ひばな
火花
紹介 About
売れない若手漫才師の徳永は、熱海の花火大会の営業で出会った先輩芸人・神谷の才能と破天荒な生き方に惹かれ、弟子にしてほしいと申し出る。神谷の伝記を書くという条件で交流が始まり、二人は東京の街を飲み歩きながら笑いの本質をめぐる対話を重ねていく。やがて徳永のコンビは少しずつ世に出る一方、笑いに純粋すぎる神谷は世間から取り残されていく。お笑いの世界に身を置く著者が、芸人の青春、才能への憧れ、表現することの業を描いた中編。
評価 Reception
現役のお笑い芸人による受賞として大きな話題を呼んだ第153回芥川賞受賞作。選考では宮本輝が小説への純でひたむきな姿勢を推し、小川洋子は語り手「僕」の造形を作品の成功の鍵と評価した一方、堀江敏幸は描写の上滑りを、奥泉光は叙述の平板さを指摘し評価は割れた。単行本は累計200万部を超え、芥川賞受賞作として歴代1位の売上を記録する社会現象となった。2016年にNetflixで連続ドラマ化、2017年には映画化・舞台化もされた。