春秋 芥川賞受賞作『蔭の棲みか』と近い時期に刊行された玄月の初期単行本。 在日共同体
  2. 002 2005 山田太郎と申します 初出・単行本(文藝春秋、2005年6月刊行)。初出誌は今回未確定のため単行本年を year に採用。 『山田太郎と申します』は、玄月が文藝春秋から刊行した短篇集です。ありふれた名を持つ山田太郎という人物が、場所ごとに場の秩序を揺らし、周囲の人びとの当惑や欲望を浮かび上がらせます。緊張感とユーモア、現実感と倒錯感が混じり合う玄月らしい作品集です。 奇妙な日常匿名性当惑
  3. 003 2005 異物 いぶつ 初出・「群像」2005年2月号掲載(NDLサーチ記事情報で確認)。 玄月の中期単行本。NDLでは単行本と雑誌初出記事の双方が確認できる。 在日周縁共同体