にげみち
逃げ道
紹介 About
シャワートイレ業者に雇われ、一般人のふりをして製品を試す「モニター工作員」として働く若い女性が主人公。アルバイト先の不祥事を機に、彼女は営業担当の田尻とともに街を離れ、千葉の屛風ヶ浦へと車を走らせる。隣人が全裸で現れるなどのノンセンスな場面や、エクセルの表を組み込む形式の実験を織り交ぜながら、どこにも行き場のない若い労働者の浮遊感を奇想で包んだデビュー作。
評価 Reception
選考会では「文章が平板」「消化不良の部分が多い」といった指摘も出たが、松浦寿輝が将来性に賭けるかたちで受賞に至った。著者はその後も書き続け、2013年に「関東平野」で第148回芥川賞候補となった。