ふるかわ まこと

古川真人

b.1988

略歴 Profile

1988年福岡市生まれ。國學院大學文学部中退。2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞してデビュー。2020年「背高泡立草」で第162回芥川賞受賞。母の出身地である長崎県平戸市的山大島を舞台とし、方言と複数の時代を重ね合わせながら島と人の歴史を描く手法が特徴。 このデータベースでは6作品を収録し、発表年は2016年から2023年に及びます。新潮新人賞、芥川賞の受賞作を含みます。主題や読み味では家族、記憶、叙情的、老い、静謐といった切り口から作品を探せます。

出典 Sources

収録作品 Works

文芸誌での初出

  1. 001 2016 縫わんばならん ぬわんばならん 初出・「新潮」2016年11月号 九州長崎の漁村の島を舞台に、一族をめぐる四世代の来歴を女性の語りで編む作品。ほころびていく意識から湧き出る声を拾い、記憶の断片を縫い合わせるように家族史を立ち上げる。方言と声の流れが、過去・記憶・語り継ぎの主題を支えている。島の生活と老いの身体感覚が、個人史を超えた時間の厚みを生む。 家族記憶老い 第48回 新潮新人賞
  2. 002 2017 四時過ぎの船 よじすぎのふね 初出・「新潮」2017年6月号掲載(NDLサーチ記事情報で確認)。 『四時過ぎの船』は、九州の島の古い家と祖母の記憶をめぐる中篇です。現在の稔が空き家を片付ける時間と、認知症を抱えた祖母佐恵子が孫を待つ過去の時間が交互に響き合う。島、家、日記、船の時刻という具体物を通じて、家族の記憶が取り戻される瞬間と取り戻しきれない隔たりを描く。 家族記憶老い
  3. 003 2019 ラッコの家 らっこのいえ 初出・「文學界」2019年1月号掲載相当(NDLサーチ記事情報は「文學界 1 p.146-177」として確認)。 『ラッコの家』は、老女の意識の流れを前面に出した小説です。文藝春秋公式の紹介では、夢と現実が交錯する老女の内面と、見えないからこそ見えてくるものが焦点化されている。古川作品に通底する家族、島の時間、記憶のゆらぎを、より内面の流れへ寄せて読む作品として位置づけられる。 家族老い記憶
  4. 004 2019 背高泡立草 せいたかあわだちそう 初出・「すばる」2019年10月号 草に覆われた納屋をめぐる作業を起点に、土地に積もった記憶と家族史が立ち上がる作品。島の一族をめぐる複数の声や時間が重なり、目の前の草刈りが過去を掘り起こす行為へと変わっていく。方言や多層的な語りによって、地方の生活と歴史が静かに接続される。人の営みが途絶えても草木が残り続ける感覚が、一族の記憶を土地… 家族記憶地方 第162回 芥川賞
  5. 005 2022 ギフトライフ ぎふとらいふ 初出・「新潮」2022年7月号掲載(NDLサーチ記事情報で確認)。 『ギフトライフ』は、安楽死と生体贈与が制度化された近未来社会を描く長篇です。新潮社公式ページでは、提供者の家族にポイントが与えられる制度を通じて、人間の命の価値が変容していくディストピアとして紹介されている。家族や共同体の物語を積み重ねてきた古川真人が、命、制度、弱者の未来という倫理的な問題へ踏み込… 倫理生命制度
  6. 006 2023 港たち みなとたち 初出・「すばる」2023年7月号掲載(NDLサーチ記事情報で確認)。 『港たち』は、九州の離島に集まる吉川家の人々をめぐる五篇の作品集です。集英社公式ページでは、お盆の行事、帰省先で語られる過去、結婚式の場面などを通じて、吉川家の一年をたどる構成が示されている。『背高泡立草』に連なる小さな島の物語として、家族の声、港、海、土地の記憶を豊かな語りでつなぐ。 土地家族記憶

単行本

  1. 001 2016 縫わんばならん ぬわんばならん 単行本・新潮社 九州長崎の漁村の島を舞台に、一族をめぐる四世代の来歴を女性の語りで編む作品。ほころびていく意識から湧き出る声を拾い、記憶の断片を縫い合わせるように家族史を立ち上げる。方言と声の流れが、過去・記憶・語り継ぎの主題を支えている。島の生活と老いの身体感覚が、個人史を超えた時間の厚みを生む。 家族記憶老い 第48回 新潮新人賞
  2. 002 2017 四時過ぎの船 よじすぎのふね 単行本・新潮社 『四時過ぎの船』は、九州の島の古い家と祖母の記憶をめぐる中篇です。現在の稔が空き家を片付ける時間と、認知症を抱えた祖母佐恵子が孫を待つ過去の時間が交互に響き合う。島、家、日記、船の時刻という具体物を通じて、家族の記憶が取り戻される瞬間と取り戻しきれない隔たりを描く。 家族記憶老い
  3. 003 2019 ラッコの家 らっこのいえ 単行本・文藝春秋 『ラッコの家』は、老女の意識の流れを前面に出した小説です。文藝春秋公式の紹介では、夢と現実が交錯する老女の内面と、見えないからこそ見えてくるものが焦点化されている。古川作品に通底する家族、島の時間、記憶のゆらぎを、より内面の流れへ寄せて読む作品として位置づけられる。 家族老い記憶
  4. 004 2019 背高泡立草 せいたかあわだちそう 単行本・集英社 草に覆われた納屋をめぐる作業を起点に、土地に積もった記憶と家族史が立ち上がる作品。島の一族をめぐる複数の声や時間が重なり、目の前の草刈りが過去を掘り起こす行為へと変わっていく。方言や多層的な語りによって、地方の生活と歴史が静かに接続される。人の営みが途絶えても草木が残り続ける感覚が、一族の記憶を土地… 家族記憶地方 第162回 芥川賞
  5. 005 2023 ギフトライフ ぎふとらいふ 単行本・新潮社 『ギフトライフ』は、安楽死と生体贈与が制度化された近未来社会を描く長篇です。新潮社公式ページでは、提供者の家族にポイントが与えられる制度を通じて、人間の命の価値が変容していくディストピアとして紹介されている。家族や共同体の物語を積み重ねてきた古川真人が、命、制度、弱者の未来という倫理的な問題へ踏み込… 倫理生命制度
  6. 006 2025 港たち みなとたち 単行本・集英社 『港たち』は、九州の離島に集まる吉川家の人々をめぐる五篇の作品集です。集英社公式ページでは、お盆の行事、帰省先で語られる過去、結婚式の場面などを通じて、吉川家の一年をたどる構成が示されている。『背高泡立草』に連なる小さな島の物語として、家族の声、港、海、土地の記憶を豊かな語りでつなぐ。 土地家族記憶