げんじつ/きやまのはなし

幻日/木山の話

沼田真佑 2023

紹介 About

『幻日/木山の話』は、コロナ禍を含む時間のなかで書き継がれた「木山」をめぐる連作小説集で、八つの短篇を収める。人、動植物、水や土や空気、社会が互いに影響し合う世界を、出来事の大きな起伏よりも時間の流れやまなざしの変化に沿って描く。自然や名もなき人への注意を重ねる語りは、芥川賞受賞作『影裏』以後の沼田真佑の関心を、より開かれた生態的な感触へ広げている。

評価 Reception

NDLでは『金曜日』掲載の長瀬海による書評「孤独でも人に会う まなざしの先にあるもの」と、『群像』の「本の名刺」記事が確認できる。今回確認した範囲では作品単位の受賞は見当たらず、評価情報は出版社紹介と文芸・書評誌上での紹介記録に限られる。

出典 Sources

沼田真佑のほかの収録作 More

  1. 001 2017 影裏 えいり 初出・文學界 2017年5月号 会社の出向で岩手に移り住んだ今野は、釣り仲間となった同僚・日浅にだけ心を許していた。二人で川に通った日々はやがて途絶え、日浅は何も告げずに会社を去る。そして東日本大震災の後、今野は日浅の行方を追ううちに、親しいと思っていた男のもう一つの顔に触れることになる。北国の自然や釣りの場面を丹念に描きながら… 災害死と喪失孤独と疎外 第157回 芥川賞