ぶえのすあいれすごぜんれいじ

ブエノスアイレス午前零時

藤沢周 1998 第119回 芥川賞 受賞

紹介 About

『ブエノスアイレス午前零時』は、雪深い故郷へ戻った青年と、過去に横浜で生きてきた盲目の老女の出会いを描く短篇です。温泉旅館という閉じた場所に、タンゴと異国の都市への憧れが差し込むことで、老い、記憶、失われた時間が濃く浮かび上がります。抑えた筆致とハードボイルドな感触が、深夜の一場面に人生の余白を凝縮しています。

評価 Reception

日本文学振興会の公式一覧で第119回芥川賞受賞作として確認できます。同回では花村萬月『ゲルマニウムの夜』と同時受賞しており、文学賞の世界では『文藝』1998年夏季号掲載も確認できます。

出典 Sources

受賞・候補歴 Awards

受賞 第119回 芥川龍之介賞 (1998年上半期)

藤沢周のほかの収録作 More

  1. 001 2009 武曲 むこく 初出・「文學界」2009年6月号より連載開始、2011年9月号に最終回(NDLサーチ記事書誌で確認)。 『武曲』は、剣道をめぐる身体と言葉のせめぎ合いを描く藤沢周の長篇です。剣を教える男と、無自覚な才能を持つ少年が出会うことで、暴力、継承、父性、才能への恐れが浮かび上がります。武道小説の枠組みを使いながら、身体の奥に沈む痛みを純文学的な密度で描きます。 武道暴力才能