おがわ ようこ

小川洋子

b.1962

略歴 Profile

岡山県岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1991年「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞。「博士の愛した数式」「密やかな結晶」などで国内外に広い読者を持つ。現在は芥川賞・野間文芸新人賞の選考委員を務める。 このデータベースでは6作品を収録し、発表年は1990年から2019年に及びます。芥川賞、谷崎賞、野間文芸賞の受賞作を含みます。主題や読み味では静謐、記憶、家族、不穏、ケアといった切り口から作品を探せます。

出典 Sources

収録作品 Works

文芸誌での初出

  1. 001 1990 妊娠カレンダー にんしんかれんだー 初出・「文學界」1990年9月号 『妊娠カレンダー』は、妊娠した姉とその夫と同居する「私」が、妊娠の経過を日々観察していく短篇です。生命の誕生を祝福だけでなく、匂い、食べ物、身体への嫌悪や違和感として描く点が際立ちます。淡々とした一人称の記録が、家族の親密さの裏にある不穏さを増幅します。 家族身体母と子 第104回 芥川賞
  2. 002 2003 博士の愛した数式 はかせのあいしたすうしき 初出・「新潮」2003年7月号、2003年8月新潮社より単行本刊行 『博士の愛した数式』は、事故の後遺症で新しい記憶を80分しか保てない数学者と、彼の家で働く家政婦、その息子の関係を描く長篇です。素数、友愛数、完全数などの数学的な美しさが、他者を思いやる言葉やふるまいと重ねられます。 記憶家族数学
  3. 003 2005 ミーナの行進 みーなのこうしん 初出・読売新聞連載。NDLに2005年2月の関連書誌あり。 NDLサーチで2006年4月刊の中央公論新社版単行本と2009年中公文庫版を確認できる。谷崎潤一郎賞公式一覧で第42回受賞作として確認できる。 家族記憶少女 第42回 谷崎賞

単行本

  1. 001 1990 妊娠カレンダー にんしんかれんだー 単行本・文藝春秋 『妊娠カレンダー』は、妊娠した姉とその夫と同居する「私」が、妊娠の経過を日々観察していく短篇です。生命の誕生を祝福だけでなく、匂い、食べ物、身体への嫌悪や違和感として描く点が際立ちます。淡々とした一人称の記録が、家族の親密さの裏にある不穏さを増幅します。 家族身体母と子 第104回 芥川賞
  2. 002 1994 密やかな結晶 ひそやかなけっしょう 単行本・講談社 NDLサーチで1994年1月刊の講談社版単行本、1999年講談社文庫版、2020年刊行版を確認できる。既登録の初期芥川賞作と代表的ベストセラーの間を補う候補。 記憶権力消失
  3. 003 2003 博士の愛した数式 はかせのあいしたすうしき 単行本・新潮社 『博士の愛した数式』は、事故の後遺症で新しい記憶を80分しか保てない数学者と、彼の家で働く家政婦、その息子の関係を描く長篇です。素数、友愛数、完全数などの数学的な美しさが、他者を思いやる言葉やふるまいと重ねられます。 記憶家族数学
  4. 004 2006 ミーナの行進 みーなのこうしん 単行本・中央公論新社 NDLサーチで2006年4月刊の中央公論新社版単行本と2009年中公文庫版を確認できる。谷崎潤一郎賞公式一覧で第42回受賞作として確認できる。 家族記憶少女 第42回 谷崎賞
  5. 005 2012 ことり ことり 単行本・朝日新聞出版 NDLサーチで2012年11月刊の朝日新聞出版版単行本と2016年文庫版を確認できる。 孤独言葉と言語兄弟
  6. 006 2019 小箱 こばこ 単行本・朝日新聞出版 『小箱』は、箱という小さな器に託された記憶や喪失の気配を、静かな筆致でたどる長篇です。小川洋子らしい抑制された語りのなかで、見えないもの、しまわれたもの、失われたものが少しずつ存在感を帯びる。大きな事件よりも、手触りと沈黙の蓄積によって読む作品です。 記憶喪失死と喪失 第73回 野間文芸賞