Narrative
回想
語り口「回想」に分類された 16 作品。
- 001 2022 夏鳥たちのとまり木 なつどりたちのとまりぎ 『夏鳥たちのとまり木』は、教師となった葉奈子が、中学二年の夏に経験した逃避とその真実に向き合う長篇です。育児放棄気味の母親から逃れるため、ネットで知り合った男のもとへ身を寄せた過去が、現在の自己認識と絡み合います。家庭、孤独、記憶の再解釈を扱う作品として確認できます。
- 002 2021 夏が破れる なつがやぶれる 『夏が破れる』は、いじめで不登校になった少年を起点に、沖縄の離島を思わせる閉じた共同体と子どもたちの関係を描く長篇です。夏の光や海辺の気配の中で、同調圧力、暴力、逃げ場のなさが少しずつ露出します。子どもの視点と回想を通じて、楽園的な風景の裏側にある息苦しさを読ませる作品です。美しい休暇の物語に見える…
- 003 2020 アウア・エイジ あうあえいじ 『アウア・エイジ』は、岡本学が『群像』2020年2月号に発表し、同年に講談社から刊行された小説です。大学教師の「私」が、学生時代にアルバイトしていた映画館からの招待状を受け取り、映写室に残る写真をきっかけに20年前の記憶をたどります。講談社公式は、塔を探す誘い、生き迷う男、謎を残して死んだ女という要…
- 004 2020 pray human ぷれいひゅーまん 『pray human』は、崔実が『群像』2020年3月号に発表し、同年9月に講談社から刊行した小説です。創作が芥川賞候補になった「わたし」は、17歳で入院した精神科で出会った安城さんからの電話を受け、精神病棟での日々、救えなかった親友、子供時代の傷を語り始めます。講談社公式は、少女たちのレジスタン…
- 005 2017 四時過ぎの船 よじすぎのふね 『四時過ぎの船』は、九州の島の古い家と祖母の記憶をめぐる中篇です。現在の稔が空き家を片付ける時間と、認知症を抱えた祖母佐恵子が孫を待つ過去の時間が交互に響き合う。島、家、日記、船の時刻という具体物を通じて、家族の記憶が取り戻される瞬間と取り戻しきれない隔たりを描く。
- 006 2016 模範郷 もはんきょう Books/JPROは「故郷」という日本語を知らなかった語り手が、半世紀ぶりに故郷・台湾を訪れる時の旅人の物語として紹介している。NDLで2016年集英社単行本、2019年集英社文庫版をNDC 913.6として確認。
- 007 2010 シューマンの指 しゅーまんのゆび 『シューマンの指』は、奥泉光が講談社から2010年に刊行した書き下ろし長編です。出版社の内容紹介では、シューマンに憑かれた天才美少年ピアニスト永嶺修人、彼に焦がれる音大受験生の「わたし」、卒業式の夜の女子生徒殺害事件、修人の指の致命的な怪我、30余年後に届く「修人が外国でシューマンを弾いていた」とい…
- 008 2007 父のグッド・バイ ちちのぐっどばい 『父のグッド・バイ』は、井岡道子が2007年に刊行した作品です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、癌を宣告された父を看取るまでの四か月間を、故郷・宇和島の風光とともに描いた一編とされています。家族の別れ、看取り、故郷の記憶を結びつける作品として登録します。
- 009 2005 ミーナの行進 みーなのこうしん NDLサーチで2006年4月刊の中央公論新社版単行本と2009年中公文庫版を確認できる。谷崎潤一郎賞公式一覧で第42回受賞作として確認できる。 第42回 谷崎賞
- 010 2003 博士の愛した数式 はかせのあいしたすうしき 『博士の愛した数式』は、事故の後遺症で新しい記憶を80分しか保てない数学者と、彼の家で働く家政婦、その息子の関係を描く長篇です。素数、友愛数、完全数などの数学的な美しさが、他者を思いやる言葉やふるまいと重ねられます。
- 011 2001 世界の中心で、愛をさけぶ せかいのちゅうしんであいをさけぶ 『世界の中心で、愛をさけぶ』は、地方都市の高校生・朔太郎とアキの恋を、アキの死から始まる喪失感と回想によって描く恋愛長篇です。Books出版書誌データベースの内容紹介では、出会い、放課後のデート、無人島への旅、発病と入院、空港での死、十数年後の再訪までが、魂の再生の物語として整理されています。
- 012 2001 場所 ばしょ 『場所』は、瀬戸内寂聴が八十歳を前に、父母の故郷、出奔の記憶が残る名古屋駅、作家としての出発点となった三鷹下連雀、長年の出家願望を成就させた本郷壱岐坂など、自身の人生を形づくった土地を訪ね直す私小説です。新潮社公式では、過去への旅が結実した作品として紹介され、第54回野間文芸賞受賞作であることを確認… 第54回 野間文芸賞
- 013 1999 フーコン戦記 ふーこんせんき 古山高麗雄晩年の戦争文学。2024年に小学館P+D BOOKSでも復刊。
- 014 1998 岬の蛍 みさきのほたる 『岬の蛍』は、佐藤洋二郎が1998年に集英社から刊行した作品集です。出版書誌データベースの内容紹介では、墓の移設工事の音をきっかけに老婆の封印された過去が甦る表題作を軸に、男と女たちが積み重ねた歳月を映す作品集として紹介されています。NDLサーチでは集英社1998年7月刊の図書書誌を確認できます。 第49回 芸術選奨新人賞
- 015 1992 幼年記かがやく大気のなかで ヨウネンキ カガヤク タイキ ノ ナカ デ 1992年に農山漁村文化協会から刊行された笹山久三の単著。『四万十川』系の土地・幼年の主題を補う候補。
- 016 1970 プレオー8の夜明け ぷれおーゆいっとのよあけ 『プレオー8の夜明け』は、古山高麗雄が第63回芥川龍之介賞を受けた戦争短篇です。日本文学振興会公式の受賞者一覧では、1970年上半期の受賞作、掲載誌『文藝』として確認できます。NDLサーチでは、文藝春秋2001年刊『二十三の戦争短編小説』および小学館P+D BOOKS版『プレオー8(ユイット)の夜明… 第63回 芥川賞