Narrative
群像劇
語り口「群像劇」に分類された 16 作品。
- 001 2025 曇りなく常に良く くもりなくつねによく 『曇りなく常に良く』は、同じ高校に通う五人の少女たちの一年間を描く青春群像劇です。よく似た声が混ざり合う関係の中で、友情、同調、わずかなずれが日々の会話と学校生活に滲みます。少女たちの「仲のよさ」は安定した居場所であると同時に、自分の言葉を見失わせる圧力にもなり、誰かと同じでいることの安心と苦しさを…
- 002 2025 月を見に行こうよ つきをみにいこうよ 『月を見に行こうよ』は、アイオワ大学の国際創作プログラム IWP に招かれた経験をもとに、世界各地から集まった詩人や小説家たちの交流を描く物語です。背景も言語も異なる創作者たちが、約二か月半の滞在のなかで互いの作品観や創作への覚悟に触れていく。滞在先の共同生活は、言葉が通じることと理解し合えることの…
- 003 2025 YABUNONAKA ヤブノナカ 『YABUNONAKA』は、文芸誌元編集長への性加害告発をきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の人物たちの日常が絡み合っていく長篇です。MeToo運動、マッチングアプリ、SNSといった現代の環境を背景に、性、権力、暴力、愛、そして「わかりあえないこと」の先を群像劇として描く。文芸業界そのものを…
- 004 2025 時の家 ときのいえ 『時の家』は、建築士が設計した一軒の家に暮らした三代の住人たちの記憶を、訪問者である青年のスケッチを通して呼び起こす作品です。丸柱、天井、漆喰の壁といった細部に、住む人の感情と時間が蓄積していきます。建物を見る行為が、そこにいた人々の声や関係を再構成する読みの装置になっています。家を単なる舞台ではな… 第47回 野間新人賞
- 005 2025 美土里倶楽部 『美土里倶楽部』は、夫を亡くした美土里と三人の女友達を中心に、死別後の暮らしを一年の時間で追う長篇です。中央公論新社公式ページは、夫の不在、墓、供養の問題に向き合う「未亡人倶楽部」の物語として紹介している。悲嘆を一方向に沈ませるのではなく、女友達どうしの会話や思案を通して、死者を抱えた生活の手触りを…
- 006 2022 絶望キャラメル ぜつぼうキャラメル 『絶望キャラメル』は、島田雅彦の小説です。河出文庫版の公式紹介では、破産寸前の地方都市を舞台に、破天荒な坊主と四人の天才高校生が暴れ回るディストピア青春小説として紹介されています。若者の絶望、地方都市の閉塞、破壊的なユーモアを重ねながら、時代の空気を撃ち抜く群像劇として読める作品です。政治や地域社会…
- 007 2022 地面師たち ファイナル・ベッツ じめんしたち ふぁいなる べっつ 『地面師たち ファイナル・ベッツ』は、『地面師たち』の続編にあたる不動産詐欺小説です。シンガポールのカジノで全財産を失った元Jリーガー稲田が、ハリソン山中に誘われ、IR誘致を見込んだ苫小牧の詐欺計画へ巻き込まれていきます。地面師側の準備と警視庁捜査二課の追跡が交互に進み、土地投機と犯罪のスリルを拡張…
- 008 2019 地面師たち じめんしたち 『地面師たち』は、市場価値100億円規模の土地をめぐる不動産詐欺を描くクライムノベルです。妻子を失った拓海、大物地面師ハリソン山中、彼らを追う刑事・辰らの思惑が交錯し、詐欺取引と捜査が並行して進みます。土地、欲望、身分偽装、都市の金融感覚を、群像劇として緊張感高く描く作品です。
- 009 2014 怒り いかり 事件の記憶が、東京・千葉・沖縄などの人物関係に影を落とす群像長篇候補。
- 010 2008 聖家族 せいかぞく 『聖家族』は、青森の名家・狗塚家を中心に、東北の歴史と記憶を巨大な物語として編み上げる長篇です。新潮文庫版の紹介では、狗塚家に継承された「正史」が現代と出会い、狗塚三兄弟の逃亡劇から冠木兄妹の誘拐事件へ展開する筋立てが示されています。家族史、東北史、戦争や維新の記憶が混濁し、古川日出男らしい過剰な語…
- 011 2005 LOVE らぶ 『LOVE』は、東京を移動し続ける複数の人物と猫たちの視点が連なり、スピード感のある文体で都市の鼓動を描く作品です。少年少女、老女、ストリートミュージシャン、殺し屋、野良猫たちが交錯し、都市の孤独と連帯が断片的なエピソードとして重なります。新潮文庫版の目次には「ブルー/ブルース」「ワード/ワーズ」「… 第19回 三島賞
- 012 2005 ベルカ、吠えないのか? べるか、ほえないのか 『ベルカ、吠えないのか?』は、1943年のキスカ島に残された軍用犬たちから始まり、犬たちの血統と移動を通して二十世紀の世界史を描く長篇です。人間の戦争、国家、軍事、移民の歴史が、犬の繁殖と訓練の記録として別の角度から語られます。動物小説でありながら、近現代史を横断する群像劇として読める作品です。
- 013 2003 サウンドトラック さうんどとらっく 『サウンドトラック』は、音楽、都市、身体感覚を小説のリズムへ変換する古川日出男の長篇です。筋を静かに追うというより、若者たちの衝動や都市のノイズを高速の語りで積み重ねるところに読みどころがあります。今回確認できた出版社公式情報は集英社文庫上下巻の書誌が中心で、詳細な公式あらすじは未確認です。
- 014 2002 パレード ぱれーど 『パーク・ライフ』期の代表的長篇で、都市生活・共同生活・若者の距離感を扱う追加候補。第15回山本周五郎賞受賞作として知られるが、今回は公式賞ページ未確認のため awards には入れない。
- 015 2001 あらゆる場所に花束が…… あらゆるばしょにはなたばが 『あらゆる場所に花束が……』は、中原昌也の小説で、第14回三島由紀夫賞受賞作です。新潮社公式ページは、殺意と肉欲に満ちた地上を舞台に、地下室で絵ハガキを作らされる男、河川敷で殺人リハーサルをする一団、謎の人物を追うルポライターらが絡み合う作品として紹介しています。暴力、断片、錯綜する人物配置によって… 第14回 三島賞
- 016 1994 群体 『群体』は、藤原智美が芥川賞受賞作『運転士』の後に講談社から刊行した長篇小説です。ウォーターフロントの高層インテリジェントビルで発見された大きなネズミを発端に、社内の噂が情報パニックへと膨張していく過程を描きます。講談社公式ページでは、群像掲載作「森番」を改題した作品として紹介されています。